データベース収録論文2023·Japan (Kyoto)
大学における学生主体の農業活動の価値評価:支払意思額と推測価値の比較
Valuation of student-led agricultural activities at university: comparison of willingness to pay with inferred values
Ryo Sakurai, Takuro Uehara
Sustainability Science
Urban Farm DB の要約
日本の立命館大学で学生主体の農業活動に対する金銭的価値を、二段階二肢選択式の仮想評価法(CVM)で測った研究。2016年に375人、2020年に356人の学生を対象に、自身の支払意思額(WTP)と「他の学生ならいくら払うと思うか」という推測価値を比較した。2016年は平均WTP 1,613.6円(中央値1,101.3円)に対し推測価値は平均1,056.6円(中央値742.4円)、2020年は平均WTP 2,376.8円(中央値1,408.8円)に対し推測価値は平均1,814.5円(中央値1,150.6円)で、いずれも信頼区間が重なり統計的に有意な差はなかった。すなわち社会的望ましさバイアスは先行研究より小さかった。総効用は約251万円と推計され、学生主体の農業プロジェクトを賄いうる水準とされた。単一大学の調査であること、推測価値が生じる仕組みまでは検討していないこと、仮想的な寄付であって実際の支払を観測していないことを限界として挙げている。