郊外住宅団地再生に向けての民間事業者による事業の特徴に関する研究
郊外住宅団地再生に向けての民間事業者による事業の特徴に関する研究 -兵庫県三田市・神戸市・三木市での事例を対象として-
松井 崚, 栗山 尚子, 水野 優子
日本都市計画学会関西支部研究発表会講演概要集 21巻 pp.49-52
Urban Farm DB の要約
大和ハウス工業のリブネスタウンプロジェクト(緑が丘ネオポリス等)を含む民間事業者参画の団地再生を類型化。開発事業者の責任型参画ではコミュニティ拠点・栽培事業など多様な事業を主体主導で展開する特徴を示す。
主なポイント
- 1本研究は、民間事業者が関与する団地再生事業の事業状況を整理し、その特徴を明らかにしている。
- 2対象事業は、事業者の参入きっかけに基づき、「地縁型」「新規参入型」「責任型」の3つの類型に大別される。
- 3地縁型(①)では、行政の関与が大きく、課題の大小に関わらず事業が広く分布する。
- 4新規参入型(②)では、特定の課題に対応する事業が多く、徐々に民間へ主導権が移る傾向がある。
- 5責任型(③)では、開発事業者が上位計画のもとで多様な事業を主導し、それらの連携を通じて総合的な課題解決を実現している。
抄録・収録テキスト
OpenAlex本研究では、民間事業者が関与する再生事業を対象に、事業状況を整理することでそれらの特徴を明らかにする。対象事業は、事業者の参入きっかけをもとに①地域事業者が団地再生へ参画する地縁型、②団地で事業展開を計画する事業者が参画する新規参入型、③開発事業者が団地衰退への責任感から参画する責任型に大別し、適合する事業を選定した。事業に関わる主体へのヒアリング調査とそれを基に事業分布図を作成した結果、①では行政の関与が大きく、課題の大小関係なく事業が分布すること、②では徐々に民間へ主導権を移す特定の課題に応える事業であること、③では上位計画のもと事業者主体で様々な事業を実施し、その連携により総合的な課題解決を可能としていることが分かった。
アーバンファームとの関係
本研究は、民間事業者が団地再生にどのように関わるかを3つの類型で示しています。特に「責任型」の事業者参画では、開発事業者がコミュニティ拠点や栽培事業など多様な取り組みを主導し、地域課題の総合的な解決を目指すことが示唆されています。市民が主導する都市農園にとって、これは地域再生プロジェクトに都市農園を組み込む可能性を示し、開発事業者や地域事業者、行政との連携のヒントを与えます。都市農園を計画する際、どのような主体がどのような形で関与しうるかを理解することは、持続可能な運営や拡大のための重要な視点となるでしょう。