研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
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小学校の校庭における遊び場とその質の検討——トルコ・アダナ県の事例
2022Lalehan DOĞAN, Akın Efendioğlu · Çukurova Araştırmaları Dergisi · Global
トルコ・アダナ県の中心4地区にある小学校40校を対象に、2021-2022年度にクォータ抽出法で選定し、校庭遊び場観察フォームを用いた観察調査を実施した。結果、生徒一人あたりの校庭遊び場面積は不十分であることが判明した。最も多く見られた遊びはケンケンパ(石蹴り)であった。ブランコ、滑り台、シーソーは小学校に併設された幼稚園に属し、幼稚園児が使用していた。線を使う遊びの色は多くの学校で色褪せていた。サッカーゴール、バスケットゴール、バレーボールの支柱は一部の学校で塗り直しが望ましいとされ、バスケットゴールは児童の発達段階に対して高すぎることが確認された。スポーツ用スペースの大半は式典など他の用途と共用されていた。校庭遊び場は概してコンクリート、石、アスファルトなど硬い舗装面が中心で清潔ではあるものの、自然環境を取り入れた空間は十分に確保されていなかった。
食育コミュニティ都市部の住宅庭園——都市グリーンインフラの持続可能性への特徴と貢献
2022Irina PANȚIRU, Erzsébet Buta, Dănuţ Maniutiu, Alexandru I. APAHIDEAN, N. Sima, Alex Dregan, Rodica Sima · Bulletin of University of Agricultural Sciences and Veterinary Medicine Cluj-Napoca Horticulture · Global
先進国(グローバルノース)における住宅庭園(ホームガーデンや市民農園などの家庭菜園)の都市グリーンインフラ(GI)への役割と貢献を評価する文献レビュー(2022年)。2000年以降に発表された研究をもとに、ナラティブ・シンセシス(物語的統合)の手法で分析し、住宅庭園固有の役割を定義するとともに、さらなる研究が必要な領域を明らかにした。レビューの結果、住宅庭園の性質と管理のあり方には重要な違いがあり、それがGIの持続可能性への貢献に大きく影響することが示された。また社会・文化・生態・経済的な文脈の多様性も確認された。加えて住宅庭園は食料安全保障の源泉であり、追加的な生態系サービスも提供する。レビューは、ホームガーデンと市民農園が都市GIの持続可能性に重要な貢献をしており、都市インフラの計画・設計・管理に組み込まれるべきだと結論づけている。
コミュニティ生物多様性食料主権・社会正義健康コロナ禍における黒人青年の都市農業への関与に関する省察
2022Julian Hasford, Sheldon Caruana · Canadian Journal of Children s Rights / Revue canadienne des droits des enfants · Canada
新型コロナウイルス流行下で黒人青年を食料主権運動に動員した経験を振り返る論考。プロジェクトの運営チームに属する著者らが個人的な語りを提示し、カナダ南部オンタリオ州における黒人青年主導の農場プロジェクトの立ち上げ過程を記述するとともに、得られた教訓を考察している。教訓には、オンライン空間という制約のもとで青年主導のプロジェクトに取り組む際の課題が含まれる。
コミュニティ食料主権・社会正義食育都市農業景観における郷土的美的教育の価値と発展モデル
2022Hongya Tang · Journal of Architectural Research and Development · Global
都市農業景観が持つ美的教育の機能を検討した論考。都市農業景観は伝統的な農業技術、農業景観、農業活動の美しさに主に体現される固有の美的価値を持つとし、人と環境との相互作用の仕方(美的教育を受け取る方法)の違いに応じて、その郷土的美的教育の発展モデルを「観覧型」「短時間接触型」「長時間没入型」の3つに分類している。
コミュニティ食育「公園でできないことを、庭で埋め合わせる」——都市の庭を通じた退職後の高齢者と自然との再接続
2022Neven Tandarić, Charles Watkins, Christopher D. Ives · Urban forestry & urban greening · Europe
クロアチア・ザグレブのコミュニティガーデンおよび市民農園の利用者を対象に、都市の庭がもたらす文化的生態系サービス(CES)への関心から、ガーデニングの動機とガーデン管理形態の影響を探った研究。都市計画者・研究者・ガーデニング活動家への聞き取りで文脈を補いながら、Fish et al.(2016)の枠組みを用いてインタビューからCESを特定した。回答者の動機は、逃避、有用性と伝統、自家栽培の収穫物、社交、健康、プライベートなオアシスの6カテゴリーに分類された。食料生産は都市ガーデニングの動機として二次的な重要性しか持たないことが明らかになった。
コミュニティ高齢者福祉健康都市農業、新たな課題に立ち向かう道:パレンシア市の事例研究
2022Ana María Bartolomé Sualdea, Beatriz Urbano · Revista española de estudios agrosociales y pesqueros/Revista española de estudios agrosociales y pesqueros · Spain
スペイン・カスティーリャ・イ・レオン州パレンシア市を事例に、都市が直面する新たな課題への都市農業の貢献可能性を分析した研究。同市の持続可能な統合都市開発戦略(EDUSI)が掲げる課題と都市農業の潜在的貢献を検討し、農業地理情報システムのデータを用いて放棄された園芸用地の回復による都市農業のポテンシャルを算出するとともに、半構造化調査と都市農業活動の管理者への訪問調査を実施した。結果は、パレンシア市の園芸用地が劇的に減少している一方、その回復には多機能的な大きな可能性があることを示したが、既存の都市農業の実践からは、担当管理者の確保、利用可能な農地の詳細な分析、農地貸与の解決、そして社会的・職業的・余暇的・参加的・生産的といった多様な機能を持つ都市農業モデルを発展させるための一層の支援と制度整備が必要であることが分かった。
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政策の再構築と再解釈:リオデジャネイロにおける都市農業をめぐる参加制度、政策実施、動員
2022Ezra Spira-Cohen · The Latin Americanist · Brazil
ブラジルの食料・栄養安全保障会議(Consea)を事例に、参加制度が国の政策実施過程に及ぼす影響を検討した研究。リオデジャネイロでは市民社会アクターの連合が市レベルのConseaを通じて都市農業の課題に動員し、本来は農村の家族農業を念頭に置いていた国の指針を再構築・再解釈した結果、これらのプログラムの拡大と実施につながり、都市農家と制度アクターとの関係を変化させたとしている。2015〜2016年に実施した聞き取り調査と参加観察に基づく現地調査により、地方の参加制度が市民社会の協働、国家と社会の関係、制度変化を促す役割を分析している。
政策コミュニティマラン市ジャティムリョ地区RW VIにおける食料安全保障のための都市農業開発
2022Indiyah Murwani, Siti Muslikah, Siti Asmaniyah Mardiyani · Cendekia Jurnal Pengabdian Masyarakat · Indonesia
インドネシア・マラン市ジャティムリョ地区RW VI(近隣自治会)で、生産的・経済的な栽培にあまり活用されていなかった庭先の活用を目指し、有機野菜栽培に関する主婦の知識・技能向上を通じて地域の食料安全保障を高めることを目的とした地域貢献プログラムの報告。導入・実施・評価の各段階で構成された都市農業研修の結果、周辺住民から前向きで積極的な反応が得られ、参加者は健康・心理・経済面での多くの利点を実感し、野菜栽培は簡単で楽しく健康的であり野菜購入費の削減にもつながると述べたほか、地区の景観がこれまでより緑豊かになったとしている。
食育コミュニティ健康都市農業の実証空間における技術移転の環境分析
2022Luz Andrea Táutiva-Merchán, Tomás Enrique León-Sicard, María Fernanda Garrido Rubiano · Agricultura Sociedad y Desarrollo · Colombia
コロンビアのコルドバ県、クンディナマルカ県、ナリーニョ県にあるコロンビア農牧研究公社(AGROSAVIA)の既存の都市農業実証空間3か所を対象に、研修ワークショップによる技術移転の経済・社会・制度・技術面の特性と、2015年から2016年にかけて実施されたワークショップに対する参加者の認識を分析した研究。半構造化インタビュー17件、オンライン調査64件、外部関係者との協働構築ワークショップ2回の体系化を通じて、主に女性(66%)と18〜28歳の学生(30%)を対象とした経験交流に重点を置く提案を組み立て、知識の回復と協働研究に焦点を当てた「サテライト」拠点でのコミュニティ活動も提言した。実施すべき活動は知識交流、共創新、普及・広報、研修の4つの行動軸で支えられるとしている。
食育コミュニティLIFE Lugo + Biodinámico——持続可能な都市計画の最前線で
2022Celia Martínez Hidalgo, Jesús Ángel Martínez, Germán Camino · Institutional Repository of the University of Granada (University of Granada) · Spain
スペイン・ルーゴ市で実施されたLIFE Lugo + Biodinámicoプロジェクトを紹介している。気候変動への適応を軸とした都市計画戦略により、ルーゴ市(および同規模の他の欧州都市)が気候変動に対して強靭に適応できるようにすることを目指す。国連の掲げるレジリエントで持続可能な都市に関する環境目標を踏まえ、都市林の整備、スペイン初となる「マルチエコロジカル地区」の設計、ガリシア産木材で建てられるスペイン初の公共建築物の建設、他の欧州都市にも展開可能な持続可能な都市ソリューションのカタログ作成などを行った。相互に関連する計28の施策のうち、都市農業に関わるものとしては、地区内に地上・立体(壁面等)の菜園ゾーンを設け、住民の交流と食料生産の場とする取り組みが含まれる。また「インパルソ・ベルデ」というパイロット提案を通じて、受動的な炭素隔離に寄与する建築・都市計画上の措置についても検討している。
近郊農業コミュニティ都市化の文脈におけるタイグエン省の都市農業開発モデル
2022Diep, Vu Bach, Dinh Hong Linh, Mai Viet Anh, Điep, Vu Bach · Zenodo (CERN European Organization for Nuclear Research) · Global
近年、都市開発・産業開発のために農地面積が縮小し続けている状況を背景に、ベトナム北部の中山間地域に位置し都市農業開発に強みを持つタイグエン省を対象に、2015年から2020年までの期間について記述統計・比較・分析統計の手法を用いて都市農業開発モデルを分析している。
近郊農業コミュニティ子どもと青少年における生態学中心の経験——質的・量的分析
2022Judy Orton · Digital Archive @ GSU · United States
子どもと青少年の「エコロジー中心の経験」(生物との関わり)を扱った2つの調査から成る研究。研究1では米国南東部の大都市にある都市部のコミュニティガーデンで1年間のエスノグラフィー調査を行い、参与観察と職員・参加者への非公式インタビューから、子どもが動物との関わりなどエコロジー中心の経験を通じて生態学を学ぶ機会を得ていたことを示した。研究2では、生態学的思考(生物間の関係を重視する思考様式)は環境に対する態度・行動を予測せず、エコロジー中心の経験は単独では環境的態度・行動を予測したが、環境的責任感の支援という要因を考慮に入れると、その予測力は消失した。
食育コミュニティ生物多様性メノミニー・ネイションにおける「ファーム・トゥ・フォーク」プログラムの食料安全保障・栄養への影響を測定する研究プロトコル(米国)
2022Brandy Phipps, Brian Kowalkowski, Jeremy Wescott, McFadden Brandon, Craig Schluttenhofer, K. V. Nedunuri · Current Developments in Nutrition · United States
米国ウィスコンシン州メノミニー・インディアン居留地のメノミニー・ネイションを対象に、「ファーム・トゥ・フォーク」プログラムが食料安全保障と栄養に与える影響を測定するための研究プロトコル。2015年の地域食料アセスメントでは回答者の73%が飢餓を懸念事項として挙げ、同郡は州内で食料安全保障と健康アウトカムの両方で最下位だった一方、回答者の65%が支援があれば自ら食料を栽培することに関心を示していた。本プロトコルはアクアポニクス施設の整備やファーマーズマーケットでの教育プログラムなどの4年間の介入を計画し、事前・事後調査と郡の健康データにより生産量・自己効力感・栄養摂取の変化を測定するとしており、生産・自己効力感・栄養密度の高い食品消費の増加を仮説として掲げているが、結果はまだ示されていない。
コミュニティ食料主権・社会正義健康食育食べられる都市を統治する——ウィーンを中心としたエディブルシティ構想のガバナンス分析
2022Clive L. Spash, Andreas Exner, Stephanie Arzberger, Livia Cepoiu, Carla Weinzierl · WU Research · Europe
エディブルシティ(可食都市)構想がどのように生まれ、誰が創出・支援・阻害し、どのように発展するかを、市の行政・政府・市民社会のアクター間の関係性という観点から分析した研究。都市行政・政府関係者と市民社会へのインタビューに基づき、オーストリア・ドイツ・フランスの報道も踏まえてケーススタディを比較した結果、コミュニティガーデンとは異なり、ウィーン市は可食都市の構想を実質的にはまだ支援していないことが指摘された。一方で、都市行政・政府と市民社会の共同活動を通じて生まれるエディブルシティの取り組みは、市民の行動や集団的なエンパワーメントを促す可能性が最も大きいとされた。
政策コミュニティ堆肥化における家畜糞種の影響と得られた堆肥の農学的品質
2022Concepción Santiago Cubas, Concepción Paredes Gil · Modern Environmental Science and Engineering · Spain
スペイン、グラン・カナリア島で行われたこの研究は、鶏糞・山羊糞・牛糞の3種の家畜糞を、都市部および農業由来の植物残渣(生重量比でわら37.6%+糞32.7%+剪定枝29.7%)と混合し、開放型の切り返し方式(台形状の3列、高さ1.5m×幅2.5m×長さ16m)で共堆肥化した。堆肥化過程で温度・水分・理化学的パラメータを継続測定した結果、3列すべてが規定の衛生基準(60℃以上を7日間以上維持)を満たし、農業利用に適した堆肥が得られた。
コンポスト有機資源循環コミュニティハナバチの発見が示す変化する世界における都市ガーデンの重要性
2022Monika Egerer · Renewable Agriculture and Food Systems · Germany
ドイツ・ベルリン地域でこれまで記録のなかったハナバチ種Lasioglossum limbellumが、コンクリートスラブの上に一年生・多年生植物を植えて作られたコミュニティガーデンで確認された。この種は軟質岩壁の空洞に営巣する習性を持ち、都市部には機能的に存在しない生息環境であるため、この庭園での発見が注目される。報告は、都市部における野生ハナバチの多様性と分布変化に関する今後の研究の端緒としてこの発見を位置づけている。
コミュニティ生物多様性送粉者・ミツバチ緑の学校環境と教室での授業——児童の認知機能と情動への効果
2022Lucia Masón, Lucia Manzione, Angelica Ronconi, Francesca Pazzaglia · International Journal of Environmental Research and Public Health · Europe
ヨーロッパの小学2〜3年生65人を対象に、被験者内計画で、緑豊かな学校菜園での1回の通常授業と教室での同内容の授業を比較した研究。認知面では選択的・持続的注意と算数計算課題の成績、情動面では快・不快気分と環境の回復性の知覚を測定した。緑地での授業後は教室での授業後に比べ、2つの課題で選択的注意と算数計算の成績が高かった。情緒的困難の自己報告が高い児童では選択的注意の向上がより大きく、快感情の統計的に有意な増加と、不快感情の減少傾向(有意に近い)が見られた。児童は緑地を教室より回復的な空間だと知覚した。
食育健康コミュニティ参加型コミュニケーションとボゴール市・県の都市農業プログラムにおける女性農業者のエンパワーメントに影響する要因
2022Selly Oktarina, Sumardjo Sumardjo, Ninuk Purnaningsih, Dwi Retno Hapsari · Nyimak Journal of Communication · Indonesia
インドネシア・ボゴール市とボゴール県で実施された、都市農業プログラムにおける女性農業者の参加型コミュニケーションと、その実践に影響する要因を分析した説明的サーベイ研究。量的アプローチを中心に質的データも併用し、都市・準都市・農村のクラスターに区分したクラスターサンプリングにより女性農業者231人からデータを収集、スコア分析・差の検定・構造方程式モデリング(SEM)で分析した。結果、都市農業プログラムにおける参加型コミュニケーションの水準は、対話の雰囲気・対話への参加・収斂の度合いの観点から見て中程度であった。参加型コミュニケーションに有意な影響を与える要因は、対象者の属性、リーダー(推進役)の力量、メディアコミュニケーションへの接触、および制度的支援であった。
コミュニティ福祉政策楽園からの立ち退き——市民農園喪失の生きられた経験と心理社会的・健康への影響
2022Christopher Young, Nicole Bauer · Urban forestry & urban greening · Europe
スイス・チューリヒで市民農園(アロットメント)を失った庭師たちの経験とその影響を検証した混合研究法の論文。取り壊し予定地の庭師への聞き取りに加え、取り壊し前(2018年)と後(2019年)に同じ庭師集団を調査する自然実験を構築して社会的ネットワーク・社会的支援・心身の健康への影響を測定した。質的分析では庭の(差し迫った)喪失がほとんどの参加者にとって苦痛な経験であったことが示され、量的調査でもこれを裏づけた。ANCOVAモデルによる量的データ分析では、庭の喪失が社会的接触数と情緒的ウェルビーイングに負の影響を与えることが支持されたが、他の要因への影響は認められなかった。
コミュニティ健康生物多様性オンラインソーシャルメディア活動が顧客の態度と緑の製品への支払意思に与える影響——緑の製品の事例研究
2022Athalla Rania Insyra, Annisa Rahmani Qastharin · Asian Journal of Research in Business and Management · Indonesia
インドネシアの都市農業の広がりを背景に、緑の製品(プランティングキット)を扱うスタートアップ企業PLUSを事例として、オンラインソーシャルメディア活動が消費者の態度と支払意思にどう影響するかをPLS-SEM法で分析した研究。緑の製品を購入・支持しSNSで情報収集した経験のあるインドネシア人男女228人から回答を収集した結果、ソーシャルメディアマーケティングにおける娯楽性・双方向性・トレンド性・口コミは緑の製品への態度に有意な正の影響を与えた一方、カスタマイズ性は消費者態度への予測因子として有意ではなかった。緑の製品への肯定的な態度は支払意思に有意かつ正の影響を及ぼした。
コミュニティ経済持続可能な食料システムのための都市園芸(オピニオン論文)
2022Kate A. Congreves · Frontiers in Sustainable Food Systems ·
「Frontiers in Sustainable Food Systems」誌のUrban Agricultureセクションに2022年8月19日付で掲載されたオピニオン論文。抄録は書誌情報のみで、都市園芸に関する具体的な調査内容や結果は示されていない。
コミュニティ食料主権・社会正義気候変動緑地オープンスペースの都市農業利用——クパン市フランス・セダ通りの事例
2022Yuliana Bhara Mberu, Robertus Mas Rayawulan, Marchiani Rosario Seran · ATRIUM - Jurnal Arsitektur · Indonesia
インドネシア・東ヌサトゥンガラ州の州都クパン市(面積180.27km²、人口42万3800人)のファトゥルリ地区フランス・セダ通りにある2車線道路間のオープンスペースを対象に、地域住民による野菜栽培の実態を調べた質的記述研究。現地観察、聞き取り調査、文献調査によりデータを収集した。同オープンスペースは観賞植物だけでなく食用作物も栽培されており、新型コロナウイルス流行下での都市農業の可能性を示す事例として、生態的・経済的・社会文化的・美観的機能を同時に実現していることが示された。
コミュニティ都市近郊農業を評価するための包括的概念枠組み
2022Ana Spataru, Robert Faggian, Victor A Sposito · International Journal of Agricultural Resources Governance and Ecology · Global
都市近郊農業(ペリ・アーバン農業)を評価するための包括的な概念枠組みを提案する論文。ペリ・アーバン農業は食料安全保障、経営の存続性、環境保全、景観・社会文化的保全に寄与する一方、市場では十分に評価されない非商品的な便益をもたらすとし、都市の圧力と農業システムの変化という二重の脆弱性が近視眼的な政策介入を招いてきたと指摘する。この枠組みは、多機能農業・レジリエンス・気候スマート農業・オルタナティブフードネットワークの概念を統合し、5つの次元にわたる21の要素から構成される。
近郊農業政策食料主権・社会正義経済コミュニティ都市農業における気候変動緩和——薄層型グリーンルーフで栽培する香味ハーブの水管理
2022S. Alan Walters, Christina Gajewski, Amir Sadeghpour, John W. Groninger · Climate · United States
米国イリノイ州カーボンデールのサザンイリノイ大学で、深さ約8cmの薄層型グリーンルーフを用い、多年草のニラ(ガーリックチャイブ)・ラベンダー・レモンバーム・ウィンタータイムと一年草のバジルを対象に、週2回・週1回・隔週の3水準(1株あたり1L)で灌水頻度を評価した実験。多年草はいずれも灌水頻度が高い2水準でより多くの乾燥バイオマスと越冬能力を示し、バジルも週1回灌水で商業的に十分な生育を示したが、全ての多年草で商業的に成立する生育・活力・越冬生存には週1回以上の灌水が必要だった。
コミュニティ気候変動ジャカルタ市における持続可能な都市農業への地域参加期待に影響する要因分析
2022M. Noor Salim, Edi Wibowo, Darwati Susilastuti, Tungga Buana Diana · International Journal of Science and Society · Indonesia
インドネシア・ジャカルタ市で都市農業に従事する住民112人を対象とした調査に基づき、経済・健康・環境という3つの変数が持続可能な都市農業活動への地域参加期待に与える影響を分析した研究。経済・健康・環境の各変数は単独でも同時でも参加期待にプラスの影響を及ぼし、モデルの自由度調整済み決定係数(R²)は0.704で、地域参加期待の70.4%が経済要因によって、残りが健康・環境要因などによって説明されると報告している。
コミュニティ政策