研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
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「開発というモンスター」を緑化する——UBCキャンパスの食料システム持続可能性戦略(カナダ)
2014Amanda Brown, Antonin van der Lely, Camilo Cortes, Eileen Leung, F. Lam, Liz Overton, Muneera Hussain · cIRcle (University of British Columbia) · Canada
カナダ・ブリティッシュコロンビア大学(UBC)の学生プロジェクト「UBC食料システムプロジェクト」の一環として、キャンパス開発が持続可能な食料システムの構築・維持能力に与える影響を評価した報告書である。目的はUBCの食料自給を推進することではなく、食料安全保障に関する諸課題についてキャンパスコミュニティの意識と教育を高めることに置かれた。UBCの開発を導く公式計画(Official Community Plan, OCP)および包括的コミュニティ計画(Comprehensive Community Plan, CCP)の評価を通じて、キャンパスの食料持続可能性を妨げるまたは高めうる主要な障壁と機会を特定し、OCPとCCPへの修正案を作成した。その成果として、実演菜園、指定ガーデンエリア、緑地・オープンスペース、建物での食料生産、廃棄物管理システム、管理上の配慮という6つの戦略的行動からなる都市農業戦略「The Edible Campus」の提案をまとめた。本報告書はUBC SEEDSプログラムの学生プロジェクトであり、UBCの公式文書ではないと明記されている。
政策コミュニティ食料主権・社会正義イバダン都市周辺(ナイジェリア南西部)の氾濫原農地における土壌汚染の特性評価
2014Ande O.T, Adetunji A. M, Akinpelu M. E, Senjobi B.A · Journals & Books Hosting (International Knowledge Sharing Platform) · Nigeria
ナイジェリア・イバダン都市圏(人口約600万人)の周辺低地は、オナ川を経由して運ばれる産業廃棄物の多くが堆積する場所であり、懸念が高まっている。この土壌は乾季農業に用いられ、食料安全保障に寄与している。本研究は、こうした都市周辺低地の土壌の特性評価と、産業汚染に対する脆弱性の判定を目的とした。50m×50mのグリッドを設定し、50m間隔で表層試料を採取したほか、代表的な土壌断面をUSDA法で記述・掘削した。粒度分析および化学分析(リン、窒素、交換性陽イオン(Ca、Mg、Na、K)、マンガン、鉛・銅・亜鉛・クロム・鉄・カドミウムなどの重金属)を実施した。結果、氾濫原の表層土壌は肥沃で、窒素0.35cmol/kg、リン51.25cmol/kg、カリウム0.61cmol/kgと高く、リンについては28.99〜87.70ppmという、非常に高いレベルから毒性レベルに及ぶ濃度が確認された。平均鉛濃度は34.30mg/kg、亜鉛171.20mg/kg、鉄83.97mg/kg、銅19.11mg/kg、マンガン31.10mg/kg、クロム0.69mg/kg、カドミウム0.3mg/kgだった。土壌から植物への重金属移行係数の予測値(鉛35〜343、クロム0.46〜4.6、亜鉛171〜1712、銅19〜191、鉄83〜840、マンガン31〜281、カドミウム0.1〜10)は、この地域で栽培される作物に毒性レベルの重金属が含まれる可能性があることを示した。ただし現地の圃場での高収量と作物の健全な状態、農家への聞き取りからは、高いリン濃度(28.99〜87ppm)が鉛・亜鉛・銅など一部の重金属の吸収を抑制していた可能性が示唆された。
汚染・食品安全近郊農業コミュニティポートランディアを耕す——オレゴン州ポートランドにおける住宅地都市農業の混合研究法による調査
2014Nathan McClintock, Simpson, Mike, Dillon Mahmoudi, Jacinto Pereira Santos · PDXScholar (Portland State University) · United States
米国オレゴン州ポートランド都市圏における住宅地での都市農業について、その規模と範囲、実践の空間的なばらつき、そして菜園従事者の動機と実践が社会経済的な層によってどう異なるかを問う研究課題を設定した混合研究法による調査。要旨には研究課題のみが示されており、具体的な調査結果は記載されていない。
コミュニティラゴスの都市農業コミュニティにおける気候要素・害虫活動・農薬使用の傾向と関連性
2014Vide Adedayo, Mayowa Fasona, Taiwo Kuti · Journal of Geography and Geology · Nigeria
ナイジェリア・ラゴスの都市農業地域を対象に、1971〜2006年の降水量・気温データと、選定された農薬販売業者・農家の農薬販売量データを用いて、気候要素・害虫活動・農薬使用の関連を分析した。分析の結果、同期間に降水量は10年あたり年42mm、気温は10年あたり年0.27℃の割合で増加していたことが明らかになった。記録された最高気温は2月が32.6℃、8月が28.2℃だった。害虫活動は気温が高い乾季に広範に見られ、これが作物への害虫被害と農薬使用の増加を刺激していた。農薬使用量は2月に約3万リットル、8月に約1万5千リットルと推計された。
気候変動政策コミュニティ『都市農業——都市を整備し、養う』(共著、2013年)
2014Amandine Gatien-Tournat · DOAJ (DOAJ: Directory of Open Access Journals) · Canada
ケベック大学モントリオール校(UQAM)環境科学研究所の准教授エリック・デュシュマンが、地理学者・都市計画家・造園家・整備士・農学者・栄養士・人類学者・歴史家ら合計31名の寄稿者からなる学際的な執筆陣を集めて編んだ、都市農業に関する書籍の紹介文。2010年のデュシュマンらによる同テーマの特集から3年後に出された、都市農業の新たな全体像を提示する書籍であるとされる。要旨の文章は本書の目的を説明する途中で途切れており、それ以上の内容は記載がない。
コミュニティ政策リーズ・エディブル・スクールズ・サステナビリティ・ネットワーク
2014Timm Bliss, IM Dickinson · Leeds Beckett Repository (Leeds Beckett University) · United Kingdom
英国リーズ市を拠点とする「リーズ・エディブル・スクールズ・サステナビリティ・ネットワーク」について記述した報告である。同ネットワークは、学校敷地内での食料生産・消費、レジリエントで健康的な実践(屋外活動を含む)の推進、サステナビリティ教育の支援に関わる組織・研究者からなる、正式な設立手続きを経ていない非公式な集まりであると説明されている。
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ルブンバシ市における農業的な生ごみ利活用の課題:関係者、実践、菜園で用いられる廃棄物の特定
2014US Yannick, BL Louis, KL Antoine, AB Lukangila, MK Matthieu, KM Nathan, MKL Jerry, MM Mpundu, KL Nyembo · Journal of Applied Biosciences · Colombia
コンゴ民主共和国ルブンバシ市で、都市農業に用いられるバイオ廃棄物(生ごみ)の種類ごとの施肥価値を分析するため、主成分分析による菜園従事者のプロファイル特定とカイ二乗検定による実践の分析、廃棄物の理化学組成分析を行った。菜園従事者の多くは既婚で18歳以上の女性であり土地権原を持たず、使用される廃棄物の半分は購入した鶏糞(一部は豚糞)で、生の状態のまま土壌に埋め込む施用が好まれていた。廃棄物散布について33%の農家は生産性向上・土壌理化学性の改善を、48.3%は野菜の生育状態の改善と収量増加を期待していると回答した。
食料主権・社会正義コミュニティ有機資源循環近郊農業持続可能な都市開発における都市農業の役割に関する研究:西ジャカルタ・スリピ地区における家庭用薬用植物農業を事例として
2014Darmawan Listya Cahya · Forum Ilmiah · Indonesia
インドネシア・西ジャカルタ、スリピ地区を事例に、都市農業(家庭用薬用植物=TOGA栽培)の特性と、持続可能な都市開発を支える役割を分析した。都市農業従事者は41〜50歳の既婚女性で高校卒・主婦・5人超の世帯規模が典型であり、農地は1〜10平方メートルの小区画で垂直農法による栽培が3年以上続けられ、種苗は政府から入手し月500,000ルピア未満の自己資金で運営されて自家消費用に用いられていた。都市農業は追加所得などの経済的便益、余暇活用や相互扶助などの社会的便益、空き地活用・大気汚染低減・景観形成といった環境的便益を通じて持続可能な都市開発を支えうるとし、生態・経済・社会などの5つの次元を考慮した統合的アプローチによる推進が提言された。
食料主権・社会正義コミュニティ政策学校菜園が生徒のサラダ選択に与える影響:パイロット研究(808.12)
2014Andrew Hanks, Brian Wansink, David R. Just · The FASEB Journal · United States (New York City)
米国ニューヨーク州北西部の小規模コミュニティにある高校で、学校菜園で栽培した葉物野菜をランチのサラダに加えることが生徒のサラダ選択に与える影響を検証するパイロット研究を行った。パスタが主菜の日を選んで高校生370人のサラダ選択データを収集した結果、学校菜園産の葉物野菜がサラダに加わった日はサラダを選ぶ生徒の割合が2%から10%へ増加し(p<0.001)、400%の増加が確認された。
食育健康コミュニティASLA年次大会のテーマ分析に基づく米国ランドスケープアーキテクチャー研究動向の考察
2014Wei He-y · Chinese Landscape Architecture · United States
発展途上にある中国のランドスケープアーキテクチャーにとって海外の経験を参照する必要性から、米国景観建築家協会(ASLA)年次大会における2009年から2012年までのテーマの件数、内容、傾向を分析し、注目トピックについて掘り下げて論じた。結果、計画・デザインのカテゴリーが最も高い割合を占め、米国のランドスケープアーキテクチャーは持続可能な開発、公園・庭園づくり、雨水利用、生態理論、デジタル技術、都市の植栽、公共オープンスペース、都市農業に重点を置いていることが示された。さらに、持続可能な開発の追求と学際的統合が米国ランドスケープアーキテクチャーの際立った特徴となっていた。この結果をもとに中国のランドスケープアーキテクチャーの展望が論じられた。
政策生物多様性コミュニティL'Hort 2.0プロジェクト:基礎的能力の発達に貢献する革新的ツール——学際的な実践
2014Amparo Hurtado Soler, Ana María Botella Nicolás, José Cantó Doménech, Valentín Gavidia Catalán · · Spain
スペインの学校菜園を教育資源として位置づけ、自然環境への接近と基礎的能力の発達を促す学際的な体験を設計する取り組みとして、L'Hort 2.0プロジェクトは学校菜園を基盤としたバーチャル環境を構築し、教室外の活動と授業内容をつなぐICTコンテンツ管理を行うことを目的とした。6つのテーマ領域におけるウェブ環境の準備・設計、教材の作成、教室での有用性と学習過程における効果の評価という3段階からなる能動的・協働的な方法論で進められた。結果として、学生の学習過程への高い関与と、獲得した能力をより良く反映する評価結果の改善が見られたと報告している。
食育コミュニティ教育者養成と理科教育——学校菜園を環境教育をめぐる対話の場として
2014Vilmar Malacarne, Kely Cristina Enisweler · Educere et Educare · Brazil
理論研究(Educere et Educare、2014年)は、Delizoicov & Angotti(2000年)、Bizzo(2002年)、Ducatti-Silva(2005年)、Ovigli & Bertucci(2009年)の知見を踏まえ、ブラジルの初等教育前期の教員養成において学校菜園が理科教育をどう支えうるかを検討した。論文は、菜園によって教員が農薬汚染、生育周期、土壌特性、灌漑、健康的な食事といった話題を扱えると論じる。結論として学校菜園は教員にとって有用な道具であり、理科の教授・学習を可能にし環境教育の内容を深めるとするが、この分析は実証的な成果測定ではなく文献に基づく考察として提示されている。
食育コミュニティ貸農園の倫理と美学
2014Rute Sousa Matos, Desidério Batista · Portuguese National Funding Agency for Science, Research and Technology (RCAAP Project by FCT) · Europe
哲学的な論考(RCAAP、ポルトガル、2014年)は、景観論者ロザリオ・アスントとフェリオーロの議論を踏まえ、生きられた経験と観照的経験を併せ持つ景観空間として貸農園を検討し、リスボンの貸農園を、こうした空間を都市計画に規制・発展・統合しようとする取り組みの事例として扱う。貸農園を1960~70年代のポルトガルにおける農村から都市への移住の歴史に位置づけ、倫理的側面(社会・環境・感情・経済)と美的側面(都市再生と都市デザイン)の両面から論じるが、実証的な測定結果は報告されていない。
コミュニティ政策町の土地——ミラノにおける都市農業の社会的実験
2014Francesca Cognetti, Serena Conti · SHILAP Revista de lepidopterología · Italy
イタリア・ミラノにおける都市農業への関心の高まりを、都市デザインを再生させたいという願望と、それを実現しようとする具体的な試みの両面から解釈した論文(2014年)。「耕されたミラノ」という仮想シナリオを構成するため経験の分類を試み、栽培を個人的満足や環境への配慮の実践としてだけでなく、都市の課題や共同生活の組織化に取り組む手段として強調する取り組みに焦点を当てる。この観点から、コミュニティの側面を強調しすぎるきらいはあるものの、英語の「コミュニティガーデン」という定義が、従来イタリア語で用いられてきた「都市果樹園」よりもこの種の実践を的確に表すとし、観察対象となった全てのプロジェクトが、方法は異なれど物理的・関係的な都市の共有空間を再発見することを目指し、小規模な取り組みを通じて具体的で即時的な満足を提供しながら、暗にはより広い展望を志向していると述べる。
コミュニティ政策都市農村連携都市・農業・自然システムにおける持続可能な水管理
2014T. A. Russo, Katherine Alfredo, Joshua Fisher · Water · Global
都市・農業・自然の3部門における持続可能な水管理(SWM)を評価するレビュー論文。SWMがどのように定義・評価されるか、各部門が抱える課題、都市・農業の水管理システムにおいて改善余地が最も大きい領域はどこか、国の発展段階がSWMの実践にどう影響するかという4つの問いを検討する。評価手法は単純な指標法から複数モデルの統合まで、問題の複雑さと調査者の資源に応じて幅がある。SWM実現に向けた2つの主要な知見・提言として、(1)あらゆる形態の水を利用可能かつ再利用可能な水資源とみなすべきであること、(2)農業における作物生産あたりの水利用効率を高めることが、総水消費量を削減し世界の食料安全保障ニーズを満たすための最大の機会であることを挙げる。地域の発展段階が持続可能性の目標を左右すべきではないが、水システムの設計・評価の詳細には、地域のインフラ状況と資金力を反映させるべきだとしている。
政策気候変動コミュニティ戦間期ポーランド中部における失業対策「特別行動」(1933-1939年)——構想と実施
2014Elżbiata Słabińska · Res Gestae · Poland
1930年代のポーランド中部において、失業の影響緩和を目的とする国家政策が「特別行動」として拡大され、雇用支援(全面的または部分的)が実施された過程を扱う。内容は、自立した生計の基盤づくり、社会的・教育的支援、ホワイトカラー労働者の雇用支援からなり、労働基金(Fundusz Pracy)と国・地方の当局、多数の経済・社会文化団体が関与した。市民農園(アロットメントガーデン)と職業訓練は失業者の間で高い関心を集めた。これらは革新的な施策であったが、戦間期の終わりまでに目に見える効果をもたらすには着手が遅すぎたと結論づけている。
政策福祉食育コミュニティ発展途上国の食料危機解決における周辺都市農業(PUA)概念の役割——コミュニティ開発の視点からのレビュー
2014Muhammad Bello Ibrahim, Nobaya Ahmad · Universiti Putra Malaysia Institutional Repository (Universiti Putra Malaysia) · Global
発展途上国における都市部の食料危機解決に周辺都市農業(PUA)が果たす役割について、その概念と位置づけをレビューした論文。世界各地の周辺都市農業の歴史的展開と現状を、都市部で増大する野菜需要の解決という観点からレビューし、周辺都市農業に従事する農業コミュニティが国の経済にも多機能的に貢献していることを紹介する。各国のPUAへのアプローチは異なるため、住民に最も便益をもたらす機能を見極めるのはコミュニティの役割であるとし、コミュニティ開発・農村開発を通じて周辺都市農業が都市の食料供給を高め、発展途上国の農家の所得創出の選択肢となりうる点を論じている。
近郊農業食料主権・社会正義コミュニティ政策福祉食料を超えて——ローマ都市圏における多機能型農場
2014Stefano Grando, Roberto Henke, Livia Ortolani, Francesco Vanni, Thomas Aenis, Andrea Knierim, M. C. Riecher, R. Ridder, Harold H. Schobert, Holger Fischer · · Italy
都市・周辺都市農場が持続可能な都市食料システムの発展において果たしうる役割に着目し、都市人口全体を量的・多様性の両面で養うことはできないものの、都市圏の生態・社会・経済的持続可能性を高める幅広い製品・サービスの提供基盤となりうるとして、ローマ都市圏周辺の農村地帯に立地する農場を分析した研究。まず、ローマ市域における市場志向型農場を特定し、伝統型・適応型・反応型の3類型に分類した上で、都市化の進行に生産構造や地域との関係性を大きく変えて積極的に対応した「反応型」農場2事例を掘り下げ、その成功に影響した要因とローマ周辺都市農業における多機能的な役割へと至った主な要因を検討した。
経済コミュニティ都市農村連携再帰的レジリエンスと地域支援型農業(CSA)――ある土地から生まれた事例
2014Oliver Moore, Olive McCarthy, Noreen Byrne, Michael Ward · Journal of Agriculture Food Systems and Community Development · Europe
アイルランドで最も早期かつ有力なCSA(地域支援型農業)の一つを対象に、生産圧力に直面した際の組織再編を検証した論文。CSAはリスクと収益を共有する仕組みであり、ある程度の不確実性は許容範囲とされるが、この事例では収穫不足という現実化したリスクが限界を超えた結果、会員にとって実際には受け入れがたいものとなった。会員が所有・運営するこのCSAが批判的に自己点検し再編に至った過程は「再帰的レジリエンス」と呼ばれ、これは危機に備え対応する態勢というより、危機的状況下で不十分な収穫という失敗を認め立て直す過程として描かれている。
事業採算・継続性CSA・提携コミュニティ政策集団給食における地元産品需要――工業型農業地域における近接供給との関係:イル=ド=フランスの事例
2014Ségolène Darly, Christine Aubry · Géocarrefour · Europe
フランス、特にイル=ド=フランス地域を対象に、集団給食(学校・施設等の食堂)における代替的農業食料システム(S3A)の多様性と、それらが食と都市農業の結びつきをどの程度回復させうるかを検証した研究。地域の都市農業と結びついた近接性ベースのS3Aと、離れた生産地・消費地間に展開される広域ネットワークベースのS3Aとを区別して分析した結果、イル=ド=フランス産農産物が食堂に導入されるかどうかは、近接供給の水準や性質に加え、生産者を紹介するネットワークの有無や厨房の設備・人員体制など、複数の地域固有の要因に左右されることが示された。
食料流通・フードマイル都市農村連携コミュニティコミュニティ支援型農業(CSA)——都市・農村統合発展のためのグリーンロード
2014Feng Yanmi · Yunnan Nongye Daxue xuebao · China
中国における都市・農村の二元構造や都市拡張に伴う農地減少・環境破壊・農民の土地喪失、食品安全といった課題を踏まえ、コミュニティ支援型農業(CSA)の概念と、都市・農村の統合的で持続可能な発展におけるCSAモデルの役割を論じた論考。生産者と消費者が事前払いや生産参加によりパートナーシップを結び利益と損失を分かち合うCSAの仕組みが有機生産と相互協力を促し、経済・生態・社会面で便益をもたらしうると位置づけている。
CSA・提携都市農村連携経済コミュニティローズマウント都市農業——食料生産者と食料生産
2014Rachel Brann, Keith Byron, Claire Sorvari Graupmann, Jay Kovach, Maria Val Martin, Emily Tucker · University of Minnesota Digital Conservancy (University of Minnesota) · United States
2014年秋にサマンサ・グローバー氏とアミール・ナダブ氏が担当した米国ミネソタ大学の授業「SUST 4004:持続可能なコミュニティ」の履修学生が作成した報告・発表資料であり、内容の詳細や調査結果は示されていない。
コミュニティ経済欧州3都市における都市菜園——ロンドン、ベルリン、マドリード
2014Nerea Morán Alonso · · Europe
現在の生態危機のもとで都市空間の再生に資する新たなプロセスの必要性を背景に、都市菜園を都市代謝の循環を閉じ市民の生活の質を高める手段と位置づけ、ロンドン・ベルリン・マドリードの3都市の事例分析を通じて、都市菜園プロジェクトの発展にとって最も有利な法制度・規制条件を探った研究。
コミュニティ政策気候変動都市の中の種——マドリードにおける都市・都市近郊農業の経験
2014Marian Simón Rojo, Nerea Morán Alonso · E.T.S. Arquitectura (UPM) eBooks · Spain
都市・都市近郊農業への関心の再興は、食料安全保障と地域生産の重要性の再発見と結びついており、最初の持続可能な地域食料計画の策定につながったと論じる論考。都市農業の再興には、その創造的な潜在力や社会的動員力による、あるいは建物内での新たな生産システム(垂直農法)に結びついた技術革新による、刷新された現代性の雰囲気が伴うことが多いとする。都市計画の専門・学術分野では、エネルギー移行のシナリオにおける戦略的備蓄として、地域の農業システムの整備をめぐる議論を都市の未来像に組み込み始めていると述べている。
コミュニティ食料主権・社会正義政策ハイチにおけるアカウンタビリティ・レビュー――ポルトープランスの小規模都市農業
2014William Gustave · Issue Lab (Candid) · Haiti
2014年2〜3月に実施されたオックスファムの「有効性レビュー・シリーズ2013/14」の一環として、ハイチの首都ポルトープランスのカルフール・フイユ地区内の3都市区で行われた小規模都市農業プロジェクトを対象に、オックスファム自身のアカウンタビリティ基準への適合度を検証した報告書。同地区は2010年の地震で多くの死者と生計手段の喪失に見舞われた地域であり、プロジェクトは脆弱世帯の食料安全保障の改善を目的としていた。レビューは透明性・フィードバック(傾聴)・参加という3つのアカウンタビリティ軸に沿ってパートナー・コミュニティへの説明責任を検証し、パートナーシップの実践、スタッフの姿勢、プロジェクトの有用性や資金使途への満足度についても調査した。
コミュニティ経済