研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
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COVID-19禍における農民グループのエンパワーメントとバウサスラン野菜村の発展(ジョグジャカルタ)
2021Dwi Aditiyarini, Catarina Aprilia Ariestanti, Aniek Prasetyaningsih, Timothy Charles Wherrett, Hardo Firmana Given Grace Manik, Katon Wijana · Sendimas 2021 - Seminar Nasional Pengabdian kepada Masyarakat · Indonesia
インドネシア・ジョグジャカルタ市の都市農業モデル地区であるバウサスラン野菜村を対象に、COVID-19パンデミックによる生産性・住民参加の低下を受け、UKDW(ドゥタワチャナ・キリスト教大学)が実施した地域貢献プログラムの報告。農民グループ6団体と食料庭園運動(Gerakan Pekarangan Pangan)用地1か所を対象に、人材・事業・組織・環境の各面から育成を行った。研修・応用・シミュレーションを組み合わせた手法を用い、まず各農民グループへの聞き取り調査で需要を把握したところ、条件・立地・農地面積によってニーズが異なる一方、いずれも農業関連の支援を主として求めていることが分かった。簡易な水耕栽培の手法を都市農業の解決策の一つとして導入したほか、野菜村の景観改善や経営・事務管理の改善を支援し、教育型エコツーリズム地区への発展を目指した。プログラムは村役場や農民グループ幹部から好意的に受け止められ、緑化された野菜通路、加工品の多様化、広報用ウェブサイト・SNSの整備といった成果が得られた。今後の課題として、農民グループの潜在力のより詳細な把握と、都市農業への意欲を高めるための人材育成プログラムの必要性が挙げられている。
コミュニティ福祉食料主権・社会正義ファーム・トゥ・テーブル・レストランは食システムを変えられるか——シェ・パニーズの事例研究
2021Sasha Pesci, Catherine Brinkley · Food Culture & Society · United States (California)
米国カリフォルニア州バークレーで1971年にアリス・ウォータースが創業したレストラン、シェ・パニーズを事例に、ファーム・トゥ・テーブル・レストランが食システムに社会的・生態的変化をもたらした程度を検証した研究。文書のアーカイブ調査、インタビュー、アンケート、ソーシャルネットワークマッピングを用い、農家とシェ・パニーズとの間の直接的な市場関係が時間とともにどう発展し、農家の栽培実践にどう影響したかを分析した。シェ・パニーズは農家により持続可能な農業実践を促す働きをしたことが示されたが、この変化をもたらした主体はレストラン単独ではなく、地域のフードハブ運営者やレストランの「フォレージャー(食材調達人)」が重要な仲介者であったことも明らかになった。オルタナティブ・フードネットワーク(AFN)における社会的な結びつきは、持続可能な農業の促進、ネットワーク参加者の長期存続、ネットワークの成長にとって重要であることが示された。
都市農村連携コミュニティ経済公共サービスデザインプロセスを用いた都市農業公園の管理運営計画の提案
2021Sangmi Lee, Hyung Kwon Yun, Young-Bin Jung, In-Kyoung Hong · Journal of people, plants, and environment · South Korea
韓国では2013年の都市公園法改正で「都市農業公園」がテーマパークの一区分として制度化されたが、利用者ニーズや都市の物理的基盤を踏まえた方向性・運営管理の研究は乏しい。本研究は、韓国行政安全部が2019年に示した公共サービスデザインプロセス(現状理解・ニーズ発見・課題定義・アイデア開発の4段階)を用いて都市農業公園の運営方向を検討した。その結果、「利用者が知りたい情報の提供」「デザインへの利用者参加」「地域コミュニティの拠点化」「健康・休息の場としての活用」という4種のアイデアが導出され、既存都市公園に見られる画一的空間や受動的参加のパターンを避け、より体系的で多様な運営システムを地域コミュニティの活性化と結びつける必要があると結論づけた。
政策コミュニティ食育パンデミック後の都市の健康的側面――ブラジル都市計画の視点
2021Ana Maria Girotti Sperandio, Ângela Alessandra Torezan Silingardi, Giovanna Gastaldo Cifoni, Rafael de Souza Salomão · The urban book series · Brazil
本章は、COVID-19パンデミックに対するブラジルの都市計画上の対応を検証し、健康都市の概念、ブラジルの法制度レビュー、国際文書、実践事例の記録を結びつけながら、都市間の連携・協働がパンデミックの影響を最小化する上で不可欠だったと論じる。実践例として、アクティブモビリティ施策、公共空間利用の見直し、都市コミュニティガーデンの導入をパンデミック対応における即時的成果として提示しているが、独自の定量データは示していない。
政策健康コミュニティ都市農業とデベロッパー:集合住宅の緑地整備における新たな様式に向けて?
2021Pascale Scheromm, Louis Cretin · Cahiers ESPI2R · Europe
欧州の都市における共同菜園(ジャルダン・パルタジェ)の広がりを背景に、本稿は自治体主導ではなく不動産デベロッパーが手がける住宅開発プロジェクトへの共同菜園の組み込みに焦点を当て、それがどのような論点を伴うかを検討している。自治体による共同菜園の普及については研究が進んでいる一方、民間デベロッパーによる住宅事業での展開はこれまで十分に研究されてこなかったと位置づけている。
コミュニティ政策都市農業と食料:パルマス市(トカンチンス州)における都市菜園
2021Tatiana de Oliveira Sousa, João Aparecido Bazzoli, Cecília Delgado · Estudos Geográficos Revista Eletrônica de Geografia · Brazil
ブラジル・トカンチンス州都パルマス市が実施する都市菜園プロジェクトを対象に、導入・維持管理上の課題、生産・流通の運営上の困難、参加家族の社会経済的特性を探索的手法で分析した。園芸従事者のプロフィールと実践を調査した結果、都市菜園は特に低所得層、失業者、高齢者、女性を中心に、参加家族の社会的包摂を促進していることが確認された。
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変化のためのガーデニング——コミュニティ寄贈菜園と高齢者の食料不安
2021Kathleen Tims, Mark Haggerty, John Jemison, Melissa Ladenheim, Sarah Mullis, Elizabeth Damon · Journal of Agriculture Food Systems and Community Development · United States
米国メイン州オロノにおける長期継続中のコミュニティ寄贈菜園プロジェクト、オロノ・コミュニティガーデン(OCG)プログラムを事例に、調査データと個別インタビューを用いて、農村高齢者の食料不安の問題を検証した。分析対象は高齢者の参加状況、食料安全保障状態への影響、参加者の経験に対する認識である。結果、OCGプログラムは、地域の他の食料支援プログラムと並行して、支援を必要とする高齢者世帯へ新鮮な食料を直接配達することで食料アクセスを向上させていた。参加者はまた、他の食料支援プログラムと対照的に、OCGプログラムをスティグマの少ない社会的に受け入れやすい食料アクセス源として捉えていた。
コミュニティ高齢者福祉食料主権・社会正義ブカシ市における2種のホウレンソウ品種の狭小地栽培に関する3栽培システムの評価
2021Syariful Mubarok, Salsabila Ananda, Farida Farida, Ainun Fadilah, Rija Sudirja · Kultivasi · Indonesia
インドネシア・ブカシ市の住宅密集地(ジャラン・チャリンギン・ラヤ)において、2020年8月から9月にかけて実施された実験。乱塊法(RAK)を用い、ホウレンソウ(バヤム)の2品種「マエストロ」と「ミラ」を、慣行栽培、垂直栽培(ヴァーティカルチャー)、浮体式水耕栽培の3つの異なる栽培システムのもとで、各4反復により栽培した。結果、浮体式水耕栽培によるホウレンソウ栽培は、慣行栽培および垂直栽培と比較して、生育、収量、収量品質、収益のいずれにおいても最も優れていた。
コミュニティ近郊農業DIY・自作南アフリカ・ハウテン州エムフレニ地方自治体のコミュニティガーデンにおける都市農業者の野菜摂取パターン
2021TP Modibedi, MMS Maake, MR Masekoameng, SS Tekana, Oluwaseun Samuel Oduniyi · African Journal of Food Agriculture Nutrition and Development · South Africa
南アフリカ・ハウテン州エムフレニ地方自治体の6つの大規模タウンシップにある30のコミュニティガーデン(登録農業者418人)から無作為抽出した254人の都市農業者を対象に、野菜摂取パターンを調査した定量研究。対面式の半構造化調査票を用い、24時間思い出し法によるデータをSPSS23で記述統計・順序ロジスティック回帰により分析した。結果、96.1%がおかずとして、93.3%がサラダとして野菜を摂取しており、日中は菜園にいることが多いため夕食時の摂取が最も多かった。摂取パターンに影響する10の独立変数のうち、年齢層・教育水準・主な収入源の3つのみが統計的に有意な正の関連を示した。研究は、朝昼夕すべての食事に野菜を取り入れることと、野菜摂取の重要性に関する教育の提供を提言している。
健康食育コミュニティ米国南西部における都市フードフォレスト
2021James A. Allen, Andrew C. Mason · Urban Agriculture & Regional Food Systems · United States
米国南西部の都市フードフォレスト14か所(うち12か所が都市部または都市近郊)を訪問し、うち12か所では設立者または管理者にインタビューを行った研究。対象地は南西部内の多様な物理的環境・コミュニティ類型・所有形態にまたがっていた。高温乾燥な気候や困難な土壌条件という課題があるにもかかわらず、都市部でフードフォレストを成立させることは可能であるという明確な証拠が得られた。食料生産に加え、都市ヒートアイランド現象の緩和、地域の生物多様性の増加、都市近隣の景観美化など複数の便益も確認された一方、研究はさらなる調査の必要性を指摘している。
食料主権・社会正義コミュニティ生物多様性サステナビリティ教育の観点からの食・農教育の再評価
2021Midori ASAOKA · Japanese Journal of Environmental Education · United States (California)
米国カリフォルニア州サンタクルーズの「ライフラボ」プログラムの歴史をたどり、サステナビリティ教育の観点から再評価した論文。1979年設立の非営利団体ライフラボは、小学校の菜園での「自然学習」から発展した、科学に基づく環境・サステナビリティ教育プログラムであり、児童中心の教育と批判的思考を通じて地球への愛着を育むことを重視する。プログラムでは、生態系の健全性やアグロエコロジーの主要概念、昆虫・花・野菜・その他の食物・人間の関係について学ぶ。論文はサンタクルーズ地域のファーマーズマーケット、地域支援型農業(CSA)、コミュニティ・アグロエコロジー・ネットワーク(CAN)を有機・アグロエコロジー運動の事例として取り上げ、生産者と消費者の直接的な関係構築が世界的な企業型市場に代わる直販システムの発展を促すと論じている。さらに、学校菜園の整備を通じて日本の食農教育にサステナビリティ教育を導入する可能性を提起している。
食育健康コミュニティ都市フォレストガーデンにおける生物文化的保全のための「食料を超えた」機会の探索
2021Hannah Hemmelgarn, John F. Munsell · Urban Agriculture & Regional Food Systems · Global
都市アグロフォレストリー(都市フォレストガーデン、UFG)が食料生産以外に果たしうる機能を検討した探索的統合論文。薬用特性を持つ非木材林産種、装飾・造園用製品、工芸原料など、多様で生物学的に重要かつ文化的に意義のある種を含める潜在力に焦点を当てた。UFGの「食料を超えた」専門作物のデザインに関する社会的・生態学的側面の文献レビューから、アクセスの不平等、都市汚染物質による汚染の可能性、多機能性に関する教育・啓発の不足に対処する、協働的・参加型・文化的に適切な意思決定の必要性が示された。研究は、こうした生産空間が見過ごされがちな種の生物学的・文化的リポジトリとなりうると論じる一方、具体的な文化的・健康主権的便益を理解するには実装の文脈的要素を示す事例研究が必要であると指摘している。
食料主権・社会正義コミュニティ生物多様性政策トラップ捕獲と目視調査に基づくユタ州農業景観における褐色大理石カメムシ(Halyomorpha halys)の行動
2021Zachary R. Schumm, Diane G. Alston, Lori R. Spears · Proceedings of the Entomological Society of Washington · United States
米国ユタ州の農業景観を対象に、侵入害虫である褐色大理石カメムシ(BMSB, Halyomorpha halys)の行動を、ピラミッド型トラップ・粘着パネルトラップによる捕獲と植物への目視調査により調査した研究。ユタ州で2012年に初めて発見され、2017年に初めて作物被害が報告されたBMSBについて、標高1,200m超の高地農業地帯・乾燥気候・郊外開発に囲まれた小規模生産圃場という同州特有の条件が誘引パターンやモニタリング手法の有効性に影響を与えるとの仮説のもと、モモ・リンゴ・セイヨウナシ・タルトチェリー・多様な野菜を栽培する果樹園・コミュニティガーデン9か所(各2.5ha未満)で、圃場外周・境界・境界内側・中心部の4地点、早期・中期・後期の3時期にわたり調査を実施した。結果、米国の他地域や他作物条件で見られるような圃場境界への選好性は支持されなかった。ピラミッドトラップは生育期を通じて粘着パネルトラップより有意に多くのBMSBを捕獲し、生育中期・後期には目視調査よりも有意に多く捕獲した。ピラミッドトラップと粘着パネルトラップの捕獲数の間の相関は2018年・2019年とも弱かった。研究は、個体数が比較的少なく圃場面積が2.5ha未満というユタ州の農業景観では、ピラミッドトラップ(特にフェロモン誘引トラップ付近での目視調査との併用)が最適であり、他地域と比べ境界重視の防除戦略の有効性は低い可能性があると結論づけている。
コミュニティ生物多様性廃棄物の物語
2021Sai Balakrishnan · Cornell University Press eBooks · India
インド・マハーラーシュトラ州における大規模な土地投資をめぐる地域階級・カースト政治を、周辺都市部の農地が都市不動産に転換されたケド経済特区(SEZ)の事例を通じて分析する。商品作物農業に長く投資し都市資本と深いつながりを持つ支配的な農業カースト集団はSEZ用地収用に激しく抗議した一方、歴史的に「荒れ地」に依存してきたアディヴァシ(先住民)やダリット集団は強制的な土地収用を受け入れた。土地の質の低さと居住者の社会的後進性を結びつける「荒れ地」という歴史的語りが、下位カースト・下層階級の集団自身によって、土地収用を都市経済への参入手段として位置づけるために利用されたことを示す。かつて商品作物経済から最も社会的に周縁化された集団を排除していた「荒れ地」というフィクションが、都市への包摂の手段へと転じたと結論づける。
公平性・立ち退きコミュニティ政策コミュニティガーデニングにおけるガバナンスモデル:行政支援がプロジェクトの持続性を促す
2021Michelle Cristine Medeiros Jacob, Cecília Rocha · Local Environment · Canada
カナダ・トロントの複数のコミュニティガーデンを対象に、地域社会が政府や非政府組織の支援を受けながら計画・実施・管理を行う「行政支援を伴うボトムアップ型」ガバナンスモデルの実態を、参与観察とインタビューにより調査した。経済的・社会的・文化的特徴の異なる地域に広がる菜園活動を対象に、菜園参加者・コーディネーター・NGO代表者・行政関係者に聞き取りを行った結果、行政支援を伴うガバナンス構造は、特に低所得地域において菜園の持続性に寄与すると見られること、また調査対象プロジェクトに共通する典型的なニーズとして、土地へのアクセス、資金、人的資源の支援、教育機会が挙げられることが示された。ボトムアップ型とトップダウン型のガバナンスモデル間のトレードオフの検討は今後の研究課題としている。
政策コミュニティ学校菜園と中学生向け栄養教育の相関
2021Loren Alcorn · Proceedings of Student Research and Creative Inquiry Day · United States
米国の中学生を対象に、学校菜園の設置と栄養教育との相関について論じた学生研究発表(2021年)。学校給食に依存する生徒が多い中、給食が満たすべき基準はあっても実際に生徒の益になっているかを問い、学校菜園の導入により生徒が自ら食物を育てる方法を学び、新しい食材に触れ、食品が心身に与える影響をインタラクティブに学べるとし、菜園で育てた食材を給食に組み込む可能性を論じる。果物・野菜へのアクセス増加が摂取量を増やすとの既存の知見、給食からの食品廃棄が多いという既存の知見を引用し、栄養教育と学校菜園を通じた新しい食材への接触により、こうした廃棄を減らせる可能性があるとしている。この発表自体は、独自の測定データによって学校菜園と栄養教育の相関を直接検証したものではない。
食育健康コミュニティパルマス市(トカンチンス州)のコミュニティガーデンで栽培されたアロエベラの乾燥葉皮と凍結乾燥ゲルの化学組成・フィトケミカルおよび重金属分析
2021Gabriela Eustáquio Lacerda, Julliany Lopes Dias, Guilherme Nobre Lima do Nascimento, Ilsamar Mendes Soares · Revista Brasileira de Plantas Medicinais · Brazil
ブラジル・トカンチンス州パルマス市のコミュニティガーデンで栽培されたアロエベラ(Aloe vera)を対象に、乾燥させた葉皮と凍結乾燥したゲルの化学組成・フィトケミカル組成・重金属含有量を分析した。水分含量は7.06〜10.62%、灰分は13.62〜32.63%、粗タンパク質は5.58〜7.47%、脂質は0.58〜2.04%、粗繊維は16.22〜16.49%であった。フィトケミカル分析では没食子酸、カテキン、ガロカテキン、エラグ酸、ナリンギン、ミリセチン、ケルセチン、ケンペロールが検出された。分析した試料からは重金属は検出されなかった。季節変動がこれらの成分含有量に与える影響についてはさらなる研究が必要とされている。
健康コミュニティ有機資源循環周辺都市の農業景観保全のための政策手段 — 社会正義から生活の質へ
2021Paola Branduini, Elena Colli · Landscape Research · Italy
イタリア・ミラノ周辺都市部で、公有地所有者が農村建築遺産の維持費をテナントに転嫁する新たな賃貸契約形態を導入した事例を、質的な社会学的分析により検討した。社会正義の観点からこの政策手段を分析し、生活の質への影響を調べた結果、同一の政策手段であっても、実施される戦略が異なれば、景観保全と生活の質の面で非常に異なる結果を生むことが示された。その違いは、考慮される社会正義の要素、および文脈的・個人的な特性に依存する。
制度・ガバナンスの不全政策都市農村連携コミュニティ第7巻第1号 編集後記(ジャーナル『Street Art & Urban Creativity』)
2021Peter Bengtsen · Street Art & Urban Creativity · Europe
学術誌『Street Art and Urban Creativity』の編集後記。2015年の創刊以来6号が刊行され、研究論文84本のほか、エッセイ・ワーキングペーパー・書評が掲載されてきたと報告する。同誌に加え、リスボンで開催される年次「アーバン・クリエイティビティ会議」や研究ネットワーク「Urban Creativity Lund」の存在を、都市クリエイティビティ研究という分野が確立されつつある兆候として挙げる。この分野はストリートアート、グラフィティ、アーバン・フォレージング(都市での採集)、パルクール、スケートボード、ゲリラガーデニングなど幅広い関心領域を含むとし、分野が定着するにつれて支配的なパラダイムが生じる傾向があると指摘する。本号への投稿募集の一環として、この20年で形成されてきた学際的な都市クリエイティビティ研究分野の現状と将来についての考察を寄稿として呼びかけている。
コミュニティDIY・自作学校菜園とその教育イノベーションとしての可能性
2021Tatiane de Jesus Marques Souza, Mamen Cuéllar Padilla · RACO (Revistes Catalanes amb Accés Obert) (Consorci de Serveis Universitaris de Catalunya) · Spain
食料危機は様々な社会的文脈における子どもの発達に直接影響を及ぼす。これへの対応策の一つとされる学校菜園について、教育プロセスと困窮地域における社会的包摂を組み合わせて学校菜園が提供し得る革新的な貢献を分析するツールを提示した研究。このツールは学術文献の網羅的なレビューから開発され、その有用性を示すために事例研究に適用された。主な結論として、学校菜園自体は教育ツールとして高い革新の潜在力を持つものの、その潜在力が実際に発揮されるかどうかは、菜園の設立の経緯や設計、それに伴う実施プロセスに左右されるとしている。
食育コミュニティ政策グローバルな問題からローカルな行動へ――コミュニティガーデン「AUDZ」の事例
2021Nora Gavare · Landscape architecture and art · Europe
ラトビア・シグルダで、天然資源の枯渇、大気汚染、産業生産の増加、廃棄物問題、社会の高齢化など21世紀の諸問題への地域規模の対応として誰でも利用できるコミュニティガーデン「AUDZ」が作られた事例。デザイナーのノラ・ガヴァレは香港でのERASMUS+国際研修モビリティ「都市環境の発展」に参加し、過剰人口・都市域の急拡大・食料需要の急増についての知見を得た。シグルダの公共空間を異なる時期にわたって写真マッピングした結果、人口が急増するシグルダでは、異なる社会集団間の交流機会が不足しているため、コミュニティ意識の醸成と教育プロセスの推進が必要だと結論づけられた。
コミュニティ気候変動食料主権・社会正義ハンガリーにおける学校菜園の現状
2021András Halbritter · Évkönyv · Europe
19〜20世紀の隆盛期を経て、ハンガリーの学校菜園運動は持続可能性教育と結びつく形で新たな展開を見せており、学校・幼稚園の菜園数は急速に増加していると述べる。カルパチア盆地全域をカバーする「ハンガリー学校菜園ネットワーク」を通じた知見の共有を基盤に、2019年には農業省による学校菜園開発プログラムが始動し、教員養成・職業教育のカリキュラムに学校菜園教育法の科目が導入され、国際プロジェクトによる支援も進んでいると報告している。
食育コミュニティ幾何学的菜園づくりにおける数学的モデリング——可能性と課題
2021Elisângela Brauner, Maria Cecília Pereira Santarosa, Cecília Elenir dos Santos Rocha · Revista Eletrônica de Educação Matemática · Brazil
ブラジルの教育実習プログラム「Residência Pedagógica」数学コースの一環として、基礎教育の学校現場でコミュニティ菜園を用い、角度と多角形の数学概念を探究・理解させる実践介入を分析した論文。段階的に複雑さを高めるモデリングの手法を軸に指導が進められ、菜園の設置場所の確保、測定に関する既有知識、問題解決のためのパターン認識といった課題が明らかになった。学校環境で多様な実践を展開することが数学学習を促進し広げると結論づけている。
食育コミュニティ基礎医療における健康促進の場——パライバ州立大学歯学部学生の経験
2021Lilian Nadja Silva Brito, Renally Cristine Cardoso Lucas, Fernanda Ferreira de Andrade, Ygor Alexandre Beserra Sousa, Rilva Suely de Castro Cardoso Lucas, Renata Rocha Cardoso Madruga, Gabriella Barreto Soares · Revista da ABENO · Brazil
ブラジル・パライバ州立大学歯学部の学生グループが、カンピナグランデ市の家族保健ユニット(USF)アルジェミーロ・デ・フィゲイレド校において、2018年後半に文化・芸術と統一保健システム(SUS)の出会いを促す「健康促進の場」を形成した経験を報告した論文。この場は、「命をもたらすグラフィティ」と題した体験活動と、当該USFにおけるコミュニティ菜園の建設過程を通じて作られた。これらの活動は学生・地域住民・保健チーム・地域社会資源の強い相互作用を特徴とし、保健チームと住民の結びつきを強化した。基礎医療における歯学生の存在の重要性が観察され、歯科医の基礎医療での役割が口腔保健の提供にとどまらないことが認識された。
コミュニティ食育健康都市農業における屋上でのミニトマトとバジルの混植比率が生育・生理・収量パラメータに与える影響
2021Jin-Hee Ju, Hee-Yeon Song, Deuk-Kyun Oh, Sun-Yeong Park, Yong-Han Yoon · Journal of Environmental Science International · South Korea
韓国・建国大学グローカルキャンパスの屋上で、2019年4月から9月にかけて実施された、ミニトマト(Lycopersicon esculentum)とバジル(Ocimum basilicum)の混植比率による生育・生理反応・生産性を評価した研究。単植トマト(TC)、トマト対バジル2:1(T₂B₁)、1:1(T₁B₁)、1:2(T₁B₂)、単植バジル(BC)の5処理を乱塊法(3反復・計15区画)で設定し、草丈・葉長・葉幅・葉数・根長・根元径・クロロフィル含量・生鮮重・乾物重・果実数・果径・果重・糖度を測定した。比較分析の結果、トマト対バジルの比率が2:1または1:1のとき、生育・生理・生産性の各指標が効率的であることが示された。
コミュニティ食育DIY・自作