サンサルバドル市 都市農業デモンストレーション・センターと家庭菜園(FAO×市役所)
San Salvador, El Salvador · 運営: サンサルバドル市役所(Alcaldía Municipal de San Salvador)+ FAO エルサルバドル事務所
概要
COVID-19で都市の食料不安が深まったのを受け、2020年にサンサルバドル市役所とFAOが始めた都市・近郊農業の事業。市内各所に「見て学べる」デモンストレーション・センターを置き、そこを拠点に家庭菜園の作り方、限られた空間での野菜栽培、堆肥づくりを市民に広げている。
市民の参加
市役所の職員と市民ボランティアがセンターを運営し、FAO が技術指導を担う。オンライン研修「家庭菜園と都市農業デモンストレーション・センターの立ち上げ」を通じて、脆弱な世帯や学校菜園プログラムの生徒が参加する。
運営・収益モデル
市の予算とFAOの技術協力による公共プログラム。市の清掃戦略『San Salvador Limpio』と結び付け、再利用容器を栽培に使い、生ごみを堆肥にして菜園へ戻す設計になっている。
成果・社会的インパクト
初期段階で250世帯が家庭菜園の研修を受け、市の職員と若いボランティアの技術的な受け皿づくりも同時に進んだ。慢性的な子どもの栄養不良(5歳未満で13.6%)や、食料需要を満たせない60万人という状況に対する、都市側の具体的な手当てとして位置づけられている。
土地・運営形態
作物
- 野菜
- 葉物
- 香草
規模
市内の各ゾーンに住民がアクセスしやすいデモンストレーション・センターを分散配置し、あわせて脆弱な世帯の家庭菜園を支援する。開始時は250世帯が家庭菜園の研修対象。
出典(1)
関連する事例
アバリミ・ベゼカヤ(ケープタウン)
ZACape Town, South Africa
1982年設立、ケープタウンのタウンシップで小規模な市民農業を支援するNPO。「家の農民」を意味する名のとおり、貧困地域の住民が有機菜園で野菜を育てられるよう研修と資材を提供し、食料保障と生計を支える。
abalimibezekhaya.org.za+4
Pパッチ(シアトル市民農園)
USSeattle, United States
1970年代に始まったシアトル市の公営コミュニティ菜園制度「Pパッチ」。市内各地で市民が有機的に野菜を育て、各園の「Giving Garden」で育てた作物をフードバンクに寄付する仕組みが根づいている。
seattle.gov+3
せせらぎ農園(まちの生ごみ活かし隊)
JPHino, Japan
「生ごみは宝だ」という市民が集まって始まった、東京都日野市のコミュニティガーデン。約200世帯の生ごみを回収・堆肥化し、無農薬で野菜や花を育てる食の循環型農園で、新保奈穂美の2021年・2024年の論文で運営とガバナンスの事例として詳細に分析されている。
acsess.onlinelibrary.wiley.com+3
タイ・シティファーム(สวนผักคนเมือง 都市菜園プロジェクト)
THBangkok, Thailand
バンコクを中心に450を超えるコミュニティ菜園を統括する市民都市農業のネットワーク。コロナ禍では遊休地を食料源に変える事業を展開し、バンコクなど6県の高リスク30コミュニティを起点に210件の新規菜園を立ち上げた。
thaicityfarm.com+2