研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
7853 件(227 / 315)
都市農業による都市への食料供給——コミュニティ評価価値
2016Saverio Miccoli, Fabrizio Finucci, Rocco Murro · Agriculture and Agricultural Science Procedia · Global
世界的な都市人口増加に伴う食料需要増大を背景に、もはや持続可能とはみなされない従来型農業生産を補うため、伝統的農業生産を統合する都市農業の推進を提唱する論文(2016年、地域限定なし)。都市農業の統合システム導入を提案した上で、その社会的評価を測定する手法として、討議型評価手続きによって得られる「コミュニティ評価価値(Community Esteem Value)」を提案している。
コミュニティ健康経済新たな高みへ
2016Christine Brown-Paul · Practical Hydroponics and Greenhouses · Global
小規模なコミュニティガーデンから複数の街区にまたがる都市農場、集約的な屋内水耕栽培・養殖施設まで、都市農業の多様な形態を概観する記事(2016年、地域限定なし)。この急成長する現象がコミュニティの健康や社会的結束を育み、農家や地域に経済的機会を生み出す可能性を持つ一方、独自の課題と機会を伴うと述べている。
コミュニティ経済食料主権・社会正義消費との関係における物語の書き換え
2016Iain Black, Deirdre Shaw, Katherine Trebeck · Families Relationships and Societies · Global
「物語を変える:家族にとって重要なことを測ることで進歩を測る」と「消費のための空間:コミュニティガーデンが近隣に『われわれ』を取り戻す」という2本の関連する論考(Open Space欄)を紹介する序論(2016年、地域限定なし)。社会的・環境的に害のある消費に依存しない人間関係を可能にする空間をいかに創出できるか、そして社会的・環境的・経済的に持続可能な社会のための空間をいかに生み出せるかを、この2本の論考が検討していると述べる。
コミュニティ食料主権・社会正義計画という神話と所有の心地よさ
2016· · Global
空間計画家など政策立案者が特定の土地利用を促進・禁止する際には、土地利用者の権利、とりわけ所有権に介入しているとする理論的な論考。土地利用・計画・所有をつなぐ技術的な概念として「土地政策」を位置づけ、良い土地政策とは、複数の所有関係の形態によって多様な土地利用を可能にするものであり、単一種類の所有ルールがすべての土地利用の目的に適合するわけではないと論じる。一戸建て住宅とコミュニティガーデン、幹線道路がそれぞれ異なる所有の「指紋」を必要とする例を挙げ、計画家が現行の所有ルールが自らの目標に全く適合しないと感じる場合には、所有権が計画の実施をどの程度阻害しているのかを理解する必要があると述べる。
政策コミュニティ実在するコモンズとしてのコミュニティガーデン
2016Efrat Eizenberg · · Global
コミュニティガーデンという制度と、政治的実践に関与する機会、および空間生産の過程に参加する機会との間にある、広範で自己生成的な関係性を論じた章。この集合体が持つ自己生成的な力は、それ自体の生命を持ち、新たな参加者を生み出し続け、長期にわたる制度の持続可能性を約束するとされる。政治意識の発展は参加者を異なる種類の都市住民として作り直すものであり、グラムシの議論を敷衍して、著者はこの過程を「有機的住民」を生み出すものと表現する。有機的住民とは、シタディン(都市住民)とは定義されないかもしれないが、ユートピア的な都市の政治的主体への一歩とみなしうる人々を指す概念として提示される。政治的発展のための多様な機会は空間生産の多くの層に埋め込まれており、菜園という現実の空間そのものが政治戦略の青写真であり、この制度がビジョンと空間を結びつけているとされる。
コミュニティ食料主権・社会正義政策「ゼロキロメートル運動」——日常の食を楽しむ都市農業のソマエステティクス
2016Jean-Francois Paquay, Sue Spaid · The Journal of Somaesthetics · Global
身体を通じた美的経験の哲学であるソマエステティクスがこれまで生産者よりも消費者(食べる人)の役割に議論の重心を移し、農家の存在を見過ごしてきたことを指摘したうえで、都市農業をソマエステティクスの事例研究として提起する哲学的論考。都市農業が美学の議論から不在であったことの検討から出発し、都市農業に伴う美的経験が芸術的区分と美的区分をいかに融解させるかを論じ、ソマエステティクスが日常的な美的実践の一部とみなせるかを検討したうえで、都市農業の持つウェルビーイングへの寄与可能性がそれをソマエステティクス的な営みたりうるものにするかを分析する。都市農業がソマエステティクスの議論から不在であった一因として、その成果が訓練された意志よりも運によるところが大きいことを挙げ、ソマエステティクスの実践としてこれを機能させるには、栽培者が「食通の基準」を引き上げるような型破りな方法を採る必要があると論じている。
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危機の局面における都市ガーデニング
2016Christopher Maughan, Christopher Maughan · Exchanges The Interdisciplinary Research Journal · Global
英国ウォーリック大学高等研究所(IAS)とFood GRPが一部資金を提供した1日限りのシンポジウム「Critical Foodscapes」を振り返り、都市コミュニティによる食料栽培という新興の研究領域に批判研究のアプローチを持ち込もうとした試みについて論じたエッセイ。会議自体の振り返りとあわせ、都市ガーデニング全般の今後の展望について考察している。
コミュニティ食料主権・社会正義政策緑の風景から茶色の風景へ、そしてまた緑へ——都市農業、生態学とイ・ヘジュン監督『キャストアウェイ・オン・ザ・ムーン』
2016Christopher Schliephake · Ecozon European Journal of Literature Culture and Environment · South Korea
産業化以降の都市景観とその文化的イメージの変遷を歴史・社会的観点から検討したうえで、都市農業のボトムアップ型・トップダウン型という2つのモデルを事例に、都市を自然の物質循環に再び組み込もうとする試みを論じたエッセイ。後半では、韓国のイ・ヘジュン監督の映画『キャストアウェイ・オン・ザ・ムーン』(2009年)に表れる文化的な都市生態学を分析し、都市に自然が占める場所と、土に触れる行為が再生につながりうるかという問いを提起している。
コミュニティ気候変動政策起業家は死んだ——ガーデナー的なるものよ、永遠なれ? 脱成長社会における指導理念と経済構想
2016Silke Ötsch · DOAJ (DOAJ: Directory of Open Access Journals) · Europe
シュンペーターが提示した「起業家」という理想型に対し否定的に位置づけられてきた「静的快楽主義」的な経済のあり方が、脱成長運動や都市ガーデニングに関する言説の中でむしろ肯定的に読み替えられつつあるとの見立てのもと、脱成長を志向するトランジション運動の関係者への問題中心的な質的インタビューを通じて、彼らの暮らしと経済に関する構想を検討した論考。ガーデナー(Gärtner/Gärtnerin)という人物像が、起業家に代わる新たな指導理念となりうるかを問うている。
コミュニティ経済DIY・自作食料主権・社会正義政治経済的な都市再編
2016Efrat Eizenberg, Simone Tappert, Nicola Thomas, Andis Zīlāns, Kristine Abolina, Theodosia Anthopoulou, Jevgenijs Duboks · · Europe
ヨーロッパ都市における市民農園(アロットメントガーデン)が直面する変化と課題を、都市政治経済学の視点から検討した書籍の一章で、資本主義とガバナンスのマクロな枠組みの中でこれらの新しい都市の配置を読み解いている。企業家的都市(entrepreneurial city)という経済・政治・空間の枠組みを通じて過去から現在に至る都市変容の過程を描き、都市再編が市民農園の構造・運営・意味に及ぼす影響を論じ、企業家的都市における政治的・空間的な再編が都市内部の社会的・経済的不平等の先鋭化を伴ってきたと述べている。
公平性・立ち退き政策コミュニティ経済都市縁辺部の再農村化——欧州・米国・グローバルサウスからの教訓
2016Helen Armstrong, Abby Mellick Lopes · Water science and technology library · Global
この章は、拡大する都市(アジア・オーストラリアなど)が周辺の農村を侵食する一方、縮小する都市(欧州・北米)は都心部に新たな農村的都市主義を生み出していると論じ、周辺・都市間農地の新たな類型化におけるデザインの役割を、最新の技術・マッピング手法を軸に論じる。豪州ウェスタンシドニー・ペンリスの小規模コミュニティ事業(Out & About in Penrith、Penrith as a Regional City Garden、Cooling the Commons)を事例として取り上げ、モバイル型インフラと一時的都市利用がウェスタンシドニーに持つ可能性を示した。
近郊農業気候変動コミュニティ政策持続可能な食料システムへ——包括的・学際的・システム的アプローチ
2016Silvana Moscatelli, Hamid El Bilali, Mauro Gamboni, Roberto Capone · AGROFOR · Global
この総説論文は、人口増加・資源不足・生態系劣化・気候変動に直面するなかで持続可能な食料安全保障を達成するという課題に対し、食料システムを「農場から食卓まで」——生産・加工・流通・消費——を通じて理解するための、包括的・多次元的・学際的・システム的アプローチの必要性を論じる。ジェンダー、イノベーション、技術といった横断的課題も考慮すべきだとし、有機農業、都市農業、地域支援型農業、短い食料供給網など、生産と消費を結びつける代替的な食料消費・生産モデルを、持続可能な食料システムへの移行を後押しする選択肢の一つとして挙げている。
政策食料主権・社会正義コミュニティ家庭内廃棄物活用実践の技術的・経済的実現可能性を判断するためのパイロット研究
2016Sandra Yamile Salamanca Corredor, Brayan Osnaider Diaz Morales · · Colombia
ボゴタ市ラ・エスタンシア地区を対象に、家庭内で発生する有機廃棄物と生活雑排水の活用実践——(1)有機廃棄物を対象とするミミズ堆肥化、(2)都市農業と垂直庭園、(3)非飲用用途への生活雑排水の再利用——の技術的・経済的実現可能性を検証したパイロット研究。あわせて、同地区の住民がこれらの実践を廃棄物・雑排水管理にすでに利用しているか、またこのテーマへの関心の有無も調査対象とした。
有機資源循環コンポストDIY・自作コミュニティスキン・アンド・キン
2016CHELSEY CLAMMER · Tikkun · United States
シカゴのある地域コミュニティを舞台にした一人称のエッセイ。安全な歩道や賑わうコミュニティガーデン、レインボーフラッグが掲げられたアパートの中庭のある近隣を、著者が自らが受けた性暴力被害とその後の自傷行為、コミュニティによる支え合いを通じて描いた回想的な文章であり、都市農業そのものを主題とした研究記録ではない。
コミュニティ公共空間を脱構築してコミュニティを構築する——環境コミュニケーションとしてのゲリラガーデニング
2016Anne Marie Todd · · Global
本章は、ゲリラガーデニングの手引書に用いられる修辞戦略を分析することで、環境コミュニケーションの一形態としてのゲリラガーデニングが、いかにコミュニティを構築すると同時に脱構築するのかを検討する。ゲリラガーデナーは、都市環境への身体的な批評や公共の規範・境界の侵犯を通じて公共空間を脱構築する一方で、美的な訴求力と市民参加を通じてコミュニティガーデンへの支持を動員し、コミュニティを構築すると論じている。
コミュニティ政策モントリオールを耕す——都市における市民と機関による都市農業統合の小史
2016Vikram Bhatt, Leila Marie Farah · Urban Agriculture & Regional Food Systems · Canada
カナダ・モントリオールにおける都市農業の展開を、市民の組織的行動、コミュニティ団体や公的機関の関与という観点から検証する。モントリオールの都市農業活動は1970年代初頭に始まり、1973年のオイルショック後に勢いを増した。論文は3部構成で、第1部はコミュニティガーデンの歴史、第2部は著者らが開発・実施したモントリオール発のパイロットプロジェクト、第3部は2012年に市の条例を用いて実施された市民運動と、それを契機に発足した「モントリオール都市農業共同体作業委員会」の成立過程を扱う。
コミュニティ政策ライフスタイルによる都市農業類型の選好分析
2016Dong-Gwan Lee, Se-Hwan Cho · Journal of the Korean Institute of Landscape Architecture · South Korea
韓国・ソウル特別市内で都市農業活性化を支援する根拠を有する9自治区の住民を対象にアンケート調査を実施し、ライフスタイルと都市農業活動の選好活動との因果関係を検証した。結果、「健康追求型」は都心型都市農業(教育プログラム参加、造景作物の植栽、都市農業博覧会参加など)に有意な関連を示し、「余暇活動型」は住宅活用型都市農業(室内菜園、アパートのベランダ菜園など)に有意な関連を示した。また「健康追求型」は学校教育型都市農業および農場・公園型都市農業にも有意な関連を示し、「家族志向型」は学校教育型都市農業に有意な関連を示した。研究は、今後の「都市農業活性化政策」策定のための基礎資料としてこれらの知見を位置づけている。
コミュニティ政策空き地から菜園区画へ——チュラビスタにおける都市農業
2016Jennifer E Gutierrez · USF Scholarship Repository (University of San Francisco) · United States
米カリフォルニア州チュラビスタ市を対象に、都市および郊外の性格を併せ持つ同市の都市構造へ農業をどう組み込めるかを検討した計画提案プロジェクト。同市の歴史・現状・人口動態を概観し、既存の都市農業政策を他のカリフォルニア州内都市と比較したうえで、評価基準を設定し市内2か所の対照的な立地に適用した。都市農業を都市・郊外双方の環境に統合する方法を示し、既存政策の改善指針とすることを目的としている。実施結果や効果測定のデータは示されていない。
コミュニティ政策農村建築と農村デザイン
2016Dewey Thorbeck · · Global
世界的な都市化の進展にともなう土地利用と食料安全保障をめぐる論考。大規模化する畜産経営が農村の小規模町に負担を強いる一方、大都市近郊では新鮮な食料の提供を志向する小規模専門農場が発達し、コミュニティ支援型農業(CSA)として都市住民がCSA農家と契約して新鮮な食料を得る仕組みが再興していると述べる。また既存の都市近隣地区の公有空き地にコミュニティガーデンが設けられていることも、この新鮮な食料を求める動きの一環として紹介されている。実証的な調査データは示されていない。
CSA・提携コミュニティ都市農村連携都市農業——トリノの農場「ラ・グランジャ」
2016Alice Pozzati · PORTO Publications Open Repository TOrino (Politecnico di Torino) · Italy
イタリア・トリノ市の農業史における事例研究。同市はかつて工業都市として知られるが、農業生産の歴史も有しており、その象徴として今は現存しない農場「ラ・グランジャ」を取り上げる。建設から6世紀以上を経た跡地は、「幸福な脱成長運動(Movimento per la Decrescita Felice)」の活動により、トリノ市からジャルディーノ・モルビッロの一部の管理権を得て、共同都市菜園プロジェクトとして農業的過去を取り戻した。歴史的・建築的遺産として認識・保存されにくい実態を指摘したうえでの事例分析である。
コミュニティ都市農村連携都市における自然と子どもたち
2016Irma Stopka, Heike Molitor · 0028-0615 · Europe
抄録は文の途中で途切れているが、社会の変化にともない都市の自由空間(オープンスペース)に対する要求も変化してきたと述べる。アーバンガーデニングなど新しい自由空間の形態は、空間への参加と占有を求める欲求の表れであるとされる。抄録の記述はここで途切れており、それ以上の内容は示されていない。
コミュニティ食育SRUCの庭園デザイン専攻の学生、ガーデニング・スコットランドに向けコミュニティ精神の醸成を学ぶ
2016Duncan Stephen · · United Kingdom
英国スコットランド農科大学(SRUC)で庭園デザインを学ぶ学生が、エディンバラ北部のコミュニティガーデンを訪問した活動報告。緑地空間が人々の健康と幸福にどのように良い影響を与えうるかについて理解を深めることを目的とした視察であった。
コミュニティ健康シビック・エコロジーを耕す――リスボンの都市菜園における文化的価値と参加型デザイン
2016Krista Harper, Ana Isabel Afonso · Anthropology in Action · Europe
ポルトガル・リスボン市の都市菜園者団体を対象に、非公式・違法状態にあった菜園スペースを「都市農業公園」へ転換する試みについて、フォトボイス手法を用いて調査した研究である。多様な社会経済的・民族的背景を持つ菜園者の連合が、参加型デザインプロセスを通じて土地を取り戻し共有空間を創出する過程で、住民が都市空間の利用をどう概念化し、菜園活動を通じて市民アイデンティティを構築し空き地への権利を求める政治的主張を行っているかを、初期調査結果として提示している。
コミュニティDIY・自作経済危機とカナリア諸島における農業活動への回帰
2016Carlos Santiago Martín Fernández, Víctor O. Martín Martín · Boletín de la Asociación de Geógrafos Españoles · Spain
スペイン・カナリア諸島において、経済危機による建設業やサービス業関連部門での雇用喪失が、第一次産業への労働者の回帰・参入を促したことを論じている。この回帰は主に公的な管理制度の枠外で行われ、多くのカナリア諸島の家計を支える非正規な慣行となっており、行政はこうした状況を是正するために土地バンクや都市菜園(huertos urbanos)といった施策を講じてきたが、これらは家計の困窮に対する部分的な解決策にしかなっていないとしている。
コミュニティ経済マラガ市における都市菜園
2016Javier Pérez-Lara, Antonio J. Matas, Miguel Angel Quesada-Felice · LA Referencia (Red Federada de Repositorios Institucionales de Publicaciones Científicas) · Spain
スペイン・アンダルシア州で過去10年間に広がった都市園芸の動きの中で、マラガ市における都市菜園の現状を特徴づけ、その強みと弱みを記述した研究である。マラガ市では特に直近5年間、不動産バブル崩壊に伴う都市用地利用の機会と、未利用市有地の管理維持ニーズおよび経済的資源(PROTEJA計画)による制度的支援、さらに15M運動に連なる市民団体の圧力(「カミニート菜園」など)が重なり菜園が広がり、その結果、より制度主導型のものと自主管理色の強い共同体主導型のものという多様な菜園類型・管理形態が生まれ、マラガ都市菜園ネットワーク(RHUMA)の設立につながったとしている。
コミュニティ政策