研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
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世界の都市農業の定義と理論化
2017Antoinette WinklerPrins · CABI eBooks · Global
本章は、都市農業(UA)に関する定義と理論的枠組みを提供する。UAの研究は、食料生産システムの説明を超え、コミュニティ、抵抗、エンパワーメントの空間を創出する役割へと進化している。UAは、権力者によって都市機能の中心と見なされない人々が都市への権利を主張する手段であり、都市の持続可能性のための学際的な探求の豊かな分野である。
コミュニティ食料主権・社会正義政策気候変動都市での農業:レジャイナにおける都市農業の政策的含意の調査
2017Osazuwa Osayomwanbor · Open MIND · Canada
本研究は、カナダのレジャイナにおける都市農業の概念、その成長と普及、および都市農業活動に対する市条例と政策の影響について議論する。他の都市の政策枠組みを用いて、レジャイナの都市農業の状況を改善するために必要な変更を提案し、都市農業がレジャイナで繁栄するために必要な実践的な行動と活動を提示する。
政策コミュニティ学校・コミュニティガーデンのための郡単位組織の育成
2017John Diaz, Susan T. Webb, Erin Elsberry · EDIS · United States (Florida)
米国フロリダ州で、学校やコミュニティにおける菜園活動がもたらす教育・環境・健康・社会的効果への関心が高まる中、フロリダ大学農業普及局(Extension)が技術情報の提供を通じて新規・既存の菜園を支援する役割を果たせるよう、ガーデン協会(garden association)という枠組みを提示した3ページのファクトシート。フロリダ州ポーク郡で実施されたパイロット版ガーデン協会プログラムの枠組みを概説しており、John M. Diaz、Susan Tyler Webb、Erin Elsberryにより執筆され、農業教育・コミュニケーション学部から2017年3月に発行された。
コミュニティ食育政策実務者との対話——エスニック間共生のためのすべきこと・すべきでないこと
2017Julia Dahlvik, Yvonne Franz, Myrte Hoekstra, Josef Kohlbacher · ISR-Forschungsberichte · Europe
2017年5月、ウィーンで実施された研究プロジェクトICECの最終報告会における実務者の発言をまとめた記録。第14区のコミュニティガーデン「マッツナーガーテン」共同発起人ナタリー・ビンダー、第7・8・16区都市再生事務所職員フローリアン・ブランド、第6区区長マルクス・ルーメルハートが、近隣レベルでの実践と効果について振り返っている。発言では、コミュニティガーデンが「共に育つ」という理念のもとメンバー同士や近隣住民との関係構築の場となってきたこと、都市再生事務所の活動では「中立の場」としての空間提供が重要な手段であったこと、地域政治家としては住民の取り組みが自立することを目標としてきたことが語られている。
コミュニティ福祉政策食、ジェントリフィケーション、変わりゆく都市
2017Joshua Sbicca · Digital Collections of Colorado (Colorado State University) · Global
食を切り口にジェントリフィケーションの政治・過程を論じた論考(対象地域は明示されず、世界の都市を事例として言及)。従来の説明が政治経済的要因または文化的要因のいずれかに偏りがちであったのに対し、両者の関係を示すことで食のジェントリフィケーションが多面的であり、近隣地区の階級・エスノレイシャルな人口構成、フードスケープ(食の風景)とフードウェイ(食習慣)、住宅事情を変化させると論じる。世界各地の貧困地域では、開発業者が新規住民を呼び込み不動産価値を高める手段として都市農業を利用するなど、食を媒介としたジェントリフィケーションの有害な影響を受けうるとしている。さらに、食そのものもジェントリフィケーション化され、人種・エスニシティにより周縁化されたコミュニティにとって文化的に重要な食が「クール」なものとして扱われ手が届かなくなる収奪と、従来のバー・カフェ・レストラン・食料品店・菜園を排除する食品小売の高級化という二つの側面があるとする。論考の結びでは、食のジェントリフィケーションの有害な影響を防ぐための社会運動戦略と政策アプローチについて簡潔に論じている。
公平性・立ち退きコミュニティ政策福祉経済都市と農村の関係の再編——近郊農業、食の品質・安全・民主主義
2017María Hernández Hernández · Dialnet (Universidad de la Rioja) · Spain
スペインを対象に、都市と農村の関係の変化を歴史的に位置づけ、20世紀末以降のパラダイム転換の要因と、近郊農業地域を維持するための戦略(農食料政策、地域開発、ガバナンス、土地管理)と手法(農業公園、社会的農業、市民農園など)を、学術文献・法規範・各種イニシアチブの文献レビューにより分析した書籍章。結論として、品質が高く真正な地域の農産物は近郊地域と歴史的農業景観にとっての機会であるとしている。
コミュニティ政策食料主権・社会正義近郊農業都市農村連携論文は毎週増えています
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景観を耕す:マドリード都市近郊の空間計画における食料生産の社会的・生態的側面
2017Salvatore Pinna · Kobra (Universitätsbibliothek Kassel) · Spain
スペイン・マドリード州の自治体運営の農村公園(rural park)を事例に、地域産・季節産品の振興を目的として設立されたこの公園が農業景観の向上にどう寄与しているかを、詳細インタビューとウェブサイト分析により検討した研究。欧州景観条約の景観概念に基づき、農家が主導する多機能農業(MFA)・都市近郊農業(PUA)の空間的・生態的・社会的成果が公園の管理枠組みとどう相互作用するかを示す。結果はスペインの環境・景観法制、特に食料・地域・伝統的景観の関係性の観点から議論されている。
近郊農業食料主権・社会正義政策コミュニティ景観の連結性を通じた空き地の再利用
2017Galen D. Newman, Alison L. Smith, Samuel D. Brody · Landscape Journal · 米国(湾岸都市)
高潮防護などで都市化が進む一方、空き地が増える地域を対象に、生態的ポテンシャルの高い空き地を既存生息地パッチをつなぐ緑地ネットワークとして再配置する成長フレームを提示した研究。防災インフラと開発圧力の下でも、空き地を断片化の緩和と生態系サービス供給に転用できる可能性を論じる。斜面地・空き地を農園や緑地としてつなぐまちづくり(さかのうえん型の点在活用)の生態・空間計画的な裏付けになる。
コミュニティ生物多様性政策場をインフラ化する——市民主導のプレイスメイキングとコモンズ
2017Maria Frangos, Thomas D. Garvey, Irena Knežević · The Design Journal · Europe
この事例研究は、参加型マッピング、グループインタビュー、文書分析を用いて欧州の2つの市民農園プロジェクトを検証し、ピア・ツー・ピアかつデジタル技術を介した参加型の空間実践とコモンズへの広範な移行の一部として、参加者がいかにプレイスメイキング(場づくり)に関わっているかを探究した。市民がコモンズの創出・設計・維持において重要な役割を果たしていることが分かり、専門的な都市デザインの文脈の外で活動する個人やコミュニティ集団が、プレイスメイキングを社会変革の手段へと拡張していく様子を示している。
コミュニティ政策イラン・マシュハドにおける都市農業と都市計画の統合——現状と制約に関する概況調査
2017Giuseppe Cinà, Fahimeh Khatami · Agroecology and Sustainable Food Systems · Iran
持続可能な発展の観点から、イラン・マシュハドにおける都市・近郊農業(UPA)の役割を扱い、その発展を妨げる条件と後押ししうる要因を明らかにすることを目的とした研究。西側諸国・イスラム諸国での主要な計画事例を参照しつつUPA現象を位置づけた上で、変化の主要因を伴う「移行期の都市」としてのマシュハドの概況を示し、マシュハドの現行都市計画の制度的枠組みを記述して、UPAに対する計画政策の執行メカニズムが弱いことを明らかにした。さらに、市街地中心部から周縁部にかけて、農業利用に適した未建築地の物理的特性・所有形態・資源を3つの区分に整理したネットワークを提示し、政策・教育・社会的関与という3領域が多機能的な都市農業のための効果的な政策・実践を後押しする主要因になるとして論を結んでいる。
政策近郊農業都市農村連携ブラジル、テレジーナ市(ピアウイ州)における都市農業の(非)持続可能性
2017Juliana Portela do Rego Monteiro · · Brazil
要旨として提供されているのは指導教員と審査委員(学外4名、学内2名)の氏名のみで、研究の対象・方法・結果に関する記載はない。
政策都市農村連携家畜と野生動物のブルセラ症——パンデミック化はしないが「ワンヘルス」の刷新的アプローチを要する人獣共通感染症
2017Jacques Godfroid · Archives of Public Health · Global
本稿は家畜・野生動物・ヒトの接点におけるブルセラ症の「ワンヘルス」的対応を、先進国と低中所得国の双方について論じたオピニオン論文である。血清学的調査の弱点や限界を指摘したうえで、開発途上国では都市・都市近郊での農業がブルセラ症の再興に関与していると述べ、野生動物が潜在的な感染源となりうる点と、感染拡大抑制のための野生動物の間引きをめぐる倫理的論点を検討している。
汚染・食品安全近郊農業政策都市の歴史的景観の均質化に抗する4つの都市農業の取り組み
2017David Arredondo Garrido · ZARCH · Spain
本研究は歴史的遺産を多く持つ都市で進む都市景観の均質化のプロセスに対し、スペインのセビージャ、バルセロナ、マドリード、サラゴサの4都市中心部で過去10年間に展開された取り組みを分析した。これらは都市農業とアーバンガーデニングを手段として、単一性や非規制的活動、市民参加の余地がほとんど残らない均質化した空間からの脱却を試み、文化・社会的関係・想像力のための空間を創出するプロジェクトであるが、その運営には困難が伴い、影響は限定的であると指摘している。
コミュニティ政策DIY・自作「この街の住民の慰みのために」——アムステルダムのプランタージュ、公共プロジェクトとしての歴史
2017Esther Gramsbergen · Repository hosted by TU Delft Library (TU Delft) · Europe (Netherlands)
1682年にアムステルダム北東部に造成された「プランタージュ(Plantage)」について、公共プロジェクトとしての側面を検証した歴史研究。同地区は初期の市民農園群と見なされることが多いが、その一部をなす植物園が果たした公共的機能や、市の技師ヤコブ・ボスによる綿密な設計、市壁内という異例の立地に着目する。医学生向けの薬草教育園だった「ホルトゥス・メディクス」がプランタージュへ移設された際、一般公開される「ホルトゥス・ボタニクス(植物園)」へと姿を変えた経緯を示し、市議会が公衆衛生のための知識機関だけでなく、市民の「教育と喜び」のための文化施設にも投資していたことを明らかにした。
コミュニティ政策都市農業への参加における期待——マレーシアの事例
2017Noriah Othman, Rabiatul Adawiyah Latip, Mohd Hisham Ariffin, Noralizawati Mohamed · Environment-Behaviour Proceedings Journal · Malaysia
マレーシアにおいて、政府の後押しにもかかわらず都市農業活動への市民参加が乏しく、参加者の関心維持にも課題があるという背景のもと、期待理論(Expectancy Theory of Motivation)を構成する期待・道具性・誘意性の3要素を用いて都市農業への参加動機を測定した研究。本稿では、そのうち期待(expectancy)の側面に関する知見を報告している。
コミュニティ政策急進的イノベーションの普及に影響する要因の評価——オランダ都市農業のケーススタディ
2017Stephanie Stephanie Kartika Lestari · · Europe
オランダの2つの都市農業組織を対象としたケーススタディを通じ、急進的イノベーションの普及を妨げる要因を評価するための指標群を設計した研究。都市農業は「新鮮で持続可能な食料供給を目指す、いまだ普及途上の急進的イノベーション」と位置づけられており、普及の道筋でニッチ戦略を採用する企業が、内的・外的要因による障壁にどう対処するかを合理的に評価し、状況に応じて戦略を見直すためのトリガーとして機能する非静的な概念モデルが提示された。
事業採算・継続性経済政策19世紀末から20世紀初頭のロシア帝国大都市の環境問題
2017G. Y. Afanasyev · Nauchnyi Dialog · Europe
19世紀末から20世紀初頭にかけてのロシア帝国大都市における環境問題の発生を扱った歴史研究。特にサンクトペテルブルクの水資源汚染に焦点を当て、統計・文書資料に基づき工業汚染の割合の増加を追跡し、同市がヨーロッパで最も汚染された都市のひとつであったと論じている。水質汚染と都市空間の再開発への対応が都市農業に関わる課題として市当局・学界の関心を集め、世紀初頭にかけて地方から国レベルへと議論が移行し始めたと指摘している。
コミュニティ政策都市農業への持続可能な代替としての社会農業(AS)
2017Antoni F. Tulla i Pujol, Ana Vera, Natàlia Valldeperas, Carles Guirado González · Dialnet (Universidad de la Rioja) · Spain
障害者、貧困層、依存症の当事者、受刑歴のある人々、ジェンダーに基づく暴力の被害者、高齢者、問題を抱える若者、移民、ホームレスなど社会的排除のリスクにある層の健康・雇用・エンパワーメントを促す社会農業(AS)を、バルセロナ近郊における都市農業の持続可能な代替として検証した研究。バルセロナ周縁部では住宅・インフラ・施設用地の需要をめぐる対立があり、農業用地(農業公園)の計画的確保や自然公園の活用が必要とされる中、こうした農地保護策が社会運動や第三セクターと結びついたAS事業の創出を後押ししてきた。カタルーニャ地方の161件のAS事業のデータベースを構築し、量的・質的手法(CANVASモデルによる構造・経済的実行可能性の把握、SROI法による社会的投資対効果の算定)を用いて調査した。
コミュニティ福祉政策食料主権・社会正義ラゴスの都市部作物栽培農家における土地アクセスへの競合制約の評価
2017C. O. Odudu · Nigerian Journal of Environmental Sciences and Technology · Africa
ナイジェリア・ラゴスの都市部作物栽培における土地アクセスへの競合の制約を検証した研究。都市部作物栽培が盛んな10コミュニティ中7コミュニティから多段階抽出(有意抽出と単純無作為抽出)で農家を選び構造化質問票を実施し、記述統計と線形回帰分析でデータを分析した。その結果、農家の19.5%が立地から強制的に立ち退かされ、10.3%は自主的に退去、1.4%は高額な賃料のため退去、67.8%は欠損値だった。都市農家は他の利用が競合しない限界地を占めていたため競合や高額賃料の影響をほとんど受けておらず、回帰分析では競合の制約が農家の生産性のばらつきの3.5%しか説明しないものの、都市農家が限界地に追いやられていることで競合の制約は生産性に有意な影響を与えていた。研究は、政府が都市部の指定地域に農地を提供して都市農業を支援・促進すべきだと結論づけている。
政策経済近郊農業都市農業と適応力——セネガルの事例
2017Stephanie White · CABI eBooks · Senegal
レジリエンス理論を用いて都市農業を都市の食料システム・食料安全保障との関係で位置づけた章。セネガルのムブール(M'Bour)における都市農業を事例に、都市のプロセスや空間(アーバン・アセンブラージュ)が様々な食料の脆弱性とレジリエンスをどう生み出すか、また食の実践が変動的な都市環境の中で生き延び発展するためにどう活用されるかを検討している。
コミュニティ政策庭への権利について——ハノーファーのアーバンガーデニング・プロジェクトの事例研究
2017Tanja Mölders, Pia Kühnemann · Urban studies · Germany
アンリ・ルフェーヴルが提唱した「都市への権利」概念を「庭への権利」の要求へと読み替えた研究。まず社会生態学の理論的アプローチにおける「自然」と「社会」の関係の定義を提示し、ルフェーヴルの「空間」の3次元をめぐる考察と結びつけて、実証事例研究の基礎とした。ハノーファーのアーバンガーデニング・プロジェクト「ノルトシュタットガルテン」を事例として、このプロジェクトが支配的な空間関係への意図的な批判としてどこまで解釈できるかを検討する。独自の観察と発起グループの発言に基づき、空間の専有行為や庭の独自の利用・形成が、批判の手段であると同時に、共同的な空間・生活形成の別の形を試みる契機でもあることを示している。
コミュニティ政策都市部におけるコミュニティガーデンの立地・質の社会経済的規定要因と在来送粉者への潜在的影響
2017Benjamin Iuliano, Alexandra Markiewicz, Paul Glaum · Michigan Journal of Sustainability · United States
米国の都市部で過去10年間、都市農業の拡大が進む中、コミュニティガーデンがどのように広がり、地域の生態系にどのような影響を与えているかを論じた論文(表題は在来送粉者への影響を扱うとしている)。社会経済的な人口特性がガーデンの立地・質のパターンに影響し、都市生態学者がまだ理解し始めたばかりの形で生物群集に変化をもたらしうるとする。抄録は、研究者による花資源の増加に関する仮説を紹介する途中で終わっており、それ以上の具体的な結果は記載されていない。
コミュニティ送粉者・ミツバチ生物多様性政策グレシック県における都市農業プログラム実施の成否を左右する要因
2017Muhammad Nuri Shobry · Kebijakan dan Manajemen Publik · Indonesia
インドネシア・グレシック県の農業・水産・林業普及機関を対象に、ジョージ・C・エドワードⅢ世の政策実施モデルとヴァンホーン&ヴァンメーターの理論を組み合わせ、コミュニケーション・資源・実施者の性向・官僚制構造・社会経済政治的支援という5変数を用いて都市農業(アーバンファーミング)政策の実施状況を質的記述的手法(意図的サンプリングによる情報提供者への聞き取り)で分析した研究。分析の結果、グレシック県の農業・水産・林業普及機関による都市農業政策の実施は順調でも十分でもなく、実施プロセスの各段階が円滑に進んでいないこと、特にコミュニケーション・資源・対象集団の支援に関する変数が十分に組織化・機能しておらず、実施に有効に働いていないことが明らかになった。
政策コミュニティ食育都市化のもとでの現代都市農業の発展パターンの探究
2017Tong-Yu Li, Ziyi Wang, Xueshan Bai, Yue Wang · DEStech Transactions on Environment Energy and Earth Science · China
都市に密接に関わる新しい産業としての都市農業の起源と変遷を論じた上で、中国における現代都市農業の発展にみられる主要な問題点を整理した総説。都市化の文脈における都市農業の発展経験を踏まえ、中国の都市向けの新たな発展パターンを提示している。
政策都市農村連携コミュニティ正義への飢え——マサチューセッツ州における持続可能で公正なコミュニティの構築
2017Timothy F. LeDoux, B. W. Conz · CABI eBooks · United States
米国マサチューセッツ州パイオニアバレー南部を舞台に、フードジャスティス運動が食農システムの不公正や、より広い社会経済的・人種的格差にどう挑んできたかを記録した章。ホリヨーク市を拠点とするヌエストラス・ライセスと、スプリングフィールド市を拠点とするガーデニング・ザ・コミュニティの2団体が、都市農業を用いて食料不安の緩和とアクセス改善に取り組み、脱工業化と新自由主義的な経済改革により疲弊した地域で新たな生態的・社会空間的関係を再構想してきた過程を、都市政治生態学の視点から検討する。両団体が「都市への権利」を主張することが、現在の食料システムだけでなく地域に組み込まれた制度的人種差別と社会経済的な階層構造の解体につながる取り組みの基盤になっているとする。
コミュニティ政策食料主権・社会正義