研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
2644 件(8 / 106)
ポリネーター・パッセージ(ByBi、オスロ)
2026ByBi · ByBi · Norway
オスロの養蜂団体ByBiが2015年に開始した「ポリネーター・パッセージ」の紹介。ノルウェー環境局の資金支援を受け、大規模な花畑から集合住宅のバルコニーの花壇まで、市民を巻き込んで都市送粉者の生息空間を市内全域に広げる「花の飛び石」を作る運動。開始以来ノルウェーは国家送粉者戦略を策定し、オスロは都市農業プログラムや屋上・壁面緑化戦略を導入、ByBiは市内の墓地や3つの王室庭園の送粉者に優しい管理も手がけている。
生物多様性送粉者・ミツバチコミュニティ都市農村連携ビクトリー・ガーデン
2026· Wikipedia · Global
第一次・第二次世界大戦中、配給を補い銃後の士気を高めるために自宅や公園に設けられた「ビクトリー・ガーデン(戦時菜園)」を解説するWikipedia記事。第一次大戦の米国では500万を超える菜園が開設され、生産額は終戦までに12億ドルを超えたとされる。第二次大戦の米国では1943年5月までに1800万の菜園(都市部1200万・農場ベース600万)が存在し、米国の野菜生産の3分の1を戦時菜園が占め、1944年には900〜1000万ショートトンが収穫され市販の生鮮野菜生産全体に匹敵したという。英国でも家庭菜園(allotment)が1943年までに約140万区画へほぼ倍増した。
都市農村連携食育政策コミュニティケアファーミング
2026· Wikipedia · Global
農業活動を治癒・メンタルヘルス・社会的ケア・教育的ケアの提供に用いる「ケアファーミング」の解説記事。19世紀スコットランドのリドリー農場学校(1866〜1871年)の例では、収容された少年158人のうち64人が後に「立派で生産的な生活を送っている」と評価されたが、財政難で活動は終了した。英国・オランダ・米国・オーストリア・スイス・ベルギー(フランドル)などでの実践に言及するが、農場数や参加者数といった具体的統計はページ内に記載がない。成人受刑者の再犯抑制やスキル習得への効果、不安・うつへの補助療法としての可能性が示唆される一方、より厳密な研究の必要性が明記されている。
福祉高齢者健康コミュニティ経験学習
2026· Wikipedia · Global
経験学習は経験を通じた学習、より狭くは実行の省察を通じた学習と定義され、学習者が能動的な役割を果たす点で座学と異なる。1970年代にDavid A. Kolbが、Dewey・Lewin・Piagetの研究を踏まえて現代的な理論を体系化した。学習は「具体的経験」「省察的観察」「抽象的概念化」「能動的実験」の4段階のサイクルで進むとされ、真正な学習には経験への積極的関与・省察・分析的スキル・意思決定と問題解決スキルの4つの能力が必要とされる。
食育コミュニティ都市のコミュニティガーデンを守るデータ基盤をつくる:フィラデルフィア・ガーデン・データ・コラボラティブの教訓
2026Kremer, Peleg, Borowiak, Craig, Scolio, Madeline · Journal of Agriculture, Food Systems, and Community Development · 米国(ペンシルベニア州フィラデルフィア)
米国の都市のコミュニティガーデンは、地域の福祉に不可欠で都市の社会インフラの一部でありながら、借地の不安定さ・ばらばらな政策支援・構造的な投資不足のせいで極めて脆い、という矛盾を抱えている。本稿は、フィラデルフィアで市民が管理する緑地を記録・保護・擁護するために複数の主体が集まった「フィラデルフィア・ガーデン・データ・コラボラティブ(PGDC)」を、当事者研究者の立場から振り返った論考。草の根のマッピングから協調的なデータ管理へと発展した過程をたどり、それが保安官競売による立ち退きの阻止といった緊急対応と、長期的な保全戦略の双方を可能にしたことを示す。同時に、行政の無関心ゆえに菜園が「見えない」存在にされてきた場所で、可視化が新たなリスクを呼び込みうるという倫理的なジレンマも扱う。データは擁護活動を強め政策に情報を与えるが、確かな借地の仕組みと持続的な公的投資が伴わなければ菜園の将来は守れない、と結論づける。
制度・ガバナンスの不全コミュニティ政策食料主権・社会正義自分で食べものを育てること:食品ロス削減に欠けていた要素なのか?
2026Pearson, Natalie · British Food Journal · 英国(食を育てる人びとへの質的調査)
「自分で食べものを育てると食への感謝が高まるので家庭の食品ロスが減る」という主張は広く語られてきたが、それを正面から検証した研究は乏しい。本研究は、恵まれた条件にある家庭菜園実践者を対象にした質的調査をテーマ分析し、この関係が想定より複雑であることを示した。育てる・加工する・保存するそれぞれの段階で直面する困難のせいで、栽培がかえって食への感謝を下げ、食品ロスを生むこともある。一方で、栽培を簡単で手間のかからないものにすること、育てる人どうしが一緒に作業する機会をつくること、余った収穫を分け合う場を増やすこと、調理の技術を高めることによって、家庭菜園は食品ロス削減の有効な実践になりうると論じる。「自分で育てれば必ず食への感謝が高まりロスが減る」という前提を批判的に問い直した点に本研究の意義がある。
効果は限定的食品ロスコミュニティDIY・自作論文は毎週増えています
あなたの関心のあるテーマが、来週追加されるかもしれません。世界の新着論文を毎週水曜、無料でお届けします。
タンザニア・ダルエスサラームの都市・近郊農業におけるジェンダー動態
2026Chifunda Emmanuel Felix, Kifunda Christina Felix · Cogent Food & Agriculture · タンザニア
ダルエスサラームの都市・近郊農業を、そこで働く人びとのジェンダーの観点から扱った論文。書誌情報(著者・掲載誌・DOI)は出典で確認したが、本文の要旨は取得できていないため、ここでは主題の範囲のみを記す。
コミュニティ近郊農業経済ポーランドとチェコの都心部における緑の貯水池としての家族菜園(ROD)
2026Rduch Paulina, Hodor Katarzyna, Wilkosz-Mamcarczyk Magdalena · Cities · ポーランド・チェコ
ポーランドのカトヴィツェとチェコのブルノを対象に、家族菜園(ポーランドの ROD にあたる区画型市民農園)が都心の緑地としてどう機能しているかを、制度と法規制の面から検討した論文。統計と地図のデータをもとに、都市部の市民農園の面積が減少傾向にあることを示している。
制度・ガバナンスの不全コミュニティ政策生物多様性日々の環境スチュワードシップ:インド・ベンガルールの都市家庭菜園を理解する
2026Bhaskaran Varsha, Nilon Charles H. · Urban Forestry & Urban Greening · インド
ベンガルールの家庭菜園を、住民による日常的な環境の世話(スチュワードシップ)としてとらえた論文。書誌情報は出典で確認したが、本文の要旨は取得できていないため、ここでは主題の範囲のみを記す。著者らは同市の家庭菜園と都市の野生生物との関係についても継続的に研究している。
コミュニティ生物多様性ロサリオの都市農業の「先史時代」——モデル事業の起源
2026Ricardo Robins · Fundación Rosa Luxemburgo (Oficina Buenos Aires) · Argentina
ロサリオ都市農業プログラム(PAU)の起源を、創始者アントニオ・ラトゥーカへの現地取材で辿るルポルタージュ。1987年にサラディージョ・スール地区で始まった最初の共同菜園、1990年の「共同菜園プログラム」制定条例、2002年のPAU正式発足という流れを描き、現在は12の公園・共同菜園が約40haに広がり、150世帯以上が年間およそ65万kgの有機野菜を収穫していると報告する。2008年開業のパルケ・ウエルタ・タブラダ(3ha、従事者20人)の現況にも触れる。
コミュニティ政策都市農村連携経済農園・公園農園での研修訪問の実施(ロサリオ市)
2026Municipalidad de Rosario · Municipalidad de Rosario · Argentina
ロサリオ市の行政手続きページ。団体・法人向けに、市内の菜園・パルケ・ウエルタを訪問しアグロエコロジーの取り組みを学べる無料の研修訪問を、社会経済次官室の生産スペース調整課が案内している。市内6つの地区行政センターで毎週水曜9時〜13時30分に予約を受け付け、法的根拠として2004年の政令2561号と2013年の条例9044号を挙げる。
食育政策コミュニティ収穫祭2026(フェスティバル・デ・ラ・コセチャ)
2026Municipalidad de Providencia · Municipalidad de Providencia · Chile
サンティアゴ・プロビデンシア区が主催する「収穫祭2026」の告知記事。2026年6月20日10時〜18時、Padre Mariano 140のEspacio Verde Urbanoで開催される無料の家族向けイベントで、旬野菜・種子・手工芸品の生産者市、シェフによる調理実演、家庭菜園ワークショップ、人形劇、巨大カボチャコンテスト、音楽演奏などが予定されている。
コミュニティ食育食料流通・フードマイルコミュニティ農業における政治化の跡をたどる——参加型マインドマップの記号論的分析
2026Aguiari I. · Agriculture and Human Values · イタリア
食と農をめぐる議論では、新自由主義的なガバナンス・技術官僚的な規制・消費者向けの解決策が政治性を薄めると指摘されてきた。草の根の取り組みの集合行動を扱う研究は増えたが、政治化がどう立ち上がるかの過程は手薄だった。著者は政治を社会関係に常に内在する次元とみなす立場から、日常の対話のなかで政治化と脱政治化がどう進むかを記号論で分析する。イタリアの3つのコミュニティ農業の取り組みと共同でマインドマップづくりのワークショップを行い、言語の機能を手がかりに追跡した。関係的なやりとり、文脈に沿った解釈、象徴的な表現、集合行動への志向が互いを強め合う場では政治化が進みやすい、という結果を示す。
コミュニティ政策食料主権・社会正義ストリートフード——アフリカにおける都市化と農業
2026Nkrumah B. · Urban Science · アフリカ(都市部・系統的レビュー)
アフリカの都市に耕作可能な土地が広くありながら飢餓が続く矛盾を、系統的レビューで検討した。市場で買う食料への強い依存・高い貧困率・急速な都市化のもとで食料不安が高まっているのに、都市住民の多くが自分で食料を作らないのはなぜかを問う。PRISMA法と5つの選定基準で査読済みの文献を絞り込み、都市農業への参加が広がらない理由をめぐる議論を整理している。
効果は限定的政策食料主権・社会正義コミュニティインドネシアにおける住民主体の都市食料生産——縦型プランター塔を垂直の景観要素として評価する
2026Hadi A.A., Pratiwi P.I., Budiarti T., Arifin H.S., Pratiwi N.K., Alhakim M.A. · Tájökológiai Lapok · インドネシア・ボゴール(都市部・近郊)
急速な都市化で農地が減り新鮮な野菜が手に入りにくくなった状況を背景に、縦型のプランター塔(ガーデンタワー)を住民主体の野菜生産の手段として評価した研究。ボゴール市とその近郊で女性農業グループ21組に105基を配り、記述的・評価的な手法で性能を調べている。狭い場所を使う垂直の景観要素として、食料の入手しやすさと社会・生態のレジリエンスにどう効くかを論じる。
DIY・自作コミュニティ食育都市インフラとしての環境制御農業——空間的公平をめぐる公共的アジェンダへ
2026Rao X., Zahid A., Ye X., Jain D., Duffield N. · Urban Informatics · 国際(論考)
環境制御農業(CEA)は都市の食料安全保障への高度技術的な解として現れたが、ベンチャー資本と利益最大化に引っぱられた結果、規模の拡大は限られ、作る作物の幅も狭く、空間的公平——都市の地理のなかで食のインフラが公平に配られること——にほとんど向き合ってこなかったと指摘する論考。CEAを単独の技術的解決策ではなく都市インフラの一部として位置づけ、食の公正・公衆衛生・環境レジリエンスへの相乗効果を生む方向へ転換すべきだと主張する。
公平性・立ち退き政策経済コミュニティ公平性を軸にしたコミュニティガーデンの適地評価——フロリダ州タンパベイのGIS多基準分析
2026Hinch J. · Southeastern Geographer · 米国フロリダ州タンパベイ
社会経済・立地条件・環境の変数をひとつのGIS多基準意思決定分析(MCDA)モデルに統合し、タンパベイ都市圏の国勢調査地区ごとにコミュニティガーデンの適地を評価した。適性の高い地区はヒルズボロ郡とピネラス郡にある程度かたまり、既存の菜園の分布とモデルの適性評価は中程度に一致した。公平な都市農業計画に空間モデルが使える面と、使いきれない限界の両方を示している。
方法論への批判政策コミュニティモンテカルロ法による健康リスクと浄化目標の評価——ポーランド南部のヒ素汚染市民農園
2026Olabode K., Lewińska K., Komorowicz I. · Environmental Geochemistry and Health · ポーランド南部・ズウォティストク(旧鉱山地域)
旧鉱山の影響が残るポーランド南部ズウォティストクの市民農園で、全ヒ素・胃相での生体利用可能ヒ素(IVBA)と土壌からの直接曝露リスクを子どもと成人について定量した。土壌の偶発的な摂取・皮膚接触・再飛散した粒子の吸入を対象に、決定論的な計算とモンテカルロ・シミュレーションを併用している。全ヒ素は433〜1148 mg/kg、IVBAは4.5〜23.5%。全ヒ素を前提とした複数経路のシナリオでハザード指数の中央値は子ども5.50・成人0.62(5パーセンタイルと95パーセンタイルは子ども2.26と15.18、成人0.29と1.89)。発がんリスクの中央値は子ども1.78×10⁻⁴・成人1.06×10⁻⁴で、シミュレーションした子どもの80.0%・成人の54.0%が10⁻⁴以上に達した。摂取と皮膚接触でリスクのほぼ全てを説明でき、吸入の寄与はごくわずか。摂取経路だけにIVBAを適用すると摂取由来のハザード比と発がんリスクの中央値は89.3%下がる。リスクを押し上げる主因は土壌の全ヒ素濃度と土壌摂取量で、体重は逆に相関した。
汚染・食品安全健康コミュニティコミュニティガーデンと都市の食料安全保障・レジリエンスにおける役割に関する系統的レビュー
2025Huq F.F., Deacon L. · Discover Sustainability (Springer), 6:696 · Global
37研究を対象とした系統的レビューで、コミュニティガーデンが食料アクセス・都市のレジリエンス・コミュニティの幸福に与える影響を整理(研究関心はCOVID-19期にピーク)。不公平なアクセスや政策統合の不足を課題として指摘し、包摂的で学際的な長期計画の必要性を論じた。
コミュニティ食品ロス政策健康経済変わりゆく世界の都市農業:世界的潮流・イノベーション・ガバナンス・持続可能性への道筋のテーマ別レビュー
2025· Frontiers in Sustainable Food Systems · Global
都市農業をめぐる世界的な潮流、イノベーション、ガバナンスの枠組み、持続可能性への道筋を横断的に整理したテーマ別レビュー。市民参加・政策支援・環境面の課題を含め、都市農の現在地と今後の方向性を概観する。
コミュニティ有機資源循環生物多様性政策集合的食料生産としての地域支援型農業と市民農園:社会関係資本が認知便益に及ぼす影響の検討
2025Neumann V., Schmid B., El Benni N., Finger R. · Land Use Policy · Switzerland
スイスの集合的食料生産(CSA・市民農園)参加者500名を対象に、社会関係資本が認知される便益に正の影響を与えることを実証。共同型・連携型都市農業の社会的価値を示す。
コミュニティ経済福祉難民・移民コミュニティにおける都市農業介入:スコーピングレビュー
2025Langerman S., Juarez N., Magan I. M. · Journal of Urban Health 102:857-871 · Global
1990~2024年の42論文を分析し、難民・移民への都市農業介入を幸福・健康・生態・経済・社会の5領域に整理。社会的領域が最多で、帰属意識や文化的食へのアクセス向上に寄与すると示す。
福祉コミュニティ健康社会的イノベーションから制度的ガバナンスへ:YouTube動画分析によるダッカ市の屋上農業の実態解明
2025Ashikuzzaman M., Swapan M.S.H., Zaman A.U., Song Y. · Landscape and Urban Planning · Bangladesh (Dhaka)
187本のYouTube動画を分析し、ダッカ市における屋上農業(URF)実践者の視点と制度的課題を明らかにした。URFは草の根的な運動として拡大しているが、行政的監督は断片的で非統合的であることが示された。混合土地利用地区の農家が最も強い参加動機を示し、政府からの政策指針と情報提供を求めていた。
政策コミュニティ災害後の食料安全保障のための都市農業:コミュニティガーデンの貢献の定量化
2025Liu Y., Chanse V., Chicca F. · Urban Science (MDPI), Vol. 9, No. 8, Article 305 · New Zealand (Wellington)
ウェリントン市は地震リスクが高く、災害後に食料供給が途絶するおそれがある。本研究はウェリントンのコミュニティガーデンの野菜生産量を現地調査と航空写真で定量化し、災害後の野菜需要を重量・栄養素の両面から充足できるか評価した。現状のコミュニティガーデンのみでは自給率は低いが、私有地や都市農場も含めた拡張で食料安全保障への貢献可能性が示された。
コミュニティ食育健康政策都市農業は食料安全保障に貢献するのか、そしてそれはいかに達成されうるのか?
2025(Open Research Community) · ResearchGate, Discover Sustainability (Springer Nature) · Global
2025年の総説論文。都市農業が食料安全保障にもたらす貢献度と達成メカニズムを詳細に検討。都市農業がもたらす利便性と課題、所得生成への効果、低所得世帯への新鮮食料アクセス改善について実証的に分析。
経済コミュニティ政策