研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
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高密度化する都市におけるグリーンインフラとしてのコミュニティガーデン——貢献・制約・可能性
2026Brenda B. Lin, Shalene Jha, Heidi Liere, Stacy M. Philpott · Frontiers in Sustainable Cities · Global
2013年以降、カリフォルニア州セントラルコースト地域の都市コミュニティガーデンを対象に実施されてきた長期の学際的研究プログラムを基に、都市の高密度化が進む中でコミュニティガーデンがどのようにグリーンインフラの一形態として機能しうるかを検討した論文。特定の地域的文脈に根ざしつつ、そこで論じられるメカニズムの一般化可能性を探っている。
コミュニティ近郊農業生物多様性食料主権・社会正義気候変動都市菜園における生態系サービス・ディスサービスの視点から見たフード・ウォーター・ソイル・ネクサスの解明
2026Phạm Trung Kiên, Liliane Jean-Soro, Huong Le Thi Thu, Bernard De-Gouvello, Béatrice Bechet · Earth Environmental Sustainability · Global
都市菜園のような都市の自然に基づく解決策の複雑さを、既存の「水・エネルギー・食料ネクサス」の枠組みでは十分に捉えられていないという課題認識のもと、土壌の基盤的役割と、生態系サービス(ES)と表裏一体で生じる生態系ディスサービス(EDS)を組み込んだ「フード・ウォーター・ソイル(FWS)ネクサス」という枠組みを提案する視点論文。ESとEDSを単なる結果ではなく、システムの可能性と限界を規定する中核的な媒介機能として位置づけ、土壌を管理によって動態的特性が変化する「生きたインフラ」として概念化することで、食料生産と水動態のトレードオフと相乗効果を左右する要因とする。
コミュニティ近郊農業生物多様性気候変動有機資源循環インドネシア・ジョグジャカルタにおける都市農業所得の決定要因:操業・生物的ストレス・制度的要因の実証分析
2026Hedwig Ajeng Grahani · GeoEco · Indonesia
インドネシア・ジョグジャカルタ市の都市農業世帯217戸を対象に、2024年に体系的な質問票調査を実施し、Stata19(仮説検定)とSPSS27(記述統計)を用いて、純都市農業所得を目的変数、社会人口・農場構造・投入管理・生物的ストレス・制度支援に関する22変数を説明変数とする重回帰分析を行った(R2=0.7448)。有意な影響を持つ変数は11個で、農地面積が最も好影響を与え、次いで資金支援・種子補助・技術支援が続いた。性別と世帯規模も正の影響を示した一方、作物種は所得と負の相関を示し、害虫の種類と深刻度を中心とする生物的ストレスは所得を大きく減少させた。研修と市場アクセスは統計的に有意ではなかった。
効果は限定的コミュニティ経済近郊農業食料主権・社会正義サブサハラアフリカの都市近郊における都市農業・水管理と蚊の発生——マラリア対策への含意
2026Mugabo Kalisa G. · Idosr Journal of Computer and Applied Sciences. · Sub-Saharan Africa
サブサハラアフリカ(SSA)で、急速な都市化とインフラ不足により都市部・都市近郊部でのマラリア感染率が上昇し続けている中、都市近郊部での重要な生計手段である都市農業が不十分な水管理と結び付き、マラリア媒介蚊であるハマダラカ(Anopheles属)にとって好適な繁殖地を生み出していることを扱ったレビュー論文。灌漑システム・水の貯留・廃棄物管理がマラリア感染にどう寄与しているかを含め、都市農業・水管理・蚊の発生の複雑な関係を整理し、マラリア対策への含意を論じている。あわせて、蚊のサーベイランスとマラリア予防への地域参加を強化しうる技術としてリモートセンシング・GIS・モバイルヘルスプラットフォームを検討し、都市計画・ベクターコントロール・地域主体の介入を含む多部門的アプローチと、SSAにおいてマラリアリスクを軽減しレジリエントで健康な都市環境を育む持続可能な都市農業の実践を求めている。
環境負荷のトレードオフ健康近郊農業下水灌漑による都市野菜農業における下痢性疾患の経路とリスク低減
2026Adnan Sirage Ali · Discover Public Health · Ethiopia
エチオピアのアカキ川流域で都市野菜農家世帯315世帯を対象に、構造化質問票と多変量ロジスティック回帰・多層混合効果モデル・ブートストラップ媒介分析を用いた横断研究。過去2週間の下痢有病率は子どもで11.4%(36/315)、成人で8.7%。因果関係を確定できない横断研究ではあるが、下水灌漑は下痢のオッズを2倍以上(AOR=2.10、95%CI 1.30-3.40)に高め、灌漑水への頻繁な接触は80%増(AOR=1.80)、生野菜の日常的摂取は60%増(AOR=1.60)と関連した。石けんでの手洗い(57%減)、農作業後の入浴(41%減)、家庭での水処理(45%減、AOR=0.55)は保護的に働き、灌漑地点によるクラスタリングは小さく(ICC約6%)、衛生行動が曝露と結果の関係の28%を媒介していた。
汚染・食品安全健康近郊農業スカダマイ村における気候フィールドスクールに基づくアグリビジネス・起業エンパワーメントによる災害復興
2026Herlyna Novasari Siahaan, Dilma’aarij Agustia, Chairia · Jurnal Abadimas Adi Buana · Indonesia
インドネシア・スルダンブダガイ県スカダマイ村で、繰り返す洪水被害からの災害後復興を目的とした活動報告。気候フィールドスクール(SLI)、バケツ養魚(budikdamber)、都市農業、エコプリント研修を組み合わせた参加型・協働型アプローチを用い、農民グループ「Gapoktan Mekar」に所属する農家30人を対象に事前・事後テストで効果を評価した。結果、平均点は58.6点から78.9点へと34.6%上昇し、適応型農業経営に関する知識・技能の向上を示した。バケツ養魚と都市農業は家庭の食料安全保障の向上に、エコプリントはPKK(家庭福祉運動)グループ向けの新たな環境配慮型事業機会の創出につながったとしている。
気候変動近郊農業コミュニティ食料主権・社会正義論文は毎週増えています
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アグロ・ブルー・コモンズ——グローバルサウスにおける食・水・レクリエーション統合による余暇の再定義
2026Daniel Etim Jacob, Imaobong Daniel Jacob, Koko Sunday Daniel, Pius Agaji Oko · Sustainable Food Connect · Global
グローバルサウスにおけるレクリエーション計画が、地域の社会生態的危機よりも装飾的な美観を優先する西洋型モデルに縛られ、代謝的に非効率で排他的な景観を生んでいると指摘し、食料生産・持続可能な水管理・共同レクリエーションを統合した「アグロ・ブルー・コモンズ(ABC)」という枠組みを提案する論文。ラゴス、ムンバイ、ラジャスタン、ナイロビの4件のプロトタイプ事例を、多様な生態圏と気候脆弱なインフォーマル地域の類型を代表するものとして有意抽出し、代謝循環性・統治のポリセントリシティ・社会空間的アクセス性に着目した多基準評価(MCA)を用いた質的メタ統合により検証した。分析の結果、食料・水・レクリエーションの三位一体統合とポリセントリックな管理の組み合わせが都市のレジリエンスを高め資源依存を減らすことが示された一方、制度的な惰性や不安定な土地保有といった行政上の障壁への対応が、脆弱なコミュニティの投機的な立ち退きを防ぐために必要であるとしている。
食料主権・社会正義政策コミュニティ気候変動近郊農業都市周辺農業用水中のPFAS——メリーランド州の有機農場環境におけるハザード指数評価
2026Candice M. Duncan, Fatemeh Ghezelsofla, Hlengilizwe Nyoni, Jazmin Escobar, Odette Mina · Toxics · United States
米国メリーランド州の有機農場2か所(既知のPFAS排出源がない灌漑用水)を対象に、有機フッ素化合物(PFAS)を定量しハザード指数(HI)で健康リスクを評価した研究。農場1(AG1)ではPFBS 37 ng/L、PFBA 24 ng/L、PFHxA 22 ng/Lが主要な検出化合物で、直鎖型PFHxS(HI=1.51)は基準超過、分岐型PFHxS(HI=0.39)は基準内だった。農場2(AG2)では既知の工業活動やPFAS関連施設がないにもかかわらずHFPO-DA(GenX)が28 ng/L検出され、HIは2.83と基準を超過し、GenXがリスクの大部分を占めた。明確な汚染源がない小規模農場でもPFASによる基準超過が確認されたことになる。
汚染・食品安全近郊農業有機資源循環気候変動循環型経済とゼロウェイスト実践を水耕栽培に統合した持続可能農業のフレームワーク研究
2026Abhijeet Das, Satchidananda Mishra · Green Technology Resilience and Sustainability · Global
世界各地の水耕栽培システムを対象に、循環型経済(サーキュラーエコノミー)とゼロウェイストの原則を組み込むための概念的・分析的フレームワークを構築した研究。システムマッピングと資源フロー分析、指標体系の構築により、線形型・部分循環型・ほぼ無排出型の水耕システムを比較する手法を提示した。分析の結果、養液の連続循環と投与制御によって資源保持率が向上し、水・養分・エネルギーの各サブシステムの緩衝能力が釣り合っている場合にシステムの安定性が高まることが示された一方、実測データによる検証は行われていない概念研究である。
経済気候変動近郊農業スリランカ・カル・オヤおよびムドゥン・エラ流域における生態系サービスの経済評価
2026Chaturangi Wickramaratne, Avinandan Taron, Mark Mulligan, Sophia Burke, Matthew McCartney · · Global
スリランカ・ガンパハ県、ケラニ川流域内の郊外部小流域であるカル・オヤおよびムドゥン・エラ流域(面積78km²、人口548,232人、湿地面積10.50km²、洪水緩和・水質浄化・生物多様性支援・炭素貯留・都市農業などのサービスを提供)を対象とした評価研究は、市場価格法とベネフィット・トランスファー法により湿地固有の13サービスを評価し、2025年時点の総経済価値(TEV)を2,510万~2,760万米ドルと推計した(静的な炭素蓄積を除く年間換算では1,298万~1,445万米ドル)。別途、Co$tingNatureモデルにより流域全体の11の生態系サービスを解像度30mで評価したところ、25年間のTEVは16.7億米ドル(年間6,680万米ドル)と推計された。湿地は流域全体のTEVのわずか2.7%を占めるにすぎないが、ヘクタール当たりの価値は年間6,807米ドルと最も高かった。保全投資の収益率は含める費用によって23~341%と推計され、評価手法が異なると概念的基盤やデータ源の違いにより結果も異なることが指摘されている。
生物多様性近郊農業カメルーンの都市農業はどこまで「見える」か:衛星画像と現地調査による都市農業の把握
2026Paul Emile Tchinda, Thi-Thanh-Hiên Pham · Canadian Geographies / Géographies canadiennes 70(3) · Cameroon (one large and one medium-sized city)
都市農業は多くの持続可能性の議程に載る一方、アフリカ諸国の公共政策では無視されてきた。この研究は、カメルーンの大都市と中規模都市の2都市で、多段階(市域・近隣)の地図化と半構造化インタビューを組み合わせ、都市農業を把握する手法そのものの有効性を検証した。空間分解能5mのSPOT衛星画像による地図化は、2都市の農業実践の空間分布を大づかみに理解させる。一方で、作物の種類、新しく生まれている起業的な実践、栽培の時間的な変化といった特徴は衛星画像では見えず、現地での地図化とインタビューで初めて明らかになった。批判的リモートセンシングの議論を引き継ぎ、著者らは都市農業を描き出すための方法論の枠組みを提案し、「どの調査手法を選ぶかが都市農業の理解そのものを形づくるため、都市ごとの特性を踏まえて選ぶべきだ」と論じている。
方法論への批判政策デジタル農業近郊農業食料主権・社会正義生産緑地地区
2026東京都都市整備局 · 東京都都市整備局 · Japan
東京都都市整備局が生産緑地地区制度を解説する公式ページ(2026年5月26日更新)。生産緑地地区の指定要件(原則500㎡以上の区域、区市の条例により300㎡まで緩和可能、隣接する農地は一団とみなし個々100㎡以上で可)、指定後30年間の営農義務、固定資産税の農地課税・相続税納税猶予といった税制上のメリットを説明している。また平成4年(1992年)の新法施行時に指定された生産緑地地区が令和4年(2022年)に指定後30年を迎えることを受け、特定生産緑地制度(平成29年法改正)により税制優遇を継続し買取り申出可能時期を10年延長できることを紹介している。
政策都市農村連携近郊農業農業保護区(Agricultural Reserve)——田園の遺産を守る
2026Montgomery Planning (Maryland-National Capital Park and Planning Commission) · Montgomery Planning · United States
メリーランド州モンゴメリー郡が1980年に郡議会の決定で創設した「農業保護区(Agricultural Reserve)」の紹介ページ。郡土地の約3分の1にあたる93,000エーカーを対象に、専用ゾーニング(AR地区は1戸/25エーカーに制限)や開発権移転(TDR)制度、Building Lot Termination(BLT)プログラムなどの手法を組み合わせて農地の細分化を防ぎ、500以上の農場を維持している。
政策都市農村連携近郊農業経済農地保護(ゴール3/専用農業利用ゾーニング)
2026Oregon Department of Land Conservation and Development (DLCD) · State of Oregon, Department of Land Conservation and Development · United States
オレゴン州の農地保護制度を説明する州公式ページ。州法(Senate Bill 100)に基づくStatewide Planning Goal 3が農業生産可能な土壌等を基準に農地を定義し、全36郡がExclusive Farm Use(EFU)ゾーニングを採用。EFU地区の最小区画は農地で通常80エーカー、牧草地で160エーカーとされる。2015年時点で州の農地は1,630万エーカー(州土の26%超)、農業経済規模は57億ドルで州経済の約11%、32万6千人超の雇用を生んでいる。
政策都市農村連携近郊農業経済バレンシアのウエルタ
2026· Wikipedia (español) · Spain
バレンシア市を囲む歴史的な農業地帯ウエルタについての解説記事。起源はローマ期の入植に遡るが、灌漑インフラを整備し現在の姿を作ったのはアンダルス期(イスラム統治下)とされる。クアルト・メスタージャなど9本の主要用水路(アセキア)があり、その水利用は「アグアス裁判所」が管理し、ユネスコ無形文化遺産に登録されている。
近郊農業都市農村連携食料流通・フードマイル政策バレンシアのオルタ
2026· Wikipedia (English) · Spain
バレンシア都市圏を取り巻く歴史的農地オルタの英語版解説記事。総面積は631.9平方キロメートル、2019年人口は156万7,118人。アンダルス期に築かれた伝統的な灌漑システムは2019年にFAOの世界農業遺産(GIAHS)に「バレンシアのウエルタの歴史的水景」として認定された。
近郊農業都市農村連携食料流通・フードマイル政策ミラノ南農業公園
2026· Wikipedia (italiano) · Italy
1990年4月23日にロンバルディア州法(LR 24)により設立されたミラノ南農業公園に関する伊語版解説記事。面積は46,300ヘクタールで約60自治体にまたがる。1,400以上の農業経営体が活動し、穀類43%・米22%・牧草16%の作付構成。伝統的灌漑草地マルチータが41カ所保護下にあり、在来種の哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類・魚類に加え、ヌートリアなど外来種の生息も報告されている。
近郊農業生物多様性政策都市農村連携ミラノの農場群(カッシーネ)
2026· Wikipedia (italiano) · Italy
ミラノに現存する伝統的農場(カッシーネ)についての伊語版解説記事。現在も約100軒が現存し、うち59軒が市の公有地。18軒が廃墟状態で、残りは図書館・レクリエーション施設・高齢者/障害者センター・住宅として利用され、13軒は今も米作・酪農・馬の飼育などの農業経営を続けている。最古のカッシーネ・キエーザ・ロッサは10世紀に遡り、11〜15世紀にかけて主要な農場群が建設された。
都市農村連携近郊農業固定種・在来種コミュニティバイシュ・リョブラガット農業公園
2026· Viquipèdia (Catalan Wikipedia) · Spain
バイシュ・リョブラガット農業公園は1998年に設立された組合が管理する、バルセロナ都市圏内リョブラガット川デルタの保護農地(約3,473ha、うち農業指定地2,938ha)。作付けの63%が野菜で残りは主に果樹。14自治体にまたがり、都市拡大の中で農業景観と湿地生態系を維持する制度的枠組みとして機能している。
近郊農業経済食料主権・社会正義政策リムチューカン
2026· Wikipedia · Singapore
シンガポール北部地域に位置する面積17.3平方キロメートルのリムチューカンを扱うWikipedia記事。同地域はシンガポールの主要な農業地帯であり、食料生産・水産養殖・農業テクノロジーに従事する多様な農場が集積するとする。西部では約62の農場が操業していたが、2020年4月から2022年12月にかけて軍事開発のため段階的に立ち退きが行われた。2025年時点の人口はわずか30人とされる。
都市農村連携近郊農業食料主権・社会正義政策CRFS(都市圏食料システム)アプローチ(Food for the Cities Programme)
2026Food and Agriculture Organization of the United Nations (FAO) · FAO · Global
FAOのFood for the Citiesプログラムが提唱する「都市圏食料システム(CRFS)」アプローチの概要。都市中心部とその周辺の農村・準農村地域とを結び、食料の生産・加工・流通・消費に関わるすべての主体・プロセス・関係を一体として捉えることで、経済・社会・環境面の持続可能性を高めることを目的とする。地方政府による政策転換の支援に重点を置く。
都市農村連携政策食料主権・社会正義近郊農業都市周縁の農地を守る土地利用政策の道具としての都市農——トルコ・エルズルムのグリッド単位の分析
2026Karasungur S., Yavaş M. · Land Use Policy · Türkiye (Erzurum)
都市農を、都市の周縁にある農地を市街化から守るための土地利用政策の道具として位置づけ、トルコ・エルズルム市を格子(グリッド)単位で分析した論文。都市農を「都市のなかで食べものをつくる活動」としてだけでなく、農地転用を抑える制度上の手段として扱う点が特徴。※本項の記述は出典の書誌情報と題目に基づく。分析の具体的な数値・結論は本文を参照のこと。
政策近郊農業タンザニア・ダルエスサラームの都市・近郊農業におけるジェンダー動態
2026Chifunda Emmanuel Felix, Kifunda Christina Felix · Cogent Food & Agriculture · タンザニア
ダルエスサラームの都市・近郊農業を、そこで働く人びとのジェンダーの観点から扱った論文。書誌情報(著者・掲載誌・DOI)は出典で確認したが、本文の要旨は取得できていないため、ここでは主題の範囲のみを記す。
コミュニティ近郊農業経済ダルエスサラームの都市農業の将来像を問い直す——急速に都市化するグローバルサウスの都市から
2026Kissoly L. · Frontiers in Sustainable Food Systems · タンザニア・ダルエスサラーム
急速に都市化するダルエスサラームで都市農業の現状と将来の道筋を探った質的事例研究。文献と政策文書のレビュー、規制のスキャンに加え、2025年4〜9月に自治体の担当者・都市農家・食料システムの実務者へ52件の聞き取りを行った。都市農業は家計の食料補填・小規模な収入・消費者に近い短サイクルの野菜供給として評価される一方、黙認されたインフォーマリティ・不安定な土地アクセス・分断された規制・汚染リスク・行政間の連携不足・近郊農地への開発圧力に規定されている。著者は5つの方向性を提示する。河川沿いの管理された耕作、高密度地区で袋やバケツや屋根を使う微小生産、公共用地を束ねた土地クラスター、循環資源の拠点をもつ近郊フードシェッドベルト、小規模養殖と昆虫由来の飼料。いずれも実証済みの事業モデルではなく、技術・環境・空間・経済の各面で追加検証を要する選択肢として明示的に位置づける。単一の大規模モデルではなく、リスクに配慮し制度に根ざした支援が都市農業の将来を左右すると論じる。
制度・ガバナンスの不全政策近郊農業食料主権・社会正義都市農業を支える苗の質——アフリカ・アジアの急成長4都市から
2026Coyne D., Nyambura E.I., Atandi J.G., Obebo F., Alam M.J., Kumar S., Arro E.A., Adimassu Z., Bihon W., Schreinemachers P. · Frontiers in Sustainable Cities · エチオピア・アディスアベバ/ケニア・ナイロビ/バングラデシュ・ダッカ/フィリピン・メトロマニラ
都市農業の議論で見落とされてきた野菜の育苗システムを、急成長する4都市(アディスアベバ・ナイロビ・ダッカ・メトロマニラ)で比較した多都市事例研究。都市農家・苗床の運営者・苗の供給業者・農業資材店・行政担当者ら154人から聞き取り、二次文献で補った。4都市とも都市の野菜生産は小規模で集約的、葉物に偏っている。一方で育苗は未発達のまま残り、苗床のインフォーマルな運営・品質保証の弱さ・露地での育苗・技術力の不足・市場との接続の分断が共通の制約になる。その結果、良質な苗への需要が強いにもかかわらず直播きと低品質な苗への依存が広がっている。改善の糸口として、育苗技術の改良・認証制度・デジタルでの販路・在来野菜の苗の商品化・官民連携による商業苗床とコミュニティ苗床の強化を挙げる。育苗を都市食料システムの戦略に組み込み、資金・普及指導・品質保証で支えれば都市の野菜生産の生産性と強靭性が大きく高まりうると示す。低中所得国の都市育苗を大陸をまたいで評価した最初期の研究。
経済近郊農業政策