研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
2645 件(78 / 106)
持続可能な都市開発を実現する計画ツールとしての都市農業
2016Maya MITEVA · AGROFOR · Global
国連(2015年)の推計によれば、ブルガリアの人口は2050年までに27.9%減少するとされ(比較対象の日本は15.1%減)、この人口減少・都市縮小に対応する計画手法として都市農業を位置づけた事例研究。2010年に日本の柏市で始まった「カシニワ」制度——縮小都市における空き地対策のための革新的な地方ガバナンス手法——を分析し、日本における都市農業計画手法の研究・実践経験を明らかにしたうえで、ブルガリアの計画実務への応用可能性を論じている。
政策コミュニティ食料主権・社会正義ホスピタリティ産業における地元食材利用の障壁と制約
2016Hiran Roy, C. Michael Hall, Paul W. Ballantine · · Global
この序論部分は北米・欧州における地元食材への関心の高まりを扱う。新鮮な食材へのアクセス、地元農家や地域社会の支援、社会的交流への参加などを消費者が地元食材を支持する理由として挙げ、信頼・地域性・透明性・動物福祉・食品安全への関心の高まりとともに、ファーマーズマーケットや宅配ボックス、地域支援型農業(CSA)などの直売形態が1990年代後半以降に普及したと述べる。標題が示すホスピタリティ産業側の具体的な障壁・制約の内容は、この抜粋には記述されていない。
事業採算・継続性食料流通・フードマイルコミュニティ経済学校菜園への参加が子どもの健康行動に与える影響
2016Stefanie Schneider, Jennifer R. Pharr, Timothy J. Bungum · Health Behavior and Policy Review · Global
2015年4月にWeb of KnowledgeとSCOPUSのデータベースを用いて実施された系統的レビュー。菜園を用いた介入が栄養知識、果物・野菜摂取、味の嗜好、身体活動、算数・理科の学業成績に与える影響を検討した14件の研究を対象とし、うち11件が食事関連の結果を、2件が身体活動を、2件が算数・理科の成績を扱っていた。栄養に関する内容を組み込んだ学校菜園プログラムが、参加者の栄養知識や果物・野菜摂取、味の嗜好の幅を広げる上で有効である可能性が示された。菜園活動に教育カリキュラムを組み合わせることが、健康的な食への態度と食行動を高める効果的な方策であるとしている。
食育健康コミュニティボサ環境協議会による都市農業プログラムへの接近
2016Puentes Torres, Róger Eduardo · · Colombia
本研究は、コロンビア・ボゴタ市ボサ地区における行政と市民の参加・協議の場である「ボサ環境協議会(Mesa Ambiental de Bosa)」が運営する都市農業プログラムについて、その活動を記述した文書を収集・分析し、プログラムの歩みと地域社会への貢献を明らかにしようとするものである。現地での一次データや測定結果を報告する研究ではなく、文書に基づく接近的考察として提示されている。
政策コミュニティアドルフォ・ペレス=エスキベル、ノーベル平和賞受賞者「農業の均衡を取り戻さねば、さもなくば私たちは終わりだ」
2016Javier Melero Llorente · Phytoma España: La revista profesional de sanidad vegetal · Global
本稿は、アルゼンチンの芸術家・建築学教授・人権活動家であり、1980年にノーベル平和賞を受賞したアドルフォ・ペレス=エスキベルへのインタビュー・プロフィール記事である。彼が数十年にわたりアグロエコロジーや、生態系に根ざした代替的な農業生産を擁護する社会運動を支援してきた経緯を紹介し、コロンビアの和平国民投票の国際監視員を務めた直後に、バレンシア工科大学農学部を訪れ、「アグロエコロジー・都市農業・食料主権・農村開発協力」に関する第5回講座を開講した様子を伝える。研究データや調査結果は含まれていない。
食料主権・社会正義コミュニティ政策都市農業、廃棄物管理、食料安全保障:ネパール
2016BibekDhital BibekDhital, Anusha Sharma, Santosh Adhikari · International Journal of Environment Agriculture and Biotechnology · Nepal
ネパールの都市化と農村部の土地遊休化の進行を背景に、ポカラ市とドゥリケル市を事例として都市農業の現状を調査した。その結果、4〜5人家族の野菜需要を満たすには150平方メートルの農地で十分であり、100平方メートルあたり年間6,000〜8,000ネパールルピーの支出削減につながることが示された。
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農村から都市への持続可能な農業とレジリエントな地域社会の実現
2016George R. Smith, Dilip Nandwani, Vanaja Kankarla · International Journal of Sustainable Development & World Ecology · Global
持続可能な農業に関する共通のパラメータと原則を検証するための概念的研究。代替的な持続可能農業の諸形態と、農村から都市への地域レジリエンスとの比較を行い、複数の持続可能・代替農業システム間の結論を導出・評価した。有機農業のパラメータと原則を概念枠組みとして提案し、米国と英国における都市・農村の持続可能農業のベストマネジメント・パラメータを検討した。都市農業は新鮮で入手しやすい農産物への需要増加とともに拡大しているとし、持続可能な農業と農村・都市コミュニティとの間に相互依存的な関係を支持する証拠があるとする一方、この関係が明確に定義されていないとする異論もあると述べている。
コミュニティ政策食料主権・社会正義都市農業——都市と農村の連続性を育む
2016François Mancebo, Sylvie Salles · Challenges in Sustainability · Global
20世紀末以降に世界各地で増加してきた都市農業プロジェクトが、都市景観や都市の構造そのものを再編し、伝統的な都市生活への代替を試み、新たなコモンズを生み出し、人々を結びつけていることを紹介する論説的論文。シンガポールは食肉、バマコは野菜においてそれぞれ自給を達成し、ベルリンには8万か所のコミュニティガーデンが公有地に存在し、さらに1万6千人が順番待ちであるといった各都市の事例が紹介されている。脱工業化に伴う遊休地・荒廃地やドイツ・日本のような人口減少、一部アフリカ都市での人口流出により生じた未利用地が都市農業の新たな機会となっているとし、デトロイトでは数千ヘクタールの都市用地が失業者に食料生産用として提供され、英国では20都市の議会が荒廃地での都市農業を推進してきたとする。都市農業は徐々に都市計画政策の選択肢となりつつあり、デルフトでは他の土地利用と組み合わせた計画文書に、パリでは農地景観を保護する包括的な地域土地利用計画に、それぞれ都市農業が組み込まれているとしている。
コミュニティ都市農村連携食料主権・社会正義都市農業による都市への食料供給——コミュニティ評価価値
2016Saverio Miccoli, Fabrizio Finucci, Rocco Murro · Agriculture and Agricultural Science Procedia · Global
世界的な都市人口増加に伴う食料需要増大を背景に、もはや持続可能とはみなされない従来型農業生産を補うため、伝統的農業生産を統合する都市農業の推進を提唱する論文(2016年、地域限定なし)。都市農業の統合システム導入を提案した上で、その社会的評価を測定する手法として、討議型評価手続きによって得られる「コミュニティ評価価値(Community Esteem Value)」を提案している。
コミュニティ健康経済新たな高みへ
2016Christine Brown-Paul · Practical Hydroponics and Greenhouses · Global
小規模なコミュニティガーデンから複数の街区にまたがる都市農場、集約的な屋内水耕栽培・養殖施設まで、都市農業の多様な形態を概観する記事(2016年、地域限定なし)。この急成長する現象がコミュニティの健康や社会的結束を育み、農家や地域に経済的機会を生み出す可能性を持つ一方、独自の課題と機会を伴うと述べている。
コミュニティ経済食料主権・社会正義消費との関係における物語の書き換え
2016Iain Black, Deirdre Shaw, Katherine Trebeck · Families Relationships and Societies · Global
「物語を変える:家族にとって重要なことを測ることで進歩を測る」と「消費のための空間:コミュニティガーデンが近隣に『われわれ』を取り戻す」という2本の関連する論考(Open Space欄)を紹介する序論(2016年、地域限定なし)。社会的・環境的に害のある消費に依存しない人間関係を可能にする空間をいかに創出できるか、そして社会的・環境的・経済的に持続可能な社会のための空間をいかに生み出せるかを、この2本の論考が検討していると述べる。
コミュニティ食料主権・社会正義計画という神話と所有の心地よさ
2016· · Global
空間計画家など政策立案者が特定の土地利用を促進・禁止する際には、土地利用者の権利、とりわけ所有権に介入しているとする理論的な論考。土地利用・計画・所有をつなぐ技術的な概念として「土地政策」を位置づけ、良い土地政策とは、複数の所有関係の形態によって多様な土地利用を可能にするものであり、単一種類の所有ルールがすべての土地利用の目的に適合するわけではないと論じる。一戸建て住宅とコミュニティガーデン、幹線道路がそれぞれ異なる所有の「指紋」を必要とする例を挙げ、計画家が現行の所有ルールが自らの目標に全く適合しないと感じる場合には、所有権が計画の実施をどの程度阻害しているのかを理解する必要があると述べる。
政策コミュニティ実在するコモンズとしてのコミュニティガーデン
2016Efrat Eizenberg · · Global
コミュニティガーデンという制度と、政治的実践に関与する機会、および空間生産の過程に参加する機会との間にある、広範で自己生成的な関係性を論じた章。この集合体が持つ自己生成的な力は、それ自体の生命を持ち、新たな参加者を生み出し続け、長期にわたる制度の持続可能性を約束するとされる。政治意識の発展は参加者を異なる種類の都市住民として作り直すものであり、グラムシの議論を敷衍して、著者はこの過程を「有機的住民」を生み出すものと表現する。有機的住民とは、シタディン(都市住民)とは定義されないかもしれないが、ユートピア的な都市の政治的主体への一歩とみなしうる人々を指す概念として提示される。政治的発展のための多様な機会は空間生産の多くの層に埋め込まれており、菜園という現実の空間そのものが政治戦略の青写真であり、この制度がビジョンと空間を結びつけているとされる。
コミュニティ食料主権・社会正義政策「ゼロキロメートル運動」——日常の食を楽しむ都市農業のソマエステティクス
2016Jean-Francois Paquay, Sue Spaid · The Journal of Somaesthetics · Global
身体を通じた美的経験の哲学であるソマエステティクスがこれまで生産者よりも消費者(食べる人)の役割に議論の重心を移し、農家の存在を見過ごしてきたことを指摘したうえで、都市農業をソマエステティクスの事例研究として提起する哲学的論考。都市農業が美学の議論から不在であったことの検討から出発し、都市農業に伴う美的経験が芸術的区分と美的区分をいかに融解させるかを論じ、ソマエステティクスが日常的な美的実践の一部とみなせるかを検討したうえで、都市農業の持つウェルビーイングへの寄与可能性がそれをソマエステティクス的な営みたりうるものにするかを分析する。都市農業がソマエステティクスの議論から不在であった一因として、その成果が訓練された意志よりも運によるところが大きいことを挙げ、ソマエステティクスの実践としてこれを機能させるには、栽培者が「食通の基準」を引き上げるような型破りな方法を採る必要があると論じている。
食料流通・フードマイルコミュニティ食料主権・社会正義危機の局面における都市ガーデニング
2016Christopher Maughan, Christopher Maughan · Exchanges The Interdisciplinary Research Journal · Global
英国ウォーリック大学高等研究所(IAS)とFood GRPが一部資金を提供した1日限りのシンポジウム「Critical Foodscapes」を振り返り、都市コミュニティによる食料栽培という新興の研究領域に批判研究のアプローチを持ち込もうとした試みについて論じたエッセイ。会議自体の振り返りとあわせ、都市ガーデニング全般の今後の展望について考察している。
コミュニティ食料主権・社会正義政策都市縁辺部の再農村化——欧州・米国・グローバルサウスからの教訓
2016Helen Armstrong, Abby Mellick Lopes · Water science and technology library · Global
この章は、拡大する都市(アジア・オーストラリアなど)が周辺の農村を侵食する一方、縮小する都市(欧州・北米)は都心部に新たな農村的都市主義を生み出していると論じ、周辺・都市間農地の新たな類型化におけるデザインの役割を、最新の技術・マッピング手法を軸に論じる。豪州ウェスタンシドニー・ペンリスの小規模コミュニティ事業(Out & About in Penrith、Penrith as a Regional City Garden、Cooling the Commons)を事例として取り上げ、モバイル型インフラと一時的都市利用がウェスタンシドニーに持つ可能性を示した。
近郊農業気候変動コミュニティ政策持続可能な食料システムへ——包括的・学際的・システム的アプローチ
2016Silvana Moscatelli, Hamid El Bilali, Mauro Gamboni, Roberto Capone · AGROFOR · Global
この総説論文は、人口増加・資源不足・生態系劣化・気候変動に直面するなかで持続可能な食料安全保障を達成するという課題に対し、食料システムを「農場から食卓まで」——生産・加工・流通・消費——を通じて理解するための、包括的・多次元的・学際的・システム的アプローチの必要性を論じる。ジェンダー、イノベーション、技術といった横断的課題も考慮すべきだとし、有機農業、都市農業、地域支援型農業、短い食料供給網など、生産と消費を結びつける代替的な食料消費・生産モデルを、持続可能な食料システムへの移行を後押しする選択肢の一つとして挙げている。
政策食料主権・社会正義コミュニティ家庭内廃棄物活用実践の技術的・経済的実現可能性を判断するためのパイロット研究
2016Sandra Yamile Salamanca Corredor, Brayan Osnaider Diaz Morales · · Colombia
ボゴタ市ラ・エスタンシア地区を対象に、家庭内で発生する有機廃棄物と生活雑排水の活用実践——(1)有機廃棄物を対象とするミミズ堆肥化、(2)都市農業と垂直庭園、(3)非飲用用途への生活雑排水の再利用——の技術的・経済的実現可能性を検証したパイロット研究。あわせて、同地区の住民がこれらの実践を廃棄物・雑排水管理にすでに利用しているか、またこのテーマへの関心の有無も調査対象とした。
有機資源循環コンポストDIY・自作コミュニティ公共空間を脱構築してコミュニティを構築する——環境コミュニケーションとしてのゲリラガーデニング
2016Anne Marie Todd · · Global
本章は、ゲリラガーデニングの手引書に用いられる修辞戦略を分析することで、環境コミュニケーションの一形態としてのゲリラガーデニングが、いかにコミュニティを構築すると同時に脱構築するのかを検討する。ゲリラガーデナーは、都市環境への身体的な批評や公共の規範・境界の侵犯を通じて公共空間を脱構築する一方で、美的な訴求力と市民参加を通じてコミュニティガーデンへの支持を動員し、コミュニティを構築すると論じている。
コミュニティ政策農村建築と農村デザイン
2016Dewey Thorbeck · · Global
世界的な都市化の進展にともなう土地利用と食料安全保障をめぐる論考。大規模化する畜産経営が農村の小規模町に負担を強いる一方、大都市近郊では新鮮な食料の提供を志向する小規模専門農場が発達し、コミュニティ支援型農業(CSA)として都市住民がCSA農家と契約して新鮮な食料を得る仕組みが再興していると述べる。また既存の都市近隣地区の公有空き地にコミュニティガーデンが設けられていることも、この新鮮な食料を求める動きの一環として紹介されている。実証的な調査データは示されていない。
CSA・提携コミュニティ都市農村連携チャナッカレ市中心部の公共オープングリーンスペースにおける学校菜園の充足度に関する調査(トルコ)
2016Okan Yılmaz, Funda ERTÜRK · Journal of Advanced Research in Natural and Applied Sciences · Global
トルコ・チャナッカレ市中心部の学校5校の校庭を対象に、公共のオープングリーンスペースとしての学校菜園・校庭の充足度を、観察と実地調査により評価した研究。校庭内の緑地の妥当性、植栽・設備要素、一人当たり緑地面積、遊び場の適格性を検討した結果、対象校庭はいずれも面積が不足し、造園設計の原則に基づいた計画がなされておらず、植栽材料や設備要素も不十分であることが明らかになった。改善策として、車両出入口と生徒出入口の分離、専用の休憩スペースの設計、教育活動エリアの設置が提案された。
食育コミュニティタクティカル・アーバニズム:長期的変化のための短期的アクション
2015Lydon M., Garcia A. · Island Press · Global
短期・低コスト・拡張可能な介入(ポップアップ公園・菜園・社会実験)で空間を暫定活用し、恒久整備への合意形成につなげる手法を体系化した著作。暫定的な空地活用の理論的支柱。
政策コミュニティグローバル・ノースの都市家庭菜園:シカゴのエスニック・移民家庭菜園の混合研究
2015Taylor J.R., Lovell S.T. · Renewable Agriculture and Food Systems 30(1):22-32 · Global
シカゴのアフリカ系・中国系・メキシコ系世帯の家庭菜園を調査。在来作物の自家採種を通じた農業生物多様性の保全と文化的アイデンティティの再生産を示す。
固定種・在来種生物多様性コミュニティ「静かな食料主権」—運動なき食料主権?ポスト社会主義ロシアからの示唆
2015Visser O., Mamonova N., Spoor M., Nikulin A. · Globalizations · Russia
農村社会運動が弱い半権威主義的なポスト社会主義国家において食料主権がどのような形をとるかを考察した論文。著者らはロシアの小農による分散的・内向きな食料生産活動を「静かな食料主権」と概念化し、それが組織的運動へと発展する可能性を論じた。Globalizations誌12巻4号(513-528頁)に掲載。
政策コミュニティ経済福祉ロシアの家族都市農業:教訓と展望
2015Boukharaeva L.M., Marloie M. · Springer (Urban Agriculture Series) · Russia
カザン大学とフランス国立農業研究所(INRA)の共同研究として1999年以降のロシア都市農業集団を調査した書籍。家族による都市農業がロシアの都市住民の食料供給・社会的絆・文化継承に果たす役割を体系的に論じる。歴史的背景から現代的展望まで都市農業の多面的な意義を明らかにしている。
コミュニティ経済食育福祉