都市レジリエンス事業の住民菜園(ミャンマー・ヤンゴン、UNDP)
Yangon, Myanmar · 運営: UNDP ミャンマー 都市レジリエンス事業(Urban Resilience Project/URP)と地区の女性グループ
概要
ヤンゴンの困窮世帯が多い8区を対象にした UNDP の都市レジリエンス事業のうち、住民が食べものを作る部分。タンマダ・カンチェー区では女性グループ27組の提案を受け、ごみの投棄場になっていた空き地を農場に変えた。ワラを使ったキノコ栽培とコンテナ栽培を柱に据え、2025年初めまでに900人近くが研修を受け、250人が小規模事業の助成を得ている。事業全体の受益者は4,000人を超える。ヤンゴンの都市貧困率が2017年の10%から2023年に43%(約270万人)まで上がった状況への対応として組まれた。
市民の参加
地区の女性グループ27組が「この空き地で作りたい」と提案し、それを受けて農場が開かれた。運営も女性たちのグループ単位で、栽培は共同で行う。区のファシリテーターが技術面の伴走に入る。2025年初めまでに900人近くが持続可能な農法の研修を受け、うち250人が小規模事業の助成を受けた。
運営・収益モデル
UNDP の自己資金とドナー拠出で運営する事業。研修と資材の提供に加え、小規模事業の助成金を組み合わせ、収入をグループで得られるようにしている。担当者は「この地域の女性の収入を、共同で働くことを通じて増やすことが長期の目標だ」と述べている。
成果・社会的インパクト
紛争と経済の混乱が重なった都市で、空き地の転用と女性グループの共同運営を組み合わせた例。ごみの投棄場を農地に戻す工程そのものが地区の環境改善になっている。支援を研修だけで終わらせず助成金と接続し、収入の柱に育てようとしている点が、緊急支援と生計支援の間をつなぐ設計として参考になる。
土地・運営形態
区内の空き地(元ごみ投棄場)を利用。取り決めの形式は公表資料で確認できず。
作物
- ストローマッシュルーム(ワラ栽培のキノコ)
- コンテナ栽培の野菜
規模
タンマダ・カンチェー区の空き地に開設。元はごみの投棄場だった場所を女性グループ27組の提案で農地に変えた
出典(1)
本データは下記の公開情報・公式サイト・研究をもとに整理しています。
関連する事例
シダーデス・セン・フォーミ(飢餓のない都市)
BRSão Paulo, Brazil
2004年にハンス・ディーター・テンプが立ち上げたブラジルのNGO。サンパウロ郊外の遊休地に有機菜園を作り、雇用創出と栄養改善、社会的包摂を進める。
cidadessemfome.org+1
キープ・グローイング・デトロイト
USDetroit, United States
デトロイトで2,000以上の菜園を支える非営利団体。空き地を活用し、市民が市内で消費する野菜・果物の多くを自ら育てる「食料主権都市」を目指す。
visitdetroit.com+1
ニュー・ルーツ・コミュニティ農園(サンディエゴ)
USSan Diego, United States
サンディエゴ・シティハイツの遊休地約2.3エーカーを、国際救済委員会が難民・移民のための都市農園に転換。2009年に開園し、約70家族が母国の食を育てながら新しい土地に根を下ろしている。
sandiego.gov+1
グローイング・ホーム(シカゴ)
USChicago, United States
シカゴで遊休地を活用したUSDA有機認証の都市農園を運営し、就労に障壁を抱える人々に14週間の有給職業訓練を提供。農業を通じて人と地域の再生を目指す社会的包摂の事例。
growinghomeinc.org+1