研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
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グレシック県における都市農業の収穫後製品の販売・保管システムの最適化
2024Natasha Putri Adetya, Maulin Masyito Putri · Sustainability and Social Impact · Indonesia
インドネシア・グレシック県、特に都市部特有の高温という栽培上の制約を踏まえ、収穫と播種のスケジュール管理、コールドストレージによる品質劣化の抑制と保存期間の延長、販売・流通アプリの導入という3つの施策により、都市農業産品の収穫後の販売・保管体制の最適化を提案する論考である。現状では都市農業産品の販売の大半が周辺住民への直接販売に依存しており非効率とみなされていることを課題として指摘し、これら3施策の導入によって農家がグレシック県外にも顧客層を広げられるようになることをねらいとしている。
経済コミュニティ近郊農業都市農業とその諸相:ブラジル・クリチバ市における多事例比較研究
2024Edson Fonseca de Oliveira, René Eugênio Seifert, Thiago Cavalcante Nascimento, Luan Matheus Pedrozo Kolachnek · Revista de Economia e Sociologia Rural · Brazil
ブラジル・クリチバ市を対象に、都市農業(AU)の3類型――アシスティーダ(行政支援型)、バナキュラー(伝統型)、ポリティザーダ(政治化型)――に基づく組織形態を、質的・記述探索的な複数事例研究により比較分析した。アシスティーダ型は行政支援に依存する技術主導型で、市場価値のある品種の生産を優先し、社会構造が形式化されているため内外の社会的統合が制限され、非慣行的な生産技術の利用も少なかった。バナキュラー型は非公式で情緒的な構造を持ち、先祖伝来の知識や伝統的慣行、強い家族的紐帯に基づいていた。ポリティザーダ型は都市農業に統合的・代替的・自律的・革新的な性格を与えようとする一方、安定したコミュニティ生活の構築には限界があった。
コミュニティ政策食育省エネ都市農業のためのスマートエアロポニック革新の展開(インドネシア)
2024Raditya Ahmad Rifandi, Rizal Ichsan Syah Putra, Nunung Eni Elawati, Dwi Nur Yuliyani, Dafa Anwarul Fahmi · Cakrawala Jurnal Pengabdian Masyarakat Global · Indonesia
インドネシアの複数の都市部で、センサー技術と自動制御システムを用いた「スマートエアロポニック」システムを導入し、地域住民に運用・保守の研修を行った地域貢献プロジェクト。導入結果の評価では、深層水耕(DFT)方式の水耕栽培と比較してエネルギー効率が最大70%向上し、コマツナ類栽培で29.02kWh、レタス栽培で41.00kWhの電力削減がそれぞれ確認された。
デジタル農業コミュニティ気候変動経済コデ川沿岸における都市農業基盤の食文化観光立ち上げ行動計画の促進(インドネシア・ジョグジャカルタ)
2024B. Hari Saptaning Tyas, Condrodewi Puspitasari, Fadjarini Sulistyowati, Widati Widati · JMM - Jurnal Masyarakat Merdeka · Indonesia
インドネシア・ジョグジャカルタ市コデ川沿いのスロカルサン集落RT13・RT14を対象に、都市農業を基盤とした食文化観光村の立ち上げ支援を行った地域貢献活動。2023年の活動で作成した観光村のプレマスタープラン案の周知、立ち上げ行動計画を策定するための住民協議の促進、住民の能力向上を目的とした立ち上げ研修を実施した。観光意識グループ、地区役員、RT13・14の役員、地元の農民グループ、住民代表が参加し、アンケートの結果、参加者は研修を有益と感じ、RT13・14周辺の水辺観光と組み合わせた食文化村構想を発展させる意向を示した。今後の連絡・情報共有のためWhatsAppグループが結成された。
コミュニティ経済食育イグアス川沿いの河岸コミュニティにおける環境教育の手段としての学校菜園
2024Pamela Eduarda Lopes dos Santos Rezena, Luciana Boemer Cesar Pereira, Mariana Ranchuka dos Santos, Anelize Queiroz Amaral, Geisiane dos Santos de Souza · Revista de Gestão Social e Ambiental · Brazil
ブラジル・パラナ州クルゼイロ・ド・イグアス市フォズ・ド・ショピン地区の公立小学校(フォズ・ド・ショピン市立学校)で、大学エクステンション「Sala +Verde」プロジェクトと「Hortas」プロジェクトが連携し、学校菜園づくりのワークショップを実施した。環境への配慮、社会と自然の関係、持続可能な社会、食料主権をテーマに環境教育を行った結果、参加した児童にその空間への帰属感と愛着の感情が生まれ、家庭に持ち帰れる実践的な情報も提供された。
食育コミュニティ食料主権・社会正義都市農業の作物選定のためのインテリジェント意思決定支援システム
2024Jeri Ramadhan, Irman Hermadi, Imas Sukaesih Sitanggang · EDUMATIC Jurnal Pendidikan Informatika · Indonesia (Jakarta)
インドネシア・ジャカルタの都市農業プログラム「Balkot Farm」を対象に、Simple Additive Weighting(SAW)法を用いた作物選定の意思決定支援システムを開発した研究。SDLCプロトタイピングモデル(コミュニケーション、クイックプラン、クイックデザインのモデリング、プロトタイプ構築、展開・納品とフィードバックの5段階)に基づき、面接調査と文献調査でデータを収集した。成果として、選択肢・基準・下位基準・適合度評価・結果のメニューを持つWebアプリケーションを構築し、ブラックボックステストとユーザー受け入れテストにより、利害関係者のニーズに応じた土地条件に合ったメニューを表示できることを確認した。
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ルイジアナ農業マガジン 2024年秋号
2024· Civil War Book Review · United States
LSUアグセンターの研究活動を紹介する雑誌の2024年秋号。研究者エリン・オーバーハウスによるルイジアナ州の馬飼育者向け医薬品使用に関するデータ収集、非経済的水域(農業用池を含む)を利用した発電の可能性を検討する水質専門家の研究、大豆に関する研究成果、そして州内各地の学校菜園での「ファーム・トゥ・スクール」活動の成功事例が取り上げられている。
食育コミュニティPOPSとは何か——私有公開空地(APOPS)
2024Advocates for Privately Owned Public Space (APOPS) · Advocates for Privately Owned Public Space (APOPS) / Municipal Art Society of New York · United States
ニューヨーク市は1961年のゾーニング決議でインセンティブ・ゾーニング制度を導入し、民間開発者が公開空間(プラザ等)を提供する見返りに容積率ボーナスを得られる仕組みを作った。1961年から2000年までに500以上のPOPS(私有公開スペース)が建設され、床面積ボーナス約1600万平方フィートと引き換えに約80エーカーの公開空間が提供された。一方で1998〜1999年の現地調査では約半数のPOPSが法令に非遵守だったとされ、2000年の調査では41%が「限定的な品質」と評価された。
政策コミュニティ都市農村連携リバプールの公園保護計画、進捗が遅いと市民団体が批判
2024Claire Hamilton · BBC News · United Kingdom
リバプール市議会は2021年に、面積1,000ヘクタール超に及ぶ市内の公園・緑地100か所すべてをFields in Trustとの提携で保護すると表明した。しかし2024年3月時点で正式に信託化(保護)されたのはジョージアン・クオーターのフォークナー・スクエアの公園1か所のみ。市議会は「最も戦略的に重要な20か所」の緑地について作業を進めていると説明した一方、地域住民団体は進捗の遅さと開発圧力への懸念を示した。
政策コミュニティWillowsford Conservancy FAQ
2024Willowsford Conservancy · Willowsford Conservancy · United States
バージニア州の住宅開発ウィローズフォードに付随する非営利団体Willowsford Conservancyが2024年に発行したFAQ資料。開発業者から独立した組織として約2,300エーカーのオープンスペース(うち200エーカー超の農地、2,000エーカー超の草地・湿地・森林等)と40マイル超のトレイルを管理し、住宅購入時に買主が支払う0.25%の譲渡手数料を財源の一つとしていることを説明。理事会は7議席のうち現在6議席を住民が占め、住民主導の理事会体制は2021年に発足した。
コミュニティ経済政策CSA・提携Spork Food Hub、直売所の即時閉鎖を発表
2024· The Dirt · United States
2024年7月31日、地域ニュースサイトThe Dirtが報じた記事。カリフォルニア州デイビスのアグリフッド「The Cannery」内で運営されていたSpork Food Hubの直売所(ファームスタンド)が、営業を即時終了すると発表した。運営者はFacebookで、2年間営業を続けたが顧客基盤を拡大できず採算が取れなかったとし、今後は直売所以外の農業・食のイベントに注力すると説明した。
事業採算・継続性経済コミュニティ都市農村連携Pocketful of Sunshine——Funanの屋上都市農園
2024CapitaLand · CapitaLand · Singapore
シンガポールの複合施設Funanの屋上には約18,000平方フィートの都市農園があり、Edible Garden Cityが運営してキノコ・食用花・スイカなど50種類以上の果物・野菜を栽培している。CapitaLandはこの取り組みを含む複数物件の緑化を、景観向上だけでなく省エネ・空気質改善・従業員のウェルビーイング向上といった機能的便益を伴う施策として位置づけている。
都市農村連携生物多様性コミュニティ食育みんなのうえん北加賀屋
2024千島土地株式会社 · 千島土地株式会社 · Japan
大阪市住之江区北加賀屋で千島土地株式会社が2011年に「北加賀屋クリエイティブ・ファーム事業」を立ち上げ、翌2012年に「みんなのうえん北加賀屋」(第2農園、北加賀屋5-2-29)を開園した。空き地をコミュニティ活性化に活用する発想から、アートと農を組み合わせた都市型農園として参加者間のコミュニケーションを重視して運営されており、現在は一般社団法人グッドラックが運営を担っている。
コミュニティ都市農村連携政策第1回Tokyo-NbSアクションアワード優秀賞 銀座ミツバチプロジェクトの取組
2024東京都環境局 · 東京都環境局 · Japan
東京都環境局は2024年、第1回Tokyo-NbSアクションアワード優秀賞に特定非営利活動法人銀座ミツバチプロジェクト(2006年春開始)を選定した。同団体は周辺2km圏内から集めた蜂蜜を百貨店・飲食店に地産地消商品として供給するほか、屋上でのサツマイモ栽培・焼酎加工、和紙原料の栽培、環境教育を行い、2024年のはちみつ収穫量は約2.7トン、体験参加者数は約1.8万人に達した。
コミュニティ送粉者・ミツバチ政策ビクトリー・ガーデン(勝利の菜園)
2024Stephanie Hinnershitz · The National WWII Museum · United States
全米第二次世界大戦博物館(2024年11月26日公開)の記事は、1942〜1945年に米国で展開された「勝利の菜園」運動を紹介する。最盛期には2000万か所以上の菜園が作られ、1943年には全米で栽培された農産物の42%にあたる100億ポンドを勝利の菜園が生産したという。強制収容された日系アメリカ人12万人も収容所で菜園づくりに従事させられた。
コミュニティ食育政策都市農村連携変化の種:中国の放置された都市の一角を変える
2024Yang Tingting · The World of Chinese · China
劉月来(Yuelai Liu)教授率いるClover Nature Schoolが、中国各地の放置された都市空間をコミュニティガーデンに変える取り組みを紹介する記事。全国で1,000カ所以上のガーデンを展開し、上海では2,040カ所の創設を目標に掲げる。ウルムチの事例では、ガーデン整備後に隣接レストランの月収が12万元から18万元に増加した。
コミュニティ政策健康都市農村連携都市で食料を育て、緑化する
2024Hanan Zaffar, Jyoti Thakur · Mongabay India · India
インド各地で、屋上やバルコニー、空き地を使った都市農業運動が広がっている。新鮮な有機野菜の自家消費に加え、大気汚染軽減やヒートアイランド緩和への効果が期待されており、猛暑対策として遮光ネットや点滴灌漑を導入する農家もいる。ベンガルールの研究では、屋上農業により室内温度を2〜8℃下げられる可能性が示されている。
DIY・自作コミュニティ気候変動都市農村連携種をまく:教育手段としてのガーデニング
2024UCL Institute of Education · UCL Institute of Education · United Kingdom
UCL教育研究所がRHSと連携し、初等教育の学生教員向けにガーデニングを教育ツールとして活用する研修プログラムを紹介する記事。講師や関係者のコメントを交え、30人学級で実施可能な活動として位置づけられている。
食育コミュニティ健康食料レジリエンス政策
2024City of Johannesburg, Department of Social Development · City of Johannesburg · South Africa
ヨハネスブルグ市社会開発局が2024年に採択した食料レジリエンス政策文書。市内の約9.6%の世帯が困窮世帯として食料不安の脅威にさらされているとし(StatsSA、2018年)、2021年時点で食料不安に脅かされる人の割合を30.9%と推計する研究(Rudolph et al.)を引用している。地域ごとの農業資源センター設置やハブ形成、食料配布などの政策介入を示す。
政策食品ロス福祉コミュニティ2023年度(令和5年度)特定非営利活動法人に関する実態調査 報告書
2024内閣府 · 内閣府 · Japan
内閣府が令和6年3月に公表した、特定非営利活動法人(NPO法人)の実態に関する全国調査の報告書。法人の概要(所在地・設立時期・代表者の年代と性別)、活動状況(活動分野・ボランティア数・抱える課題・企業等との連携・国際的な活動)、経理と情報開示およびデジタル化の状況、主たる収入源・借入・会費収益といった財務の実態を、認証法人と認定・特例認定法人に分けて集計している。回答は北海道・東北から九州までの7地域区分で整理されている。
政策経済コミュニティ資金分配団体・活動支援団体・実行団体に向けての評価指針(2024年5月改訂版)
2024一般財団法人 日本民間公益活動連携機構 · 一般財団法人 日本民間公益活動連携機構(JANPIA) · Japan
休眠預金等の活用事業を担う資金分配団体・活動支援団体・実行団体に向けて、JANPIAが2019年7月に策定し2024年5月に改訂した評価指針。評価の基本と休眠預金等活用における評価の意義・目的、評価の主体と実施時期、評価の原則を定めたうえで、社会的インパクト評価を独立の章として扱い、その体系と構成を示している。休眠預金を原資とする助成では、資金の入口から出口まで各層の団体に評価が制度として組み込まれていることがこの文書から読み取れる。
政策経済コミュニティ組織された小庭園制度をめぐる数字・データ・事実——ライプツィヒ小庭園市連合
2024Stadtverband Leipzig der Kleingärtner e.V. · Stadtverband Leipzig der Kleingärtner e.V. · Germany
ライプツィヒ小庭園市連合が全国の組織統計をまとめたページ。20の州連合、13,310を超える協会、503の地区・郡・管区連合、約890,000人の会員という三層構造の数値を挙げる。家族・友人を含めた利用者は約500万人、全国平均の待機期間は3年とする。費用の面では、1平方メートルあたり年0.18ユーロという平均借地料と、平均370平方メートルの区画で年およそ66.66ユーロという試算を示す。
コミュニティ経済政策「オンライン菜園(ウエルトス・エン・リネア)」プロジェクト20周年:都市農業とコミュニティレジリエンスの20年
2024· Corresponsables · Peru
スペイン語圏CSRメディアのコレスポンサブレスは2024年11月1日、ペルー・リマ市ビジャ・マリア・デル・トリウンフォ地区の送電線下の土地で2004年に近隣の女性たちが始めた「ウエルトス・エン・リネア」(オンライン菜園)プロジェクトの20周年を報じた。送電事業者ISA REPの支援を受け、参加家族は四半期あたり約25,600キログラムの野菜を収穫し、40品種以上のアグロエコロジー野菜を栽培しており、余剰販売から月額最大350ソルの収入を得ているという。
経済コミュニティ食料主権・社会正義都市農村連携ブエノスアイレス州都市農園プログラム
2024Ministerio de Desarrollo Agrario, Provincia de Buenos Aires · Ministerio de Desarrollo Agrario, Provincia de Buenos Aires · Argentina
ブエノスアイレス州農業開発省が2024年後半に開始した「ブエノスアイレス州都市農園プログラム」の公式案内ページ。学校・病院・社会団体などが持つ、または計画する40平方メートル以上の共同菜園を対象に、研修・苗木の提供や伴走支援を行い、自治体向けには育苗場の開設・強化も支援するとしている。初年度は主に学校・団体・病院の共同菜園を対象に実施したと記す。
政策コミュニティ食育福祉東京における市民農園供給の地理空間的特徴
2023Kishimoto K., Yan W. · Renewable Agriculture and Food Systems (Cambridge), 38:e54 · Japan
東京に登録された約430の市民農園を区画数・区画面積・利用料・契約期間・設備などからクラスター分析し、その立地と供給主体の特徴を定量的に解明。市民農園の多くは2000年以降に開設され、地方自治体が大半を所有する一方、需要が供給を上回る地域が多いことを示した。
政策コミュニティ経済