研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
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ガーデン・エンゲージメント:アートフルなプレイスメイキングを通じたケアの文化の育成
2024Anne Kerber, Ivana Guarrasi, Hsinhuei Sheen Chiou, Sabrina Ehmke, Kristi Oeding, Sachi Sekimoto · Health Communication · United States
米国ミネソタ州立大学マンケート校で実施されているコミュニティガーデン活動「ガーデン・エンゲージメント」を対象に、アートベースドリサーチ、プレイスベースド教育、感覚研究を援用し、アルツハイマー病および関連認知症(AD/OAD)を持つ人々へのケアを組織化・教育する代替的・経験的アプローチとして「アートフルなプレイスメイキング」の概念を論じている。知る・つくる・在るという活動の動的な相互作用が、ヘルスプロフェッション教育に新たなケアの文化をもたらし、多感覚的経験を通じたつながりを育み、個人・関係・コミュニティレベルの変容を促すと分析している。
健康コミュニティ福祉高齢者都市菜園の生産機能——イタリア・プラート市におけるソーシャルガーデンの収量と栄養価の推計
2024Ada Baldi, Nicolas Lucio Gallo, Anna Lenzi · Renewable Agriculture and Food Systems · Italy
イタリア・プラート市の「ソーシャルガーデン」(市が年金生活者や失業者個人に家庭消費用野菜栽培のために割り当てた区画)を対象に、半構造化インタビューにより人口統計・社会経済的特性、栽培作物、面積を調査した。典型的な利用者は男性、退職者、平均年齢74歳、低学歴であった。50平方メートルの区画のうち40%を耕作した場合、年間約90kgの野菜が生産されると推計され、これは成人1人分の果物・野菜必要量の約61.5%に相当する。栽培面積の80%以上をトマトが占めていた。栄養素への寄与はビタミンCとビタミンAが最も高く、カルシウムとナトリウムが最も低かった。
コミュニティ健康食料主権・社会正義福祉米国とスペインにおける食料不安に関連する脆弱性・危険性・リスクの研究
2024Iman Mamnoon · GeoFocus Revista Internacional de Ciencia y Tecnología de la Información Geográfica · Global
地理情報システム(GIS)を用いたリスク評価手法により、都市内で最も脆弱な人口が直面する食料不安を定量的に測定する尺度を開発した研究。リスクは社会的脆弱性と危険性(食料流通へのアクセス困難度)を組み合わせて算出し、米国ワシントンD.C.南東地区とスペイン・マドリードのプエンテ・デ・バジェカス地区の2事例に適用した。社会的脆弱性指数は平均所得・教育水準・失業率・年齢のデータから、危険性値はスーパーマーケットへの近接性から算出した。分析の結果、両地区で緊急の介入措置を必要とする高リスク地域が特定された。プエンテ・デ・バジェカスでは、国勢調査区07913143が食料不安の高リスクホットスポットとして特定され(社会的脆弱性指数1.646495、範囲0.901〜3.223、リスク値3、範囲3〜10)、ワシントンD.C.南東地区では国勢調査区7601・7605が高リスク地域として選定された(社会的脆弱性指数それぞれ2.221・1.737、範囲1.040〜3.525、リスク値それぞれ2・5、範囲0〜10)。両地区とも住宅地と商業地を組み合わせたエリアが全般的に不足していること、公共交通の供給に限界があることも指摘されている。
公平性・立ち退き政策コミュニティ福祉持続可能性の耕作 — ニュージャージー州のフードデザートにおける都市農業の障壁に関する定量的研究
2024Tatiana Hlinka · Journal of Student Research · United States
米国ニュージャージー州では50のフードデザート地域が、都市部・農村部を通じて最も深刻な食料不安に直面している。本研究は、ニュージャージー州の都市フードデザートにおける都市農業の導入を妨げる9つの障壁を特定した。食料システムの専門家への調査とGIS(地理情報システム)による空間分析を組み合わせた逐次的定量分析を実施し、ニュージャージー州の都市農業団体・関係者と連携して、都市農業事業の拡大にとって最も一般的に挙げられる障壁が資金不足であることを明らかにした。GISに基づく空間分析では、優先度の高い障壁は地域によって異なる一方、対象となったすべての団体が、活動する地域が低所得か高所得かにかかわらず、資金あるいは資金へのアクセスの不足を重大な障壁として挙げていた。政策立案者は、ニュージャージー州の都市フードデザートにおける都市農業団体の果たす役割を再評価すべきだとしている。
制度・ガバナンスの不全コミュニティ政策食料主権・社会正義福祉健康都市グリーンインフラの設計・管理における貧困削減機会の組み込み——南アフリカを事例に
2024Charlie M. Shackleton, Peta Brom, Nanamhla Gwedla, Abraham R. Matamanda, Mallika Sardeshpande, Sopna Kumar-Nair · Cities · South Africa
南アフリカを事例に、アメニティ空間・青(ブルー)インフラ・自然/準自然地・都市公園・都市農業・法面(ヴァージ)という6種類の都市グリーンインフラ(UGI)について、現金・非現金所得、技能開発・学習、心身の健康、脆弱性・リスクの軽減、意思決定への参加という貧困削減の5側面ごとに、現状および将来の潜在力と必要な変革の度合いを評点化して比較した。都市農業は貧困削減への現時点での潜在力が最も高く評価され、法面(ヴァージ)は最も低かった一方、労力あたりの改善効果は公園とアメニティ空間で最大となり、法面は分布が広いために貧困削減の重要な対象地であるとされた。全体として、UGIの種類ごとの政策や手続きの変更よりも、投資の拡大と行政の姿勢の変化のほうが貧困削減への効果が大きいと結論づけている。
福祉政策コミュニティ経済都市農業地区創出に向けたPKK主婦グループへの水耕栽培研修
2024Ni’matul Istiqomah, Magistyo Purboyo Priambodo, Nur Anita Yunikawati, Wahjoedi Wahjoedi · International Journal of Community Service Learning · Indonesia
インドネシア・マラン市カウマン地区のPKK(家族福祉運動)所属の主婦35名を対象に実施された水耕栽培研修活動の報告。狭小地での水耕栽培技術の習得と、新型コロナウイルス流行で停滞した地域活動の再活性化を目的とし、パイプなど一般的な水耕栽培器具に加え、身の回りの日用品を使った栽培法についても実演を交えた研修と普及活動を行った。活動の結果、水耕栽培に関する知識と技能の向上が報告されている。
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パン小麦とテフの技術に関する参加型実証・評価――エチオピア・アディスアベバ、アカキ・カリティ準市の都市農業を事例に
2024Chernet Assefa, Addisu Getahun, Endale Mekonnen · Middle East Research Journal of Economics and Management · Ethiopia
エチオピア・アディスアベバ市アカキ・カリティ準市の3地区で2021/22作付け年に実施された参加型実証活動。合計61世帯(男性世帯主47・女性世帯主14)の農家が受益し、パン小麦14ヘクタール、テフ30ヘクタールが対象となった。実証された技術による平均穀物収量は、パン小麦が56.66クインタル/ヘクタール、テフが22.16クインタル/ヘクタールで、いずれも全国平均を上回った。結論として、農業生産を伸ばすためには、完全な生産パッケージを伴う改良品種の普及と導入に関係者が注力し、貧困削減と食料安全保障の確保に向けてクラスター営農を活用する必要があるとしている。
食料主権・社会正義コミュニティ経済福祉緊縮財政下での市民による「ガバナンス空間」創出 ― モントリオール(カナダ)における食料回収・都市ガーデニングの実践
2024Laurence Bhérer, Pascale Dufour, Françoise Montambeault · Urban Affairs Review · Canada
カナダ・モントリオールにおける都市ガーデニングと食料回収(ダンプスター・ダイビング)の実践を、草の根的な発生から制度への組み込みに至るまで、二段階の分析で追跡した研究。市民主導のイニシアチブを、緊縮財政下で公的制度に取り込まれた存在とみるか、新自由主義への「抵抗の空間」とみるかという二分法をとらず、これらの実践に関わる個人や緩やかな集団が、地域の制度や第三セクター組織と複雑な関係の中に組み込まれており、その関係がこれらの実践とその帰結を規定していることを示す。こうした制度化は、実践者同士、および社会的・制度的環境との相互作用を通じて、段階的に進行するものだと説明する。
コミュニティ政策福祉食品ロス都市部住宅地における限られた土地を活用した都市農業概念の実践 ― プルウォルジョ県の事例
2024Arta Kusumaningrum, Didik Widiyantono, Uswatun Hasanah, Dyah Panuntun Utami, Istiko Agus Wicaksono, Isna Windani · Surya Abdimas · Indonesia
インドネシア・プルウォルジョ県ペラバディ・ボロクロン住宅地の女性農業者グループ(KWT)を対象に、壁や塀に並べた鉢植えなど限られた都市住宅地の空間を活用する都市農業の概念を紹介する地域貢献(ペンガブディアン)活動。二次データ収集、キーインフォーマント面接、フォーカスグループディスカッション、普及指導、都市農業の実施、モニタリング・評価という手法を組み合わせて行われた。都市農業はこの都市住宅地での実践に適しており、世帯レベルでの食料供給と、女性農業者グループ構成員の世帯収入の増加につながりうると報告している。
DIY・自作コミュニティ福祉都市農業:都市化に伴う土地制約への一つの解決策
2024Bambang Tri Kurnianto · West Science Nature and Technology · Global
屋上菜園・垂直農場・コミュニティガーデンなど都市農業の実践を、急速な都市化に伴う土地不足と食料安全保障上の課題への対応策として検討するレビュー論文。世界各都市の事例研究を踏まえ、食料アクセスの改善・カーボンフットプリント削減・社会的結束の醸成に果たすとされる役割を論じ、支援的な政策とコミュニティの関与とあわせて都市農業を都市計画に組み込むことを主張する。独自データや特定の調査地、定量化された成果の記載はない。
政策気候変動福祉食料主権・社会正義食料レジリエンス政策
2024City of Johannesburg, Department of Social Development · City of Johannesburg · South Africa
ヨハネスブルグ市社会開発局が2024年に採択した食料レジリエンス政策文書。市内の約9.6%の世帯が困窮世帯として食料不安の脅威にさらされているとし(StatsSA、2018年)、2021年時点で食料不安に脅かされる人の割合を30.9%と推計する研究(Rudolph et al.)を引用している。地域ごとの農業資源センター設置やハブ形成、食料配布などの政策介入を示す。
政策食品ロス福祉コミュニティ自家消費用菜園プロジェクト
2024Alcaldía de Medellín (Secretaría de Inclusión Social y Familia) · Alcaldía de Medellín · Colombia
メデジン市社会包摂・家族局が実施する自家消費用菜園プロジェクトを紹介する記事。研修ワークショップ、農業資材の提供、技術訪問を組み合わせて家庭菜園の設置を支援しており、670世帯が恩恵を受けている。参加者は予定された7回の教育集会のうち最低5回への出席が資材・生産物受給の条件となっている。
DIY・自作食育福祉ProHuerta閉鎖:種子の購入・配布は市町村の担当に
2024· LCR Diario Digital · Argentina
アルゼンチン国家人的資本省が2024年3月にProHuerta(家庭菜園向け無償種子配布の国家プログラム)を打ち切ったことを報じる地方紙記事。リオネグロ州ビジャ・レヒーナ管内では、代わりに自治体(バジェ・アスル)が春夏用種子キット100個を購入・無償配布することにしたと伝える一方、INTA(国立農牧技術院)は種子調達の予算を失いつつも、土壌改良や病害虫対策の技術指導・相談対応は無償で継続していると報告する。
制度・ガバナンスの不全政策福祉都市農村連携経済ブエノスアイレス州都市農園プログラム
2024Ministerio de Desarrollo Agrario, Provincia de Buenos Aires · Ministerio de Desarrollo Agrario, Provincia de Buenos Aires · Argentina
ブエノスアイレス州農業開発省が2024年後半に開始した「ブエノスアイレス州都市農園プログラム」の公式案内ページ。学校・病院・社会団体などが持つ、または計画する40平方メートル以上の共同菜園を対象に、研修・苗木の提供や伴走支援を行い、自治体向けには育苗場の開設・強化も支援するとしている。初年度は主に学校・団体・病院の共同菜園を対象に実施したと記す。
政策コミュニティ食育福祉脆弱な集団に対するコミュニティガーデニングの主要な便益と特徴の特定:系統的レビュー
2023Tracey D., Gray T., Sweeting J., Kingsley J., Bailey A., Pettitt P. · Health & Social Care in the Community (Wiley/Hindawi), 2023:5570089 · Global
社会経済的に不利な層や文化的に多様な層など脆弱な集団に対するコミュニティガーデニングの便益を初めて系統的に整理したレビュー。33研究を分析し、社会的つながり・健康・教育・栄養が最も多く報告された便益であり、社会的包摂と福祉に資することを示した。
福祉コミュニティ健康食育コミュニティを育てる:難民・移民の都市ガーデナーにとっての包摂の要因
2023Goralnik L., Radonic L., Garcia Polanco V., Hammon A. · Land, 12(1):68 · United States
米ミシガン州ランシングのフードバンク運営のコミュニティ農園を対象に、難民・移民のガーデナーにとって何が社会的包摂を生むかを質的に分析。農園運営のあり方がいかに包摂を促し、それが難民・移民のウェルビーイングに重要なソーシャルキャピタルにつながるかを明らかにした。
コミュニティ福祉政策江東区豊洲エリア 子ども農体験空間創設(交付金事例)
2023農と親しみ江東区の共生社会を考える協議会, 農林水産省 · 農林水産省 農山漁村振興交付金事例 · Japan
江東区豊洲エリアで子どもたちが農に触れ合う空間を創設した都市農地創設支援型の交付金事例。区・協議会・事業者の連携により、都市部の空き地活用と食育・共生社会づくりを同時に進めた調査報告資料。
食育コミュニティ政策福祉みんなのうえんPARK湊川にPARK BARが完成しました
2023独立行政法人都市再生機構(UR都市機構) · UR都市機構 西日本支社 ニュースリリース · Japan
UR都市機構によるニュースリリース。神戸市兵庫区のUR所有地で展開する「みんなのうえんPARK湊川」に交流施設PARK BARが完成したことを報告し、農園+公園による地域交流・子育て・福祉の社会実験を紹介する。
コミュニティ福祉COVID-19パンデミック下の中国・武漢と南京における食料安全保障のガバナンス
2023Chang Y., Si Z., Crush J., Scott S., Zhong T. · Urban Governance · China (Wuhan, Nanjing)
武漢と南京を事例に、ゼロコロナ政策下で安定的な都市食料供給を確保するための中央・省・市政府のガバナンス対応を分析した研究。
政策福祉すべての人に市民農園を?都市の庭が耕作者と公衆にもたらす社会的・環境的価値:ドイツ・ベルリンの事例
2023Haase · People and Nature · Germany (Berlin)
ベルリンを例に、市民農園など都市の庭が耕作者と一般公衆の双方にもたらす社会的・環境的価値を評価した研究。
コミュニティ生物多様性福祉シリア難民が作り上げたコミュニティガーデン:サンクチュアリであり、学びとエンパワメントの場
2023· Wellbeing, Space and Society · Denmark
デンマークに再定住したシリア難民家族が参加型アクションリサーチで共同のコミュニティガーデンを作る健康増進プロジェクト。共に耕し料理することがコミュニティ・社会関係資本・帰属感を高めたと報告した。
福祉コミュニティ健康都市の食アクティビズムがコミュニティと人間の幸福に及ぼす予期せぬ影響
2023· Local Environment · United Kingdom (Aberdeen)
英国アバディーンの食物栽培プロジェクト参加者への聞き取りから、コミュニティガーデンのボランティア調整役が時間や幸福の負担を最も強く受けるなど、都市の食アクティビズムの予期せぬ影響を明らかにした。
コミュニティ福祉健康コミュニティの食物栽培はいかにして地域の絆を築くか?草の根のビジュアル・ストーリーテリングからの知見
2023· Local Environment · United Kingdom
草の根のビジュアル・ストーリーテリングを用い、コミュニティでの食物栽培活動が情緒的な愛着や場所づくりを通じて地域の絆をどう築くかを探った研究。
コミュニティ福祉食育農食料に基づく生計への世帯参加:タンザニアの都市・都市近郊の文脈からの知見
2023· Cogent Economics & Finance · Tanzania
タンザニアの都市および都市近郊において、世帯が農食料を基盤とした生計活動へ参加する実態と要因を分析した研究。
経済福祉ウィーンにおける緑のジェントリフィケーションと変化する計画政策?
2023· City · Austria (Vienna)
ウィーンの緑化志向の計画政策の転換がジェントリフィケーション圧力とどう相互作用するかを検証。社会民主主義的住宅文脈で、自治体の計画手段が緑のジェントリフィケーションを緩和するか意図せず助長するかを分析する。
政策福祉