研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
2477 件(6 / 100)
ジェブレス地区スラカルタ、グロンRT01/RW19における都市農業実装を通じた野菜食料自立の強化
2026Dewi Ratna Nurhayati, Efi Nikmatu Sholihah, Siti Aulida Fajri, Andini Desi Sawitri · Jurnal Masyarakat Madani Indonesia · Indonesia
インドネシア・スラカルタ市ジェブレス地区グロンRT01/RW19で1カ月間実施されたこの地域貢献活動は、宅地の未活用と野菜栽培の知識不足という課題に対し、簡易な栽培資材を用いたトウガラシ(cabai rawit)栽培について広報・実技研修・伴走支援を参加者15人に行った。宅地の生産的活用に関する参加度・理解度・技能はいずれも向上し、大半の参加者が自立して栽培技術を実践できるようになり、植物は良好な生育と収穫の見込みを示した。この活動は家計支出の削減と食料安全保障に対する住民の意識向上にも寄与したと報告されている。
コミュニティ食育健康食料主権・社会正義健康的な食事の採用における課題と解決策の認識——エチオピア都市部の女性と子どもを対象としたフォトボイス調査
2026Meron Worku, Michelle Holdsworth, Marie T. Ruel, Ana Irache, Kaleab Baye, M Catherine Spires, Nicolas Bricas, Rebecca Pradeilles · Maternal and Child Nutrition · Africa
エチオピア・アディスアベバで行われたこのフォトボイス調査では、生殖年齢の女性たちが自分と5歳未満の子どもにとっての健康的な食事の障害を写真に撮り、社会経済的地位(SES)の低い層と高い層に分けた5つのフォーカスグループ(女性31人)でその画像について議論し、演繹・帰納を組み合わせた主題分析で解析した。健康的な食品へのアクセスにおける経済的・物理的障壁、時間的制約、食の安全性への懸念が、いずれのSES層でも不健康な食事の主な要因だった。低SES層の女性はさらに栄養知識の不足、家族の支援不足、家庭内の食環境の悪さを挙げ、高SES層の女性は不健康な食品への嗜好に加え、そうした食品への容易なアクセスと積極的な販促を挙げた。提案された解決策には、政府レベルでは雇用創出、栄養教育、健康的食品の価格適正化、家庭インフラへの投資、保育の拡充、不健康食品の販促規制が、社会レベルではジェンダー平等、地域の貸付制度の強化、都市農業への支援が含まれた。
健康福祉食育コミュニティ人類と地球の健康のための都市農業
2026Rattan Lal · · Global
世界人口の55%が都市に居住し、2050年には70%に達すると見込まれる中、サブサハラアフリカや南アジアなどの急速な都市化が食料・栄養の不安を高めている状況を扱った書籍章。都市で消費される食料の10〜20%は都市内で栽培可能とする一方、土壌汚染やプラスチック汚染、灰色水・黒水のリサイクルや都市廃棄物由来の堆肥利用に伴うリスクを減らすには計画が重要だとする。屋上庭園、多層ガラス建築、養殖・水耕・エアロポニックスなどの土を使わない栽培を現代の都市農業の形態として挙げ、土地保有制度など普及の障壁と研究優先課題を論じている。
コミュニティ健康食料主権・社会正義政策気候変動サブサハラアフリカの都市近郊における都市農業・水管理と蚊の発生——マラリア対策への含意
2026Mugabo Kalisa G. · Idosr Journal of Computer and Applied Sciences. · Sub-Saharan Africa
サブサハラアフリカ(SSA)で、急速な都市化とインフラ不足により都市部・都市近郊部でのマラリア感染率が上昇し続けている中、都市近郊部での重要な生計手段である都市農業が不十分な水管理と結び付き、マラリア媒介蚊であるハマダラカ(Anopheles属)にとって好適な繁殖地を生み出していることを扱ったレビュー論文。灌漑システム・水の貯留・廃棄物管理がマラリア感染にどう寄与しているかを含め、都市農業・水管理・蚊の発生の複雑な関係を整理し、マラリア対策への含意を論じている。あわせて、蚊のサーベイランスとマラリア予防への地域参加を強化しうる技術としてリモートセンシング・GIS・モバイルヘルスプラットフォームを検討し、都市計画・ベクターコントロール・地域主体の介入を含む多部門的アプローチと、SSAにおいてマラリアリスクを軽減しレジリエントで健康な都市環境を育む持続可能な都市農業の実践を求めている。
環境負荷のトレードオフ健康近郊農業下水灌漑による都市野菜農業における下痢性疾患の経路とリスク低減
2026Adnan Sirage Ali · Discover Public Health · Ethiopia
エチオピアのアカキ川流域で都市野菜農家世帯315世帯を対象に、構造化質問票と多変量ロジスティック回帰・多層混合効果モデル・ブートストラップ媒介分析を用いた横断研究。過去2週間の下痢有病率は子どもで11.4%(36/315)、成人で8.7%。因果関係を確定できない横断研究ではあるが、下水灌漑は下痢のオッズを2倍以上(AOR=2.10、95%CI 1.30-3.40)に高め、灌漑水への頻繁な接触は80%増(AOR=1.80)、生野菜の日常的摂取は60%増(AOR=1.60)と関連した。石けんでの手洗い(57%減)、農作業後の入浴(41%減)、家庭での水処理(45%減、AOR=0.55)は保護的に働き、灌漑地点によるクラスタリングは小さく(ICC約6%)、衛生行動が曝露と結果の関係の28%を媒介していた。
汚染・食品安全健康近郊農業都市ジンバブエ世帯における都市農業の実施・食事多様性・農村からの支援
2026Lloyd Chigusiwa, Asankha Pallegedara, Terrence Kairiza · Australian Journal of Agricultural and Resource Economics · Sub-Saharan Africa
2019年から2023年にかけて実施されたジンバブエの都市世帯を対象とする4回の年次横断調査(プールデータ)を用い、内生的スイッチングモデル(ESMC)と傾向スコアマッチング(PSM)により都市農業実施が世帯の食事多様性に与える効果を推定した研究。世帯規模が大きい世帯、女性・高齢者が世帯主の世帯、既婚で同居する世帯主の世帯ほど都市農業を実施しやすく、都市農業の実施は食事多様性を高める傾向を示したが、この効果は農村の親族から支援を受けていない世帯の下位集団に限られた。
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文化的表現としての都市農業と食料主権——ボゴタ市サンタフェ第三地区UPZ96ロウルデスにおける地域的実践
2026Eduardo Antonio CastroNemocon · Institutional Repository of the National University Open and Distance UNAD (Universidad Nacional Abierta y a Distancia) · Colombia (Bogotá)
コロンビア・ボゴタ市サンタフェ第三地区のUPZ96ロウルデスを対象地とし、持続可能な食料システムを構築する手段として都市農業を位置づける取り組みを報告した論文。環境的な観点から、私的空間においてアグロエコロジー的なアプローチによる知識の形成と交換のプロセスを進め、農産物の自給自足と自家消費を生み出し、住居スペースを利用した有機食料の栽培・収穫を進めることで、食の安全性を損なう殺菌剤を使わず、消費者の生活の質の低下や健康被害を防ぐことを目指している。政治生態学の視点から、日常の食生活で消費される食品の質を改善しようとする直接的な社会的行動の政策的方向性を探り、都市空間における有機農産物の生産と実践に対する責任ある環境管理を重視することで、健康的な食習慣を促進すると同時に、知識の交換や種まき・収穫・消費に関する祖先由来の実践を文化的に継承し、農業を歴史的な特徴としてきたこの国における食料主権を保証することを目指している。
食料主権・社会正義コミュニティ有機資源循環健康コミュニティ・カルティベーション——コミュニティガーデンを通じた地域の健康・成長・持続可能性の構築
2026Lauren J Franks · FHSU Scholars Repository (Fort Hays State University) · United States (Kansas)
米国カンザス州ヘイズ市を対象とした助成金提案プロジェクト「コミュニティ・カルティベーション」は、農村地域における健康的な食料へのアクセス改善にコミュニティガーデンがどう寄与しうるかを検討する計画である。地域住民主体の食料支援策が栄養関連の格差をどう縮小できるかという問いに導かれ、エリス郡の栄養・生鮮食品アクセスを重要課題とするHaysMed地域保健ニーズ評価に対応する形で立案された。食料不安・低所得層に重点を置き、園芸・調理スキルの構築を通じて社会経済的地位に紐づく健康格差の縮小とコミュニティのつながり強化を目指す。持続可能な造園業者との協働、園芸インフラの整備、教育クラスを組み込んだ多段階の実施計画とコミュニティ参加型の枠組みを用いる。来場者記録と参加者アンケートにより新鮮食品へのアクセス、ガーデンの利用状況、教育プログラムを通じて習得したスキルの活用を追跡する予定であり、データ収集と分析は実施を通じて継続される計画である。
コミュニティ健康福祉都市の庭における身近な自然の視点——教育プログラム『わたしたちの庭の世界』の紹介
2026Katalin Horotán, Jana Táborská · Repository of the Academy's Library (Library of the Hungarian Academy of Sciences) · Europe
都市的なライフスタイルとデジタル化の拡大に伴い子どもの自然とのつながりが徐々に弱まりつつあることを背景に、環境教育の中心に自然への直接的・身近な接触を据える「身近な自然」という概念を提示した論考。紹介されている実践プログラム『わたしたちの庭の世界(Kertünk világa)』は、都市の庭を学びの場として活用し、体験学習と探究に基づくモジュール式の活動を提供する。児童は自らの観察と体験を通して自然のプロセスを学びながら、科学的思考力、自然への情緒的つながり、協働の能力を育んでいく。学校の校庭やコミュニティガーデンが、持続可能性教育のための複合的で意欲を高める学びの場となりうることを、具体例を通じて示している。
食育コミュニティ健康米国サウスダコタ州ノーザンブラックヒルズにおける地域支援型農業(CSA)を用いた青果処方(プロデュース・プレスクリプション)パイロット事業「ダコタ・フードRx」
2026G. Bastian, Sarah Lane, Haley McMahon, Olivia Husmann, Evangeline Schumacher · Journal of Agriculture Food Systems and Community Development · United States
サウスダコタ州住民の8人に1人が食料不安を経験しており、これが心疾患や糖尿病などの慢性疾患の有病率上昇と関連づけられていることを背景に、地域支援型農業(CSA)を活用した青果処方(PRx)パイロットプログラム「ダコタ・フードRx」(ノーザンブラックヒルズ)のプロセス評価とインパクト評価を予備的に実施した。医療提供者(処方者)が低所得または食料不安・食事関連慢性疾患を抱える成人患者を紹介し、地元の特産作物生産者(グロワー)から毎週青果ボックスの提供を受ける仕組みで、評価は患者への介入前後アンケートと、処方者・生産者・患者へのキーインフォーマント・インタビューを用いた。2024年6月から11月にかけて、患者30人が参加し、計434箱(1人平均14.5箱、総額1万4,000ドル超)の青果ボックスが提供された。事前アンケート10件・事後アンケート8件が回収され(事前のみ7件、事後のみ5件、両方回収3件)、インタビューは9件実施された。全体として参加者のプログラム満足度は高く、事後調査に回答した患者は事前調査時と比べて食料安全保障感と地域コミュニティへの帰属感が高かった。インタビューの主題分析からは、患者の食事・食料アクセス・健康状態の改善と、患者と他の関係者(処方者・生産者)との関係構築が示された一方、処方者・生産者・患者はいずれもプログラムへの適応を求められたと報告し、今後の課題としてコミュニケーションの強化・業務フローの改善・追加的な資源が挙げられた。
CSA・提携健康コミュニティ食料主権・社会正義ボアウェル水と製紙工場排水で灌漑した土壌とインドマスタード(Brassica juncea)の重金属汚染
2026Mohssen Elbagory, Hassan M. El-Zahaby, EL-Shafeey E. I. EL-Shafeey, Nagwa EL-Khateeb, Alaa El-Dein Omara, Sahar El-Nahrawy, Amal Zayed, Pankaj Kumar, Jogendra Singh · Scientific Reports · India
インド・ウッタルプラデーシュ州サハランプル県の実地比較調査で、製紙工場排水(PME)とボアウェル水(対照)で灌漑した圃場について、土壌特性、インドマスタード(Brassica juncea L. Czern.)の生育反応、およびカドミウム・クロム・銅・鉄・マンガン・亜鉛の組織内蓄積を比較した。PME灌漑は土壌のpH(8.79)・電気伝導度(4.73 dS/m)・有機物(3.94%)と6種すべての重金属濃度を有意に上昇させ(p<0.001)、栄養成長は促進されたものの根への重金属蓄積が顕著となり、鉄とマンガンの生物濃縮係数は過蓄積の閾値を超え、根の濃縮係数は銅で226.50、クロムで40.51に達した。食事由来の健康リスク評価では、葉のクロムによる健康リスク指数が子どもで安全基準を超え(HRI=1.05)、成人でもカドミウムとクロムがリスク水準に近づいた一方、対照のボアウェル灌漑土壌の重金属濃度は農業利用として安全な範囲にとどまり、PME灌漑土壌との差は明確だった。
汚染・食品安全健康モンテカルロ法による都市農業システムの有害金属汚染評価:ナイジェリアの野菜と魚における鉛・カドミウム・銅の事例研究
2026Nwanaforo E., Obasi C. N., Akande I. O., Nduka J. K., Offor C. C., Abdulai P. M., Udom G. J., Orisakwe O. E. · Biological Trace Element Research · ナイジェリア(オウェリ・アバ・ポートハーコート)
工業地帯にあるナイジェリアの3都市(オウェリ、アバ、ポートハーコート)の都市農業システムを対象に、鉛・カドミウム・銅の空間分布、生物蓄積、健康リスクを、決定論的手法と確率論的手法(モンテカルロ・シミュレーション)の両方で評価した研究。原子吸光分光法による分析では、土壌中の濃度はオウェリとポートハーコートで Pb > Cu > Cd、アバでは Pb > Cd > Cu と異なる順序を示した一方、魚と野菜では3地点とも Pb > Cd > Cu で共通していた。決定論的なリスク評価では、カドミウムの発がんリスク(ILCR)が全地点・全検体で米国EPAの許容水準 1×10⁻⁶ を超え、カドミウムが最も懸念される金属であることが示された。都市で育てた作物が必ずしも安全とは限らないことを示す、汚染面での批判的知見。
汚染・食品安全健康政策学校菜園と栄養教育は学校給食の摂取量増加と関連する:パイロット研究
2026Kerstetter K., Roberts K. J., Trent R., Koch P. A., Casey C., De Jesus-Martin M., Trinidad A., Mampara J., Bacon B. · Journal of Nutrition Education and Behavior · 米国
学校菜園と栄養教育を組み合わせた多要素の介入が、実際に給食を食べる量を増やすかどうかを検証したパイロット研究。公立小学校の1〜5年生を対象に、貧困率の高い介入校と低い介入校をそれぞれ対照校と組み合わせたペア設計をとり、SOCAFE(カフェテリアでの食事摂取の観察評価法)を用いて13日間・28回の昼食時間にわたり直接観察した。摂取量は主菜とサイドサラダをそれぞれ何%食べたかで定義した。介入校の児童は主菜の47.5%、主菜+サイドサラダの44.1%を食べたのに対し、対照校ではそれぞれ34.5%、31.2%だった。調整後の解析でも 0.13 ポーション単位(P = 0.006)および 0.11 ポーション単位(P = 0.01)多く食べており、ペアごとの交互作用は有意でなかった。著者らはクラスターランダム化比較試験の必要性を指摘している。
食育健康米国におけるフードパントリー主導型CSA(地域支援型農業)プログラムの予備的効果:準実験的パイロット研究
2026Ruyu Liu, Daniel Harwood, Ora Kemp, Alyson Rosenthal, Roger Figueroa, PhD, MPH, MSc · Public Health Nutrition · United States (New York City)
米国ニューヨーク市で、フードパントリーが主導し補助金付きの地域支援型農業(CSA)プログラム「Farm Share」の効果を検証した準実験的パイロット研究(追跡期間3か月)。Farm Shareは隔週で約25ポンドの新鮮な農産物を1袋5ドルで提供し、対照群はCSAを提供しない同等のフードパントリーから募集した(Farm Share群54人、対照群69人、大半がヒスパニック系・黒人/アフリカ系アメリカ人・外国生まれの女性で高校卒業以下)。追跡時の継続率は65.0%(Farm Share群33人、対照群47人)。皮膚カロテノイド値は対照群と比べFarm Share群で12ポイント増加した(喫煙状況・年齢・性別・出生地で調整、P=0.005)一方、総合健康的食事指数(HEI)は6.3ポイント低下し(P=0.031)、飽和脂肪のHEIも1.1ポイント低下した(P=0.027)。野菜・果物摂取量(P=0.25)と食料安全保障(P=0.16)の改善傾向は統計的有意ではなかった。
CSA・提携健康福祉コミュニティエチオピアにおける都市・家庭菜園の実践 ― 課題・機会・展望のレビュー
2026Birhanu MW, Negussie ZT · The Scientific World Journal · エチオピア
2015〜2025年に発表された査読論文をPRISMAに沿って統合し、エチオピアの都市・家庭菜園の現状と課題を整理したレビュー。急速な都市化が失業と「栄養があり手の届く食料」へのアクセス低下を招くなかで、都市・家庭菜園が食料不安・栄養不良・環境劣化への実践的な対応策として立ち上がってきた、と位置づける。著者らが挙げる阻害要因は、土地と清潔な水へのアクセスの限界、女性に対するジェンダー上の障壁、技術知識の不足、普及サービスの不備、そして脆弱な制度的支援であり、これらが生産と継続を妨げている。さらに、未処理の排水を灌漑に使う慣行が広く残っており、重金属汚染と土壌媒介感染症という健康・環境上の重大なリスクを生んでいると指摘する。他方で、空いた都市の区画の活用、垂直栽培の推進、地域での種子生産といった機会は未活用のままだとする。政府の支援は近年拡大したが、実施は一貫性を欠くと結論づけ、文献自体に地理的な偏りがあることも指摘している。
制度・ガバナンスの不全健康政策食料主権・社会正義バングラデシュの屋上菜園・地上菜園の土壌は多様な薬剤耐性遺伝子プロファイルを抱えている
2026Hoque MN, Rana ML, Gilman MAA, Pramanik PK, Islam MS, Punom SA, Rahman R, Hassan J, Rahman MS, Ramasamy S, Schreinemachers P, Oliva R, Rahman MT · Environmental Monitoring and Assessment · バングラデシュ・ダッカ/ガジプール
都市農業が広がる一方で、屋上菜園・地上菜園の土壌がどれだけ薬剤耐性(AMR)の貯留槽になりうるかはほとんど分かっていない、という問題意識から行われたショットガンメタゲノム解析。ダッカの屋上菜園7、ダッカの地上菜園6、ガジプールの屋上菜園8、ガジプールの地上菜園6の計27検体を調べ、88の薬剤耐性遺伝子(ARG)を検出した。うち19(21.6%)は全地点で共通し、菜園タイプによって耐性遺伝子の構成に有意差があった(p = 0.04)。屋上の土壌は地上の土壌よりARGが多く(ダッカ屋上50、ガジプール屋上48に対し、ダッカ地上40、ガジプール地上41)、グリコペプチド耐性遺伝子が屋上ARGの62.43〜74.07%を占めて優勢だった。屋上土壌では排出ポンプ(adeF が屋上ARGの45.21%)とリボソーム保護型のオキサゾリジノン耐性遺伝子 O23S(ガジプール屋上で62.13%)も濃縮していた。逆に地上土壌では CATA(ダッカ地上で11.64%)や fosBx1(地上ARGの5.94%)のような抗菌薬を不活化する遺伝子が多かった。屋上という「清潔そうに見える」栽培環境が、必ずしも耐性遺伝子の少ない環境ではないことを示す。
汚染・食品安全健康生物多様性「うちの菜園は仲裁役だ」― ケニアの家庭菜園介入が生む影響の道筋(ALIMUS研究)
2026Agure E, Kihagi GW, Muok EMO, Sorgho R, Danquah I · Journal of Health, Population and Nutrition · ケニア・シアヤ郡
サハラ以南アフリカで家庭菜園が気候変動適応策として推進されているのを受け、ケニア・シアヤ郡で行われた家庭菜園介入について、受益者・実施者・関係者が実際に何を経験したかを聞き取った質的研究。2023年9〜11月に、関係者5人・実施者8人を対象とするフォーカスグループ2回と、受益者30人(男性5人・女性25人)への詳細面接を行い、帰納的内容分析で「想定された影響の道筋」に照らして整理した。参加者は研修内容をよく理解しており、知識を交換する機会として価値を認めていた。各世帯に合わせた菜園の作り方、有機栽培、食品の保存法を取り入れたことが、達成感・女性のエンパワメント・家庭内の平穏をもたらしたと語られた。一方で、水不足、効かない農薬、受益世帯どうしの距離の遠さが困難として挙がった。得られた便益は、収入の増加、支出の節約、食事の多様性の向上だった。介入の「効果量」ではなく、当事者が何を得たと感じているかの道筋を記述している点が、菜園プロジェクトの設計を考えるうえで参考になる。
コミュニティ福祉健康気候変動その土地に元からいる菌類の多様性を使って都市農業の土壌を回復させる
2026Florio Furno M, Tramontini M, Gaggero E, Rigoletto M, Fabbri D, Malandrino M, Calza P, Varese GC, Spina F · Applied Microbiology and Biotechnology · Europe
多環芳香族炭化水素(PAHs)は土壌に長く残り、通常の土壌回復手法では落としにくい。都市農業はさまざまな汚染源にさらされるため、この残留は「都市で作ったものは大丈夫か」という受け止められ方そのものにも響く。本研究は、都市農業に使う予定の汚染土壌に元からいる菌類を調べ、汚染物質を分解して現地の毒性を下げる微生物コンソーシアムを作ることを目指した。土壌の菌相は子嚢菌門(Ascomycota)が優占し、分離された28分類群・16属のうち Aspergillus・Scedosporium・Trichoderma・Fusarium が多かった。低分子・高分子のPAHs存在下での生育能を評価したところ、種間・種内で差が大きく、バイオサーファクタントを作る菌も見つかった。担体上で育つ能力とあわせて6株を選び、現地土壌でバイオスティミュレーション(既存菌の活性化)とバイオオーグメンテーション(菌の投入・共培養)を比較した。最良の結果は、高分子PAHsへの耐性が高い微生物コンソーシアムで得られた。土壌の慢性毒性試験ではシマミミズ(Eisenia fetida)への影響は概ね見られず、バイオスティミュレーション区でのみ毒性が44%低下した。担体には粟とカナリーシードの混合が有効だった。
有機資源循環健康生物多様性ロバート・ハート(園芸家)
2026· Wikipedia · United Kingdom
1913年生・2000年没の英国の園芸家ロバート・ハートを扱うWikipedia記事。温帯地域向けフォレストガーデニングの創始者とされ、シュロップシャーの自宅で0.12エーカー(500m2)の果樹園を7層構造(高木・低木・低灌木・草本・グラウンドカバー・根圏・つる植物)のモデル・フォレストガーデンに作り替えた。ヒポクラテスの「食を医とせよ」に倣い9割生食のビーガン食を実践したことも記されている。
生物多様性有機資源循環DIY・自作健康その影響:栄養塩汚染
2026U.S. Environmental Protection Agency (EPA) · U.S. Environmental Protection Agency (EPA) · United States
米国EPAの公式ページ「栄養塩汚染の影響」。大気・水中への窒素とリンの過剰流入が藻類ブルームを引き起こし、水質悪化と溶存酸素の減少をもたらすと説明する。シアノバクテリア(藍藻)が毒素を放出し、接触・飲用・汚染魚介類の摂取を通じて人や動物が病気になり得ること、飲料水中の硝酸塩が乳幼児に危険であること、大気中の過剰窒素がアンモニアやオゾンの生成につながることが述べられている。このページ自体には被害額やデッドゾーン面積などの具体的な数値統計は記載されていない。
政策健康生物多様性ダニエル・ゴットロープ・モーリッツ・シュレーバー
2026· Wikipedia · Germany
モーリッツ・シュレーバー(1808–1861)はライプツィヒ生まれのドイツ人医師・大学講師で、1844年にライプツィヒ療養施設の所長となり、児童の健康と都市化の社会的影響について著述した。彼自身の死後にその名を冠した「シュレーバー運動」が起こったが、シュレーバーガルテン(市民農園)は1864年にライプツィヒの学校長エルンスト・インノツェンツ・ハウシルトが、子どもの運動のための土地を貸し出す形で最初に設立した。
コミュニティ健康都市農村連携社会的処方
2026NHS England · NHS England · United Kingdom
NHSイングランドが説明する「社会的処方(social prescribing)」の公式ページ。GPなどの医療従事者が、リンク・ワーカーを通じて患者を地域の非医療的な活動(グループ活動、助言サービス等)につなぐ仕組みで、「本人にとって何が大切か(what matters to me?)」を起点とするパーソナライズド・ケアの一環と位置づけられる。対象は長期疾患を持つ人、軽度のメンタルヘルス支援が必要な人、孤立・孤独を感じる人、複雑な社会的ニーズを持つ人など。NHSは2023/24年度までに少なくとも90万人を社会的処方の対象とする目標を掲げている。
健康福祉コミュニティ政策エディブル・スクールヤード・プロジェクト
2026Edible Schoolyard Project · Edible Schoolyard Project · United States
シェフ・食の活動家アリス・ウォーターズが1995年に創設した非営利団体エディブル・スクールヤード・プロジェクトの公式サイト。有機学校菜園・キッチン・カフェテリアを教育の場として活用し、栄養・自己管理・コミュニティの価値観と学問科目の両方を教えることをミッションとする。カリフォルニア州バークレーとカリフォルニア州ストックトンで自らのモデル校(Edible Schoolyard Berkeley / Stockton)を運営するほか、教育カリキュラム提供、教員研修、資料ライブラリの公開、全米・海外のエディブル・エデュケーション・プログラムのネットワーク構築を行っている。
食育コミュニティ健康ザ・ストップ・コミュニティ・フード・センター
2026The Stop Community Food Centre · The Stop Community Food Centre · Canada
トロント拠点の食料支援団体ザ・ストップ・コミュニティ・フード・センターの公式サイト。40年以上にわたりフードバンクやコミュニティキッチン、都市農業プログラムを展開し、週522食を提供、年間126,000人がファーマーズマーケットを訪れ、180人のボランティアが支えている。慈善モデルでなく地域住民のエンパワーメントを重視する。
コミュニティ福祉食育健康コモン・ルーツ・アーバンファーム
2026Common Roots Urban Farm · Common Roots Urban Farm (Ecology Action Centre) · Canada
カナダ・ノバスコシア州ハリファックスとダートマスの2カ所で運営される都市農園コモン・ルーツの公式サイト。ハリファックスのBiHi Parkは2019年に、ダートマスのWoodside(ノバスコシア病院敷地内)は2015年から活動し、共用の交流スペース、教育用ガーデン、240区画の貸し出し・寄付コミュニティ農園を運営する。現在はエコロジー・アクション・センターの一部として、Nourish Nova ScotiaやYWCAハリファックス、Feed Nova Scotiaなど複数団体と連携している。
コミュニティ福祉健康食育