データベース収録論文2020·Global
緩効性肥料(CRF)を用いたバジルの水耕栽培への施肥
Hydroponic Fertilizer Supply for Basil Using Controlled-release Fertilizer
Fernanda Trientini, Paul R. Fisher
HortScience
Urban Farm DB の要約
小規模水耕栽培での養液管理を簡素化するため、緩効性肥料(CRF)を用いてバジル(Ocimum basilicum)を1回施肥のみで栽培できるか3つの実験で検証した。市販CRF7製品(Osmocote Bloomほか)はいずれも初期急速放出後にプラトーに達したが、放出率は11週間で60%(リン酸アンモニウム)から100%(硫酸マグネシウム)まで製品間で差があった。市販の窒素-リン-カリウムCRF2製品は、水溶性肥料(WSF)に比べカルシウムとマグネシウムの供給量が少なかった。生育室実験では、CRF処理区の4週間栽培植物はWSF処理区に比べ地上部生重が半分以下となり、カルシウム欠乏と微量要素過剰の症状(組織分析で確認)を示し、CRF溶液の電気伝導度は時間とともに上昇し最大5.4 dS/mに達した。これを踏まえCRFの主要栄養素とWSFの微量栄養素を組み合わせた独自配合(ブレンド)を作成したところ、ブレンド2倍濃度区とWSF区は地上部生重(4株あたり241gと244g)がほぼ同等で、組織中の栄養素濃度もバジルの既報範囲内に収まった。土壌・コンテナ栽培用に設計された市販CRF製品は水耕栽培には不向きであった。