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半乾燥地域における下水・雨水統合管理単位としての「排水利用流域」概念の提案 — イベリア半島南東部の事例研究

Proposal of the “Wastewater Use Basin” Concept as an Integrated Sewage and Rainwater Management Unit in Semiarid Regions—A Case Study in the Southeast of the Iberian Peninsula

Miguel Borja Bernabé-Crespo, Jorge Olcina Cantos, Antonio Oliva Cañizares

Water

Urban Farm DB の要約

水資源が乏しい半乾燥・乾燥地域において、都市・農業・産業・レジャー・観光など競合する需要を満たすための水資源確保策として、「排水利用流域(wastewater use basin)」という概念を提案する論文。これは従来の河川流域よりも小さな作業単位で、下水道網に集まる水と都市集積地の雨水を、処理・再利用のための下水処理場に至るまで一体的に管理するための地理的に絞り込まれた提案である。研究対象地域はスペイン・イベリア半島南東部のムルシア州カルタヘナ地区・マル・メノール周辺とアリカンテ州ベガ・バハ地区。セグラ川流域における近年の集中豪雨の発生傾向を分析した結果、豪雨は沿岸部・沿岸近傍で発生する傾向が明確であり、水が貯水池のある上流部まで到達しないことが示された。実行済み・計画中の環境用貯水槽の容量に基づく試算では、セグラ川流域の水文計画に追加可能な水量は400万立方メートル(4立方ヘクトメートル)に上るとしている。雨水の集水は、下水処理場が提供する水資源を補完・増加させる追加水量の組み込みを可能にし、干ばつや洪水など気候の極端現象や気候変動への適応策としても機能し、資源利用の循環的管理を支えるとしている。