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現代 · アルゼンチン

アントニオ・ラットゥーカ / Antonio Lattuca

Antonio Luis Lattuca

ロサリオ市都市農業プログラム(PAU)の生みの親/農学者

経済危機の廃墟から、都市計画に組み込まれた農業が生まれた。

アントニオ・ルイス・ラットゥーカは、アグロエコロジー(生態調和型農業)を専門とするアルゼンチンの農学者である。2001年の経済危機でロサリオ市の貧困率が急上昇するなか、市は2002年、失業世帯が自ら食料を育てられるようにする都市農業プログラム(PAU)を発足させた。ラットゥーカはその設計と運営を担い、公有地・私有地の遊休地を菜園として開放する仕組みをつくった。

プログラムの要は、菜園を一時しのぎの福祉ではなく都市の恒久的なインフラにしたことだった。菜園は市の土地利用計画に組み込まれ、『ウエルタ公園(Parques Huerta)』として洪水しやすい低地や送電線下の土地を活用。生産物は農薬を使わないアグロエコロジーで育てられ、市内の常設市場で販売されて、菜園家(ウエルテロ)の収入になる。

危機対応として始まったロサリオの都市農業は、やがて気候変動適応と社会的包摂を束ねる都市戦略へと成長し、2021年、世界の都市の革新を表彰するWRI都市賞のグランプリを受賞した。ラットゥーカの仕事は、グローバルサウスの都市農業が世界の手本になりうることを示している。

主な功績

  • ロサリオ市都市農業プログラム(PAU)を設計・運営(2002〜)
  • 菜園を都市計画に恒久的に組み込む『ウエルタ公園』モデルを確立
  • 同プログラムがWRI都市賞グランプリを受賞(2020–21)
アントニオ・ラットゥーカ