研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
テーマ
批判的・否定的知見
2645 件(34 / 106)
食べられる景観——採集食品の受容における機会コストとリスクへの消費者の関与・許容を左右する要因
2023Meike Rombach, David Dean · Frontiers in Horticulture · Global
都市での野生食材採集(アーバンフォレージング)を対象に、採集食品を試す意思・そのために時間や労力を割く意思・リスクを受け入れる意思・関与するコミットメントを左右する要因を検討した研究。自然全般・食料採集・COVID-19に関する認識が食料採集に関する3つの具体的態度に影響し、それが4つの行動意図を左右するという概念モデルを設定し、部分最小二乗法による構造方程式モデリングで検証した。結果、「試す意思」の最大の規定因は、責任ある採集活動への支持と個人的便益であった。「時間・労力を割く意思」にはすべての予測因子が何らかの影響を持っていた。「リスクを受け入れる意思」には責任ある採集活動への支持と社会的便益が影響していた。「コミットメント」には個人的便益と社会的便益が最も重要な規定因だった。
コミュニティ食料主権・社会正義食育地域支援型農業(CSA)の生態的・社会的・経済的持続可能性効果に関する系統的レビュー
2023Lukas Egli, Judith Rüschhoff, Joerg A. Priess · Frontiers in Sustainable Food Systems · Global
地域支援型農業(CSA)の持続可能性への影響について、定量的な実証研究に基づく系統的レビュー。対象とした39件の研究のうち、生態的持続可能性の側面を評価していたのは30%未満だったが、参照システムと比較した研究では、CSA農場は資源利用効率と温室効果ガス排出の面でおおむね優れていた。過半数の研究が社会的側面を評価しており、多くの研究がCSAは低所得世帯にはまだ十分に届いておらず、会員が平均的な人口構成を代表していないことを示す一方、CSA会員資格は健康・持続可能な行動を改善するとされた。経済変数は半数以上の研究で評価されていたが、他システムとの相対的な経済パフォーマンスに関する知見は乏しく、初期の研究では経済的実行可能性が高いことが示されている。レビューは、より多くの、特に生態的持続可能性側面の検討、異なる農業・マーケティング形態間の比較、多言語・多地域の学位論文や実践知の統合を今後の課題として挙げている。
公平性・立ち退きCSA・提携コミュニティ経済健康政策生物多様性高齢者の社会的・経済的ウェルビーイング向上に向けたスマート都市農業の受容——質的内容分析
2023Nasreen Khan, Teck Chai Lau, Booi Chen Tan · Food Research · Global
高齢者を対象に、社会起業とスマート都市農業の受容要因を検討した質的内容分析研究。目的的サンプリングでインタビューを行い、フレームワーク法で分析、イノベーション普及理論と計画的行動理論を枠組みに用いた。結果、都市農業への肯定的な態度と好意的な社会的影響が、スマート都市農業の受容を高めること、技術の利用が高齢者の営農継続を助けうること、効果的な社会起業家の関与が情報・技術助言を提供し受容に影響したことが明らかになった。使いやすさが受容の最も重要な要因であり、態度と主観的規範も受容に影響していた。
高齢者コミュニティデジタル農業福祉変化へのコミットメント?——ニュージーランド都市農場におけるボランティア関与の事例研究
2023Daniel Kelly · Agriculture and Human Values · New Zealand
ニュージーランド最大の都市オークランド(タマキ・マカウラウ)に立地し、ボランティア文化の強い都市農場「ファームX」を対象に、長期の参与観察とボランティア・プロジェクト運営者への詳細インタビュー11件を通じて、ボランティア関与を促す要因と妨げる要因を検討した事例研究である。関与を促す要因として強力なリーダーシップ、実践を通じた学び、植物を介した社会的交流、運動への参加意識が挙げられた。一方、時間的余裕の乏しさ、経済的な障壁、方向性をめぐる対立が関与を妨げていた。McClintock(2014)が指摘する都市農業の混成的・矛盾的性格を踏まえ、農場運営と運動構築の双方に関わる2つのトレードオフ——集中的リーダーシップとボランティアの自律性、ボランティアへの要求水準を高めるか抑えるか——を論じている。
コミュニティ食料主権・社会正義タイからザイへ——持続可能な食料生産における脅かされた自然由来ソリューションの例としての昆虫
2023Jean Pascal · Biodiversity online journal. · Global
地球上の生物多様性の大部分を占め、社会に幅広いサービスを提供する昆虫が、生息地の破壊や都市化といった人間活動によって脅かされている現状を背景に、低所得国における持続可能な食料生産への昆虫の影響について知見の進展を検討した論文。近年浮上した2つの研究テーマ、すなわち昆虫食と、飼育した昆虫を販売する小規模な家庭農場の創出(タイの事例)、そして土壌肥沃度と養分利用可能性の改善のための昆虫の活用(ザイの事例)に焦点を当てている。自然界に見出される多様な解決策と適応を考慮に入れることを提唱し、地域コミュニティや民族集団による自然資源の利用は多岐にわたり、持続可能な食料システムを開発しようとする科学者にとっての着想源とみなすべきだとしている。
有機資源循環コミュニティ生物多様性送粉者・ミツバチフィリピン・メトロマニラの高層住宅屋上庭園における変形菌の発生
2023· Philippine Journal of Systematic Biology · Philippines
フィリピン・メトロマニラの低層〜高層建物8棟の屋上庭園を対象に、観賞用木本低木・草本花卉植物の落葉リター204サンプルを採取し、湿室(モイストチェンバー)法で変形菌(ミクソミセテス、粘菌)の発生を調査した。9属14種の変形菌が確認され、湿室全体の生育率は43〜45%だった。種の出現数ではArcyria cinereaとPerichaena depressaが最も多く記録された。屋上庭園が変形菌にとって適した生息環境であることを示す証拠が得られた。
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最新動向——持続可能性の推進力としての社会的連帯経済
2023Daniela S. Gómez-López · ECORFAN Journal Republic of El Salvador · Global
社会的連帯経済(SSE)と持続可能性の収束に関する現状を、2009年から2023年までの期間を対象に包括的に分析した論文。ヒューリスティックおよび解釈学的アプローチを組み合わせた文献レビュー手法を用いている。SSEは協力・公平性・市民参加を原則とし、不平等への対処と適切な雇用の促進のための重要な手段とされる一方、持続可能性は将来を損なわずに生活条件を改善することに焦点を当てるとする。SSEは2030アジェンダに沿った持続可能な経済実践を促進すると論じ、都市農業、循環経済、リサイクル協同組合、社会経済開発プロジェクトなど複数の分野にわたる各地域での事例を通じてSSEの応用を示している。
コミュニティ政策経済都市農業の便益と影響のモデル化——雇用、規模の経済、二酸化炭素排出
2023Arun Kafle, James Hopeward, Baden Myers · Horticulturae · Global
オーストラリア・アデレード(南オーストラリア州)とネパール・カトマンズ盆地の2地域、各40か所の情報をもとに、都市農業(UA)が持つ社会的・経済的・環境的可能性を検証した論文。商業的都市農業とガーデニング型UAからの労働力使用と比較して、等価雇用量、規模の適切性、収入をモデルにより推計し、2種類の野菜について二酸化炭素排出量も算出した。手作業から中程度の機械化までの範囲で、生産規模と輸送距離が都市野菜生産に与える影響を検証した結果、労働力使用と機械化の組み合わせにより、労働生産性の向上や経済的・社会的利点を伴う規模適正型のUA実践を優位にできることが示された。輸送(UAでは自動車によると仮定)が排出量に占める割合が最も大きく、生産部分は機械化があっても生産単位あたりの排出への寄与は相対的に小さかった。以上の結果から、政府・計画担当者は、より良い計画・政策手段を通じて規模適正な機械化を促進し、UAの持続可能性を支えるべきだと提言している。
コミュニティ経済気候変動都市農業の発展――系統的文献レビュー
2023Maulana Andinata Dalimunthe, Noviawan Rasyid Ohorella, Nabila Fahira Nasution · Journal of Peasants’ Rights · Global
本研究は、2010年から2023年にかけて発表された「urban farming」をキーワードとする文献を対象に書誌計量分析を行い、都市農業研究の発展動向を整理した。対象文献では、都市農業は都市部の食料安全保障と経済状況を改善する手段とみなされ、経済・社会・環境の各面で好影響をもたらす可能性があるとされる一方、商品生産としては流通・マーケティング・用地面積が課題とされている。本レビュー自体は特定の地域・対象集団についての一次データを報告するものではない。
コミュニティ生物多様性政策健康脱植民地化された都市への市民的な願望:食料安全保障と「再物語化」
2023Katie Jane Tollan, Mike Ross, Ocean Mercier, Bianca Elkington, Rebecca Kiddle, Te Wānanga o Aotearoa, Amanda Thomas, Jennie Smeaton · MAI Journal A New Zealand Journal of Indigenous Scholarship · New Zealand
2017年にニュージーランド・ポリルア市で開催された「脱植民地化された都市を想像する(Imagining Decolonised Cities)」コンペティションに寄せられた市民からの40件の応募案を分析し、参加者が都市における脱植民地化をどう理解しているかを検討した。分析からは、コミュニティガーデンやシーフード収穫拠点、より大規模な食料輸送システムのデザインとして示された「食料安全保障」というテーマと、マオリのアイデンティティと物語を中心に据える「再物語化」という2つの主要テーマが特定され、コーンタッセルの持続可能な自己決定論と関連づけて論じられた。
食料主権・社会正義コミュニティ政策都市ガーデニング活動が参加者の知覚的回復性、レジリエンス、コミュニティ意識、ストレスに与える影響
2023H. J. Kim, Won-Suk Oh, Jin-Gun Kim, Won-Sop Shin · Healthcare · Global
90人の参加者を実験群と対照群に分け、2022年5月から11月にかけて2週間ごとに計16回の都市ガーデニング活動セッションを実施し、参加者の知覚的回復性、レジリエンス、コミュニティ意識、ストレス軽減への影響を検証した。知覚的回復性尺度、コナー・デビッドソン・レジリエンス尺度、コミュニティ意識指標、簡易対人心理社会的評価に加え唾液コルチゾール検査を用いて心理的・生理的効果を測定した結果、都市ガーデニング活動は参加者の生理的・心理的反応に肯定的な影響を与えていた。
コミュニティ健康福祉ネパールの公立学校における「生きた実験室」としての学校菜園と教育実践の変容
2023Kamal Prasad Acharya, Chitra Bahadur Budhathoki, Birgitte Bjønness, Krishna Prasad Duwadi · Advances in educational marketing, administration, and leadership book series · Nepal
ネパールの公立学校1校を対象に、生徒・教師・保護者が共同研究者として参加型アクションリサーチ(観察・計画・実行・省察)を行い、学校菜園プロジェクトを分析した。菜園は動植物とその相互関係を学ぶ「生きた実験室」として機能し、教育実践を屋内外の授業を組み合わせた形に変容させる契機となった。生徒は環境保全への責任感を持つようになり、菜園の世話をする「ジュニア・サイエンティスト」とみなされ、保護者・教師・生徒が課外活動として菜園に関与した。
食育コミュニティ生物多様性健康食料補完手段としてのコンテナ菜園プログラム――アクションリサーチ
2023Winalyn Denzon, Meraflor C. Estose, Krysha Camille Villanueva, Joa H. Jao · Multidisciplinary Science Journal · Global
BTVTED(技術職業教員養成課程)の学生向けプログラムとして実施可能なコンテナ菜園を設計するため、対象地域から無作為に選ばれた50人を対象に受容度調査を行った記述的研究。平均値と標準偏差による分析の結果、参加者の大半は女性で、経済面(自家生産による食料確保・収入創出・家計への貢献)での受容度が最も高いことが示された。研究者らは、コンテナ菜園への参加を広げるため、地方自治体による普及啓発キャンペーンの実施を提言した。
コミュニティ食料主権・社会正義福祉食育都市農業がもたらす潜在的な経済・社会・環境的成果のトレードオフ――オーストラリア・アデレードとネパール・カトマンズ盆地の比較
2023Arun Kafle, James Hopeward, Baden Myers · Sustainability · Global
経済的便益(純利益)・社会的便益(消費者あたりのフルタイム農業雇用換算値)・環境的便益(CO2排出削減)を代理指標とする統合モデリング枠組みを構築し、オーストラリア・アデレードとネパールのカトマンズ盆地という発展の異なる2地域に適用して都市農業(UA)の特性を検証した研究。2段階最適化により、非機械化・小型耕運機・大型耕運機の3段階の機械化水準、園芸目的か商業目的か、混合作物か中〜高価値野菜か、卸売か小売かという選択肢の中から、目的関数(利益・雇用・CO2)ごとに最適な農地面積・形態を探索した結果、利益や炭素排出削減を最大化する場合には土地・労働ともにコスト計上される商業的UAが、雇用への参加を最大化する場合には園芸的UAが選ばれるなど、経済・環境目的と社会(雇用)目的を同時に最大化する単一の農業形態は存在しないことが示された。アデレードでは利益とCO2排出削減の両面で商業的UAが、雇用最大化では園芸的UAが選好され、カトマンズ盆地ではモデルの前提のもとで園芸的UAが選択された。
環境負荷のトレードオフ経済コミュニティブルー・グリーンインフラのための土壌管理と工学
2023Mark A. Goddard, Helen Glanville, Carla Comadran‐Casas, M. Ehsan Jorat, David A.C. Manning, Miranda T. Prendergast‐Miller, Kevin Stott · · Global
都市のブルー・グリーンインフラ(BGI)における土壌の役割を論じる書籍の一章。都市土壌の特性と、食料生産・洪水緩和・炭素貯留・レクリエーションといった生態系サービスへの寄与を整理し、BGI内での土壌管理・造成をめぐる課題と機会を論じる。土地利用別の管理提言と、都市計画政策における都市土壌の位置づけ強化の必要性を述べて締めくくる。レビュー・論考であり、独自データや調査地、測定値の記載はない。
コミュニティ生物多様性気候変動小規模酪農経営の持続に向けたクラウド協働型農業(CCF)の潜在的便益
2023Mokoena Oratilwe Penwell, Ntuli Thembelihle Sam, Ramarumo Tshepo, Seeletse Solly Matshonisa · International Journal of Entrepreneurship and Sustainability Studies · Global
低・中所得国における小規模酪農家(SSDF)の市場撤退と生産者・消費者間関係の崩壊を背景に、クラウドソーシングと協働(CSS)プラットフォームを通じた小規模酪農活動の最適化を論じた概念的な論考。論理と理論的検討に基づき、クラウド協働型農業(CCF)が構成員の組み合わせ次第で地域市場での成果向上につながりうると主張し、収益分配の仕組みに関するさらなる研究とSSDFへのCCF訓練の必要性を提言している。実証データの提示はない。
コミュニティCSA・提携経済学校菜園を教育戦略として——ティンビオ市ラ・オンダ地区教育センター4・5年生における有意味な学習の強化
2023Luis Manuel Cárdenas Cárdenas, Rafael Fernando Oyaga Martínez, Martha Luz Ortiz Padilla, Adriana Morales Salazar, Emily Juliana Tumbaco Patiño · Ingeniería e innovación · Colombia
コロンビア・カウカ県ティンビオ市ラ・オンダ地区の「ラ・オンダ教育センター」4・5年生を対象に、2020年から2021年にかけて実施された修士課程研究(環境教育学修士)。学校菜園を環境教育と有意味な学習を強化する教具として導入する質的・社会批判的アクションリサーチの手法を用い、コロナ禍の外出制限下でオンラインプラットフォームを主に用いた保護者への半構造化インタビュー、児童の描画、参与観察を実施した。結果、菜園は地域の文化的伝統の継承に有効であることが示され、学校菜園を関心の中心に据えたカリキュラム提案が構築され、地域の担い手が菜園の創設・維持活動に関与した。
食育コミュニティ都市グリーンインフラ計画における多機能性概念——系統的文献レビュー
2023Maria Korkou, Ari K.M. Tarigan, Hans Martin Hanslin · Urban forestry & urban greening · Global
都市グリーンインフラの計画立案に関する多機能性概念を扱った系統的文献レビュー。既存の計画関連文献には複数の生態系機能を扱う知見に乏しく、異なる空間スケールでの生態系サービスや生物多様性の定量化・モニタリング手法も不足しているという知見ギャップを指摘する。分析対象文献は、1)都市グリーンインフラの計画手法、2)評価アプローチ、3)生態系サービスとその便益、4)持続可能性と気候適応、5)都市農業、という5つの主要テーマに整理され、これらは相互に関連していた。計画原則に多機能グリーンインフラを組み込む点で知見ギャップがあることが明らかになり、複数機能を確保するための重要な要素として空間分布、最適距離、統合ネットワーク、アクセス可能性、住民参加・関与の5つが挙げられている。
政策コミュニティ生物多様性気候変動都市農業におけるスマートテクノロジーの役割
2023Marco Antonio Márquez-Vera, Brenda Eguiluz-Ruiz, Ricardo Calderón-Suárez · Advances in finance, accounting, and economics book series · Global
モノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)、データ分析といったスマートテクノロジーを都市農業に統合することの意義を論じる書籍章である。限られた耕作可能地や従来型の農法といった課題に対し、リアルタイムモニタリング、循環型資源システム、インテリジェント灌漑、環境制御によって資源効率・生産性・持続可能性が向上するとする一方、コスト負担や技術依存といった課題も認められるとし、導入の成功には協働と教育が重要だと述べているが、実証データは示されていない。
デジタル農業コミュニティ空間・システム・インフラ――生産的都市景観をめぐる創始的ビジョンから新たなアプローチへ
2023Joe Nasr, Matthew Potteiger · Land · Global
現代の食料システムの機能不全への目に見える対応の一つである都市農業の拡大を、都市・地域計画、建築、ランドスケープ・アーキテクチャーの創始的思想家たちによる歴史的議論の中に位置づけ、「生産的な都市」の設計・計画に関わる基本戦略を整理した理論的論考である。都市農業を都市デザイン・計画に統合しようとする近年の理論・実践の広がりの中から、食料生産のための新たな領域を特定する「空間デザイン戦略」、個々の生産空間を食料システムの他部門とネットワークとして結びつける「システムデザイン」、土壌・水・養分等のフローを設計する「インフラデザイン」という3つのアプローチを識別している。
政策コミュニティ都市農村連携都市菜園:新しい都市を構築するための戦略
2023Laura Ospina, Paula Parra · Pensamiento udecino · Colombia
コミュニティ菜園を対象に、都市農業・都市化・コミュニティ参加の重要性を論じた文献レビュー研究(コロンビア)。Scielo、Publindex、Scopusなどのポータルに掲載された高品質の学術文献に加え、学部・修士・博士論文を対象とした文献調査を行い、各変数について統計データも検討した。結果は社会的・経済的・環境的な意味合いと、これらの空間への参加の重要性を示した。都市菜園は、環境劣化・汚染・貧困・不平等といった現行の資本主義モデルがもたらす負の外部性を緩和しうる戦略であり、住民の生活の質に良い影響を与えうるとし、社会と環境をつなぐ場として定着し、新たな地域構成を可能にしていると結論づけている。
コミュニティ政策気候変動経済ガーナ北部における土地保有・食料安全保障・ジェンダー・都市化
2023Eileen Bogweh Nchanji, Takemore Chagomoka, Imogen Bellwood-Howard, Axel Drescher, Nikolaus Schareika, Johannes Schlesinger · Land Use Policy · Ghana (Tamale)
ガーナ北部州タマレとその周辺で2013年10月〜2014年11月に実施した民族誌調査と食料・栄養不安調査から、土地へのアクセスと食へのアクセスの関係を検討した研究。農地不足を訴えた世帯の割合は都市部で20%、近郊部で1.3%、農村部で0%と、都市化が進むほどインフラ開発と農業が土地を奪い合う構図が鮮明になった。食料不安世帯は、作物を育てられない第一の理由として土地の不足を挙げる傾向が有意に強かった(フィッシャーの正確確率検定 p = 0.040)。住民は都市・近郊・農村をまたぐ移動耕作やバッファゾーンでの耕作といった手段で慣習的土地保有制度の制約に対処していた。栄養価の高いスープを用意する役割を担う女性は、土地にアクセスできないことを各種の手段で回避して食料を確保しており、土地と食のつながりが政治的・経済的・文化的要素の相互作用として成り立っていることを示す。
政策コミュニティ家庭菜園に映る都市:ジェンダーは関係するのか
2023Samah El Khateeb, Mariam Saber, Indjy M. Shawket · Ain Shams Engineering Journal · Egypt
COVID-19の流行下で低・中所得層を中心に広がった小規模な家庭菜園について、ジェンダー役割が菜園の習慣にどう影響し、便益が男女に等しく配分されているかを問うたエジプト・アインシャムス大学の研究者らによる2023年の研究。質問紙による量的調査を行い、WarpPLS(部分最小二乗構造方程式モデリング)で仮説を検定して、ジェンダー・菜園活動・そこから得られる便益の関係を検討した。著者は、便益が男女に等しく行き渡っているのか、それとも一方の性に偏っているのかを明示的な問いとして立て、都市行政が公正で包摂的な環境を整えるための材料になると位置づけている。標本の規模・抽出方法・対象都市は要旨からは特定できず、断面調査であるため因果関係は示されない。
コミュニティ福祉DIY・自作食料システムの転換:キューバの地域農業イノベーションをジェンダーの視点から見る
2023Bárbara Benítez Fernández, Erin Nelson, Anaisa Crespo Morales, Rodobaldo Ortiz Pérez, Rosa Acosta Roca, Regla María Cárdenas Travieso · Frontiers in Sociology · Cuba
キューバの地域農業開発イノベーション強化プロジェクト(PIAL)における20年間のジェンダー平等の取り組みを記述した2023年の事例研究。キューバは女性の権利とジェンダー平等で他国に比べ大きく前進したとされる一方、農村部と農業部門では女性が対等な参加と労働の価値の承認において依然として障壁に直面していると著者は述べる。PIALは2001年にトウモロコシやマメの遺伝的多様性を高める参加型植物育種(PPB)として始まり、その後に女性の参加拡大へと目標を広げた。当初は育種活動への women の参加が中心で、女性は粒の食感・調理の速さ・味といった自分たちが重視する形質を選抜基準に持ち込めるようになり、やがて種子バンクの管理、リーダーシップ研修、小規模な農業起業へと活動を広げた。成果として、生計の多様化による経済的改善と、世帯・地域での指導的役割の獲得という社会的変化が報告されている。単一プロジェクトの記述的事例であり、対照群による効果測定は行われていない。
コミュニティ固定種・在来種ボゴタを緑化する
2023Urban Sustainability Exchange (Metropolis) · Urban Sustainability Exchange (Metropolis) · Colombia
コロナ禍と気候危機への対応としてボゴタ市が進めた都市・周辺農業拡大の取り組みを紹介するケーススタディ。ボゴタ植物園の技術支援のもと、2020年後半から2022年2月までに14,266人が都市農業の基礎研修を受け、31,926人が技術支援を受け、11,970カ所の菜園に資材が提供された。2022年4月にはリアルタイムでデータを収集・更新できるモバイルアプリ「AUPA」が導入されている。
政策食育デジタル農業コミュニティ