アーバンファームDB
論文・レポート一覧
データベース収録論文2026·エチオピア・アディスアベバ/ケニア・ナイロビ/バングラデシュ・ダッカ/フィリピン・メトロマニラ

都市農業を支える苗の質——アフリカ・アジアの急成長4都市から

Quality seedling systems for sustainable urban agriculture: evidence from four rapidly urbanizing cities in Africa and Asia

Coyne D., Nyambura E.I., Atandi J.G., Obebo F., Alam M.J., Kumar S., Arro E.A., Adimassu Z., Bihon W., Schreinemachers P.

Frontiers in Sustainable Cities

Urban Farm DB の要約

都市農業の議論で見落とされてきた野菜の育苗システムを、急成長する4都市(アディスアベバ・ナイロビ・ダッカ・メトロマニラ)で比較した多都市事例研究。都市農家・苗床の運営者・苗の供給業者・農業資材店・行政担当者ら154人から聞き取り、二次文献で補った。4都市とも都市の野菜生産は小規模で集約的、葉物に偏っている。一方で育苗は未発達のまま残り、苗床のインフォーマルな運営・品質保証の弱さ・露地での育苗・技術力の不足・市場との接続の分断が共通の制約になる。その結果、良質な苗への需要が強いにもかかわらず直播きと低品質な苗への依存が広がっている。改善の糸口として、育苗技術の改良・認証制度・デジタルでの販路・在来野菜の苗の商品化・官民連携による商業苗床とコミュニティ苗床の強化を挙げる。育苗を都市食料システムの戦略に組み込み、資金・普及指導・品質保証で支えれば都市の野菜生産の生産性と強靭性が大きく高まりうると示す。低中所得国の都市育苗を大陸をまたいで評価した最初期の研究。