研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
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土地のリサイクル、食料安全保障、テクノソル
2021Teresa Rodríguez-Espinosa, José Navarro-Pedreño, Ignacio Gómez Lucas, María Belén Almendro Candel · Journal of Geographical Research · Global
この論文は新たな一次データを示すものではなく、2050年までに世界人口が98億人に達すると予測され、2035年までにあらゆる大陸で都市集積が拡大する中、農業適性の高い都市近郊の土地をめぐる競合が強まると論じる。そのうえで、ブラウンフィールド跡地や封鎖解除土壌に人工テクノソルを用いた土地改善を行うことで、都市アグロフォレストリーの基盤として食料供給を含む生態系機能を回復できると提案している。
気候変動食料主権・社会正義近郊農業3~18歳の学童を対象とした栄養・食生活に関する知識・態度・実践への学校菜園プログラムの効果評価——システマティック・レビュー
2021Chong Ling Chan, Pui Yee Tan, Yun Yun Gong · Proceedings of The Nutrition Society · Global
この記録は、3歳から18歳までの学童を対象とした学校菜園を活用したプログラムが栄養に関する知識・態度・実践に与える効果を評価するシステマティック・レビューであるが、この内容についてはこの説明以上の抄録本文が提供されておらず、それ以上の知見は報告できない。
食育健康福祉都市型ソーシャルファーミングの実現:都市における急進的グリーンインフラの必要性
2021Louise Mitchell, Lawrence Houston, Michael Hardman, Michelle Howarth, Penny A. Cook · Cogent Social Sciences · Global
世界人口の増加、特にグローバルノースにおける高齢化により保健医療サービスが逼迫している状況を背景に、都市部・困窮地域におけるソーシャルファーム開発を含むグリーンインフラ(GI)介入を論じる論文。ソーシャルファームは、ケア・リハビリテーション・教育プログラムなど、療法的成果のための空間として農業実践を活用する。自然を基盤とした療法(social prescribing)の一環として位置づけられ、コミュニティガーデンや都市農園と並ぶ非医療的アプローチとされる。ソーシャルファーミング・social prescribing研究は現状スカンジナビア諸国や米国に偏っており、本論文は英国環境・食料・農村問題省(DEFRA)の25年環境計画の文脈で英国における注目の高まりに焦点を当てる。調査結果は、こうした施設が農村部に集中していることを示し、都市部での開発の必要性と、開発のためのツール・障壁を論じる。
コミュニティ健康食育政策コーヒーとお茶の食品廃棄物における二次代謝物の探索
2021Mariana Cecilia Grohar, Barbara Gacnik, Maja Mikulič-Petkovšek, M. Hudina, Robert Veberič · Horticulturae · Global
ある実験室研究は、3種類の茶とコーヒーの廃棄物について、2回連続の溶媒抽出を通じてカフェイン含有量とフェノール類プロファイルを測定した。全体としては1回目の抽出の方がはるかに効率的だったが、緑茶は2回目の抽出でも高いフラバノール含量を示し、マテ茶は高いフェノール酸含量を示した。黒茶は両抽出でカフェイン含量が最も高く、水はほぼすべてのケースで最も有効な溶媒であることが分かり、著者らはこの単純で入手しやすい抽出法が、慣行農薬に代わる選択肢として都市園芸にも関連すると述べている。
コミュニティ食品ロス有機資源循環根圏微生物群集と重金属
2021Anna Barra Caracciolo, Valentina Terenzi · Microorganisms · Global
植物と微生物の間で活発な化学的やり取りが行われる根圏について、重金属(HM)汚染を含むストレス条件への応答を含む植物の機能・生産性を高める共生作用と、重金属存在下でのリスクを概説する総説である。農地土壌に重金属が存在すると可食部植物への金属取り込みを通じてヒトや動物への生体濃縮とそれに伴う健康への悪影響が生じうるほか、植物の生産性そのものにも悪影響が及びうる一方、多くの細菌は重金属への防御機構を持ち植物の重金属ストレス応答を改善しうるが、収量最大化に偏重した従来型の農法を用いる農業生態系ではこうした根圏相互作用を成立させることは難しいとしている。
汚染・食品安全健康生物多様性死別ケアにおける自然基盤介入——スコーピングレビュープロトコル
2021Anne Cleary, Julie Dean, Danielle Pollock, Lisa McDaid, Frances M. Boyle · JBI Evidence Synthesis · Global
死別ケアで現在用いられている自然基盤介入の種類を把握し、その介入がどのように死別ケアを支えうるかを説明する変化の理論を整理することを目的としたスコーピングレビューのプロトコル。死別は心理社会的健康への悪影響と関連しうるとした上で、これは発展途上の研究領域であり、自然基盤介入(動物介在療法、ケアファーム、園芸療法、コミュニティガーデンなど)の種類とその背景にある変化の理論を文献から明らかにする必要があるとしている。組み入れ基準は、身近な人の死による死別を経験し自然基盤介入に参加した対象者を扱う研究またはレビューで、あらゆる自然環境・地理的所在を対象とする。方法として、Web of Science、Scopus、PubMed、PsycINFO、CINAHL、Social Science Database(ProQuest)、PTSDpubs(ProQuest)、Research Library: Health and Medicine(ProQuest)の8データベースでの検索に加え、収録文献の参考文献リストの手動検索と主要誌のキーワード検索を行い、介入の種類、対象集団、健康アウトカム、測定・方法、変化の理論に関するデータを抽出し、表形式と説明的要約で提示するとしている。
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バングラデシュ、ボグラ県における屋上菜園と自宅菜園の実態
2021M. G. Morshed, SB Rahman, MA Rahman · Journal of Environmental Science and Natural Resources · Bangladesh
バングラデシュ、ボグラ県サダール郡で実施された調査によると、屋上菜園実践者の66%、自宅菜園実践者の70%が新鮮で健康的な食料の生産を目的に菜園を行っていた。屋上菜園には約80種、自宅菜園には87種の植物があり、果樹97%、野菜86%、香辛料72%、花卉64%、薬用植物64%、観賞植物23%、プランテーション作物12%の構成だった。菜園にかける時間は1日30分未満から1時間程度。自宅菜園実践者の28%は政府機関・NGOから指導を受けていたが、屋上菜園実践者の多くは農業関連テレビ番組から知識を得ていた。経済的利益を目的とする実践者は屋上菜園で18%、自宅菜園で24%にとどまった。
コミュニティ食育STEAM——持続可能性・技術と教育の関係を分析するガイド:21世紀への提案
2021Paulo Germán García Murillo, Laura Belkis Parada Romero, Juana Yadira Martín Perico, Julio Ernesto Rojas Mesa, Bernardo Garibello Suan · · Colombia (Bogotá)
本稿はコロンビア・ボゴタ市テウサキージョ地区のエル・カルメロ校の5年生児童と教員の参加のもと、科学的市民性の醸成を目指す都市農業をテーマとした研究プロジェクトを報告している。環境・技術・教育・芸術にまたがるSTEAMコンピテンシーの啓発を主目的に、入手が容易なカルガマント種のインゲン豆の種子を用いた家庭学習用の実験プラクティスを2種類設計し、持続可能性・STEAM・学びに関するコンピテンシーを扱いながら、食料安全保障や栄養文化、プロトタイピング文化、科学的市民性の強化といった論点を導き出し、コロナ禍を機に対象が児童だけでなくその家族にも広がったことを報告している。
コミュニティ食育政策縮退する循環都市——トランジションを支える社会技術的実験
2021Cristina Visconti · TECHNE - Journal of Technology for Architecture and Environment · Global
都市文脈における循環経済が、成長を前提とした新自由主義的パラダイムの中で環境面の効率性にのみ焦点を当て、社会・政治的な含意を見落としがちであることを論じた論文。トランジション・タウン、リペア・カフェ、コミュニティガーデンという3つの社会技術的アセンブリッジを分析事例に、脱成長・循環性・技術をめぐる対抗的な視座を提示し、包摂性・社会的正義・互恵性に基づく「縮退する循環都市」の可能性を、単なる経済的相互作用やエコ効率パラメータを超えた都市実践の効果として位置づけている。
コミュニティ政策食料主権・社会正義COVID-19流行と移動制限措置が都市農業と食料安全保障に与えた影響——マレーシア、野菜価格上昇が低所得層のアクセスを阻害
2021Nur Surayya Mohd Saudi, Mohd Nor Yahaya, Muzafar Shah Habibullah, Baharom Abdul Hamid, Muhammad Amirul Azlan, Mohd Haizam Mohd Saudi · Turkish Online Journal of Qualitative Inquiry · Malaysia
マレーシアの移動制限令(MCO)延長が感染拡大抑制に有効である一方、食料安全保障には深刻な打撃を与えると見込まれるとし、都市農業の実施をB40(低所得)層の家計所得創出と食料安全保障確立の手段として提案した研究。移動制限措置とCOVID-19が特定野菜の価格に与えた影響を計量経済モデルで分析した結果、すべての野菜が一様に価格上昇に反応したわけではなく、価格上昇は世帯の購入量減少と収入減を伴い、食料安全保障へのアクセスを損なうことが示された。代替可能な野菜であれば安価なものへの切り替えは可能とされたが、価格上昇そのものは食料アクセスを否定する方向に働くとされている。
事業採算・継続性食料主権・社会正義コミュニティ経済参加型の地域都市計画への転換における都市農業技術の役割——イラン・ラフサンジャン
2021Mosen Farhangi, Sara Farhangi, Paulien C. H. van de Vlasakker, G.J. Carsjens · Land · Iran
水不足と気候変動に最も脆弱な部門の一つである農業を抱えるイランのラフサンジャン郡(ケルマーン州)を対象に、ハイテク都市農業の台頭と農業セクター転換のアクターネットワークを分析し、技術が地域都市計画への市民参加を支える役割を検討した探索的事例研究。灌漑手法の近代化や他地域からの導水といった従来施策が奏功しなかったことを背景に、観察・文献調査・農業者/計画者/研究者/政策立案者への詳細面接を通じてデータを収集した結果、農業研究教育普及機構(AREEO)と温室開発10か年計画などの政府系計画組織が転換過程で最も影響力の大きいアクターであり、民間セクター・知識機関・農業者との関係が技術革新によって再編され、地域都市計画における参加型意思決定の強化につながっていることが示された。
デジタル農業政策食料主権・社会正義近郊農業都市農業における下水再利用の現代的実践手法
2021Aman Tejaswi, Saket Anand, Manoj Kumar Tiwari · WEENTECH Proceedings in Energy · Global
下水の再利用は普及が進みつつある一方、一定のリスクと課題を伴う(2021年)。本稿は、目的に適した下水処理と効果的な農場管理を通じ、便益を高めリスクを低減する方法として、下水灌漑向けの様々な非従来型処理オプションと現場農場実践を分析・評価した。検討された処理技術は、単純な沈殿池から砂袋、繊維ベース・バイオサンドろ過、天然・合成吸着材、精密ろ過に及ぶ。これら全ての処理システムについて、利点、リスク、適用可能性、限界が評価・議論された。同様に、様々な灌漑方法を含む農場管理実践も評価された。より安全な作物を生産するための下水を用いた点滴灌漑は、特に葉菜類の生産においてより安全な実践とみなされた。
コミュニティ有機資源循環気候変動政治的アクターのための手段としての都市農業
2021Santiago Restrepo Vélez, Jairo Mauricio Velásquez Posada · Revista de la Facultad de Derecho y Ciencias Políticas · Global
「都市型農業菜園の実践・システムの設計と創出」と題する研究プロジェクトの経験と成果を提示する論文。都市農業を、公的機関および非政府組織の政治的アクターのための手段として位置づける調査を展開し、最後に新型コロナウイルス流行期における菜園が果たしてきた役割を分析している。
政策コミュニティ食料主権・社会正義シェルター
2021Anne Forbes, Vinesh Chandra, Linda Pfeiffer, Rachel Sheffield · Cambridge University Press eBooks · Global
就学前教員を対象としたプロジェクトベース学習によるSTEM教育の理論・技能・実践を紹介する教科書の一部で、学校菜園プロジェクトの事例研究を通じてオーストラリア・カリキュラムとSTEMの各要素を統合している。健康・シェルター・宇宙といった代表的なSTEM分野を、年齢に適した実践事例を用いて扱い、STEMの発想を教室での実践に落とし込む方法を示す。評価、学習空間、コミュニティ、STEMの将来像といったテーマの議論を通じて、STEM教育に関する最新の研究と授業実践を結びつけている。
食育屋上庭園におけるトマト収量に対する栽培構造と培地の影響
2021Most. Tania Akter, Mohammad Mahbub Islam, Parvin Akter Bithy, Suraya Parvin, Md. Ehtasham Bari · Asian Journal of Biology · Bangladesh
バングラデシュ・ダッカのシェレバングラ農業大学屋上庭園で2017年10月〜2018年3月に実施された要因配置試験は、2種類の栽培容器(プラスチック鉢・素焼き鉢)と6種類の培地を完全無作為配置法・4反復で比較した。プラスチック鉢は1株あたりの花房数・花数・果実長・果実幅がいずれも最大となり、最大収量は1株あたり1.69kgだった。培地M5(土壌80%+牛糞10%+バーミコンポスト10%+無機肥料)は最高収量1株あたり2.17kgを記録し、プラスチック鉢とM5の組み合わせでは2.15kgに達した。
食育コミュニティ都市農業における近代的植物栽培ユニットの活用分析とその発展展望
2021M. N. Erokhin, D. M. Skorokhodov, A N Skorokhodova, ALEKSANDR A. ANISIMOV, Roman Potemkin · Agroinženeriâ · Global
このレビューは、都市型農業(シティ・ファーミング)向けの近代的なモジュール式植物栽培装置について論じ、農薬を使わない集約的栽培システムで作物の生育を左右する主要因として、技術的要素、植物のパラメータ、周囲温度、湿度、照明を挙げる。作物ごとの農業技術的要件に合わせて栽培技術と設備を個別に開発すること、そしてモジュール式ユニットの設計と製造を標準化することが、設計作業の削減、設計期間の短縮、設備の品質・信頼性の向上、量産時の生産コスト低減につながると論じている。実験データは示されていない。
デジタル農業コミュニティ子どもとの市民科学の可能性と落とし穴——「遊び場のポリネーター」プロジェクトの省察
2021Kit Prendergast, Amelie M. Vanderstock, Heather Neilly, Catherine E. Ross, Vanessa Pirotta, Patrick Tegart · Austral Ecology · Australia
5校の学校で、5名の若手・博士課程の女性研究者が主導し、学齢期の子どもたちが人工花を作って校庭に設置し、色(黄・青)と配置(単独、隣接クラスター、混色クラスター、単色クラスター)が訪花昆虫の数と分類群に与える影響を10分間の観察を繰り返して記録した市民科学プロジェクトの省察。プロジェクトは低コストで実施でき、昆虫への関心や女性STEMロールモデルとの接触という成果があった一方、学校のカリキュラムの制約でポリネーター観察に適さない季節に実施せざるを得なかったこと、子ども自身の観察による結果の交絡、データを検証できなかったことという課題が確認された。
方法論への批判食育送粉者・ミツバチコミュニティ福祉ホワイトヒルファーム——イスラエル南部における砂漠農業とユダヤ人・ベドウィン間の栄養・対話促進
2021Norbert Goldfield · · Israel
イスラエル南部において、イスラエル系ユダヤ人とベドウィンの共同農業イニシアチブを支援するHATD助成プロジェクトを扱った章。地理的背景、関与する組織、HATD助成による取り組みの概要、初期成果、今後の方向性を記述している。米国における地域支援型農業(CSA)に関する既存研究では、無作為化臨床試験によりCSAへの参加が食事の質の臨床的に意味のある改善をもたらしたことが報告されていると述べ、ホワイトヒルファーム(WHF)を、緊張が続くイスラエルのベドウィンとユダヤ人の間で両者の関与を具体的に促す数少ない取り組みの一つと位置づけている。
CSA・提携コミュニティ健康食料流通・フードマイルグローバルノースとグローバルサウスにおける都市農業の課題と機会の検討
2021Sérgio Manuel Serra da Cruz, Anja Steglich, Pedro Vieira Cruz, Ana Claudia Macedo Vieira · · Global
世界最大級の都市の規模が拡大を続け、先進国と発展途上国で都市化のプロセスが異なる複雑さを呈している状況を踏まえ、都市空間が適切に管理されれば経済的・社会的発展の機会となりうるとする章。都市農業(UA)における現在の課題と機会を検討し、都市コンピューティング(UC)や情報通信技術(ICT)の導入が、ドイツやブラジルのようなグローバルノース・グローバルサウス双方の都市住民・農家・計画者によるUA推進を後押しできるかを論じている。第8回ブラジル・ドイツ科学技術フロンティアシンポジウム(BRAGFOST)で示された新たな共同研究の可能性についても触れている。
コミュニティ政策デジタル農業持続可能な農業に向けた深層学習とソーシャルIoTを用いた植物病害予測アプローチ
2021Giovanni Delnevo, Roberto Girau, Chiara Ceccarini, Catia Prandi · IEEE Internet of Things Journal · Global
日射量・湿度・気温・土壌水分などの環境条件をセンシング・通信するソーシャルIoT(Social Internet of Things)、画像収集・分類のためのクラウドソーシング、深層学習による植物病害検出を組み合わせ、農業従事者やコミュニティガーデンの所有者・専門家を巻き込んで植物病害の発生有無を一定の精度で予測するシステムを構築した研究。アーキテクチャ・深層学習モデル・レスポンシブなウェブアプリケーションを提示し、実験的評価とユーザビリティ・関与度に関するテストの結果を、限界や今後の課題とともに報告している。
コミュニティデジタル農業食育環境教育、都市農業における変化の要因——テウサキージョでのパンデミック下の教育実践
2021Paulo Germán García Murillo, Laura Belkis Parada Romero, Juana Yaira Martín Perico · · Colombia
コロンビア・ボゴタ市テウサキージョ地区のエル・カルメロ小学校で、2021年、パンデミック下の教員と5年生児童を対象に、STEAM能力(環境・技術・教育・芸術)への意識づけを目的とする都市農業プロジェクトが実施された。食料供給危機の際に入手しやすいカルガマント種インゲン豆の種子を用い、家庭で行う2つの実験的実践を設計し、持続可能性・STEAM・学習に関する能力を扱った。コロナ禍により児童だけでなく家族も巻き込む展開となり、食料安全保障・栄養文化・試作文化・科学的市民性といった論点が浮かび上がり、その省察が教育実践記録としてまとめられている。
食育コミュニティ食料主権・社会正義小学校におけるSTEM教育——教師のためのツールキット
2021Anne Forbes, Vinesh Chandra, Linda Pfeiffer, Rachel Sheffield · QUT ePrints (Queensland University of Technology) · Australia
オーストラリアの教職課程向け教科書。プロジェクト学習を通じたSTEM(科学・技術・工学・数学)教育の理論・技能・実践を紹介し、学校菜園を事例として、健康・住居・宇宙などのテーマをオーストラリア・カリキュラムに統合する方法を示す。評価法、学習空間、地域連携、STEMの将来像についても論じ、F〜6年生向けの授業例、練習問題、テンプレートを収録する。実証研究ではなく教材である。
食育ナルヴァ(エストニア)のダーチャ滞在型市民農園にみる移動性・ケアと分散的な都市周縁景観
2021Tarmo Pikner, Hannes Palang · · Estonia
エストニア東部の国境都市ナルヴァにおけるダーチャ型市民農園を対象に、エスノグラフィー調査と質的インタビューを用いて、複数の移動性と人と自然の情緒的な関わりが景観形成にどう関与するかを検討した。結果は、ナルヴァ地域の都市化の力学の中に農村的側面と多様な自然との関わりが存在することを示した。市民農園によって動機づけられ維持される複数の移動性と情緒的ケアが、都市周縁の特徴をつなぐ分散的景観を構成していた。周縁地域の景観史は、国境体制に沿った特有の断絶と再編を示していた。
コミュニティ近郊農業都市農村連携都市型家庭菜園の条件がケールの抗酸化性二次代謝産物濃度に与える影響
2021M B Bayer, Susanne Neugart, Tobias Pöhnl · DOAJ (DOAJ: Directory of Open Access Journals) · Global
住宅の東西南北4方位すべてで栽培したケール(Brassica oleracea var. sabellica L.)を比較した研究。カロテノイドの総濃度は、UV遮断ガラス越しの屋内栽培を含む日照条件の良い栽培場所で高くなったが、栄養上重要なルテインの濃度は、日照・気温・水分などの非生物的ストレス要因が異なる各栽培場所間で差がなかった。フェノール化合物の総濃度は直射日光下で最も高くなった一方、ガラス窓越しでは大きく減少した。全体としては、いずれの栽培条件下でも満足のいく生育速度が得られた。
食育コミュニティ有機資源循環西アフリカ・サバンナ地帯の都市農業生態系における排水灌漑土壌への炭化物(バイオチャー)の短期的影響——微生物バイオマス、呼吸、酵素活性
2021Isaac Asirifi, Steffen Werner, Stefanie Heinze, Courage Kosi Setsoafia Saba, I. Lawson, Bernd Marschner · Agronomy · Ghana
ガーナのギニアサバンナ地帯にある都市農業の圃場試験地で、排水(下水)と水道水それぞれで灌漑した土壌を対象に、もみ殻由来バイオチャー(20t/ha)と化学肥料(NPK 15-15-15)を単独または併用施用した場合の、微生物呼吸、微生物バイオマス炭素(MBC)、酵素活性への短期的影響を評価した研究。バイオチャー施用から1年後、土壌有機炭素(SOC)は最大123%増加し、熱水抽出可能炭素(HWEC)は11〜26%、MBCは34%増加した。基礎呼吸は化学肥料施用土壌で最大46%有意に増加した一方、排水灌漑下では12〜45%減少した。代謝商(qCO2)は、バイオチャー施用と排水灌漑によって微生物群集のストレスが減少し炭素利用効率が高まったことを示した。酵素活性の総量は排水灌漑下で増加し、バイオチャー処理土壌はより多様な炭素循環関連酵素組成とより高いアミノペプチダーゼ活性を示した。バイオチャーと排水は土壌の生物学的特性に正の効果をもたらし土壌肥沃度に寄与しており、長期的にはバイオチャー由来以外のSOC貯留量にも有益な効果をもたらす可能性が示唆された。
有機資源循環コミュニティ