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現代 · アメリカ
カレン・ワシントン / Karen Washington
ブロンクスのコミュニティガーデン活動家/「フード・アパルトヘイト」の提唱者
問題は砂漠ではなく、人がつくった仕組みだ——彼女はそう言い換えた。
カレン・ワシントンは理学療法士として働きながら、1985年にブロンクスに家を買った。窓の向こうにはゴミと廃車で埋まった空き地があった。1988年、近隣の住民とともにその区画を耕し、菜園『ガーデン・オブ・ハピネス』を立ち上げる。以来、ニューヨークのコミュニティガーデン運動の中心人物として、行政による庭の撤去に抗し、地域の菜園連合『ラ・ファミリア・ヴェルデ』やファーマーズマーケットを組織してきた。
2009年には黒人農家と食運動における黒人のリーダーシップを支える『ブラック・アーバン・グロワーズ(BUGS)』を共同設立。低所得地域に新鮮な食料が届かない状況を『食の砂漠(フードデザート)』と呼ぶことに対し、それは自然現象ではなく人種と資本の構造がつくった仕組みだとして『フード・アパルトヘイト』という言葉を提起した。この言い換えは、食の公正をめぐる議論の座標を動かした。
2014年にジェームズ・ビアード財団リーダーシップ賞を受賞。その後ニューヨーク州チェスターで仲間とともに『ライズ&ルート・ファーム』を設立し、都市で育てた次世代の農家を育てている。空き地の菜園から始まった彼女の仕事は、『誰が土地と食料を持てるのか』という問いそのものを耕している。
「『食の砂漠』ではない。あれは『フード・アパルトヘイト』だ。」
主な功績
- ブロンクスの空き地を菜園『ガーデン・オブ・ハピネス』に転換(1988)
- 『ブラック・アーバン・グロワーズ(BUGS)』を共同設立(2009)
- 『フード・アパルトヘイト』という概念で食の公正の議論を再定義
- ジェームズ・ビアード財団リーダーシップ賞(2014)