研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
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シンガポールにおける政府支援による持続可能な都市農場づくり
2019Bjorn Low · OpenEdition (OpenEdition) · Asia
食料の90%を輸入に依存する超都市国家シンガポールで、2012年に創業した「エディブル・ガーデン・シティ」が、国のレジリエンスと市民の食への結びつきを高めることを目的に都市菜園を展開してきた事例を報告している。同社はコンサルティングからコミュニティ農園まで商業活動と社会的活動を組み合わせた事業モデルにより菜園200か所を建設し、「シチズンファーム」では葉物野菜150kgとキノコ150kgを月間で生産できる潜在力を持つとされ、この取り組みは行政による未利用地の活用許可や規制改革といった官民連携の支援を受け、ラッフルズ・シティ・ショッピングモールの屋上でも農園を運営しレストラン向けに供給していると述べる。
コミュニティ政策経済ネタニヤ・ワークショップ(1996年6月23-27日)自由討議の要約と結語
2019David C. Grossman, L.M. van den Berg, Hyacinth I. Ajaegbu · · Global
1996年にイスラエル・ネタニヤで開催されたワークショップの4セッションの討議記録。第1セッションは土地・消費者へのアクセスに対応する生産者組合の結成、第2セッションは水管理技術の移転、第3セッションは都市・都市近郊ガーデニングの生態的側面、第4セッションは参加者各自が全ての発表と討議を経てまとめたミッションステートメントを扱った。都市・都市近郊農業から期待される主な相乗効果は、都市廃棄物を新鮮な農産物に転換する利用にあるとされ、地理学者・地図製作者が都市近郊農家を支援する上で重要な役割を担うとされた。
コミュニティ近郊農業政策経済シェアリングエコノミー
2019Barbara Hartl, Eva Hofmann · Edward Elgar Publishing eBooks · Global
「シェアリングエコノミー」は、財やサービスの共有を指す多様な消費者活動を包括する用語として広く使われるようになった。宿泊(Airbnbなど)、食(コミュニティガーデンなど)、移動(Uber、BlaBlaCarなど)を含むほぼ全ての事業領域にわたる取引を対象とする。本章は、消費者の視点からのシェアリングエコノミー研究に焦点を当て、現在の研究知見と既存の研究の空白を整理する。年齢やデジタルリテラシーといった消費者属性、環境配慮や金銭的動機といった動機的側面など、消費者のシェアリングエコノミーへの関与を促進・阻害する要因を検討し、消費者と提供者・他の消費者との関係(信頼など)にも着目した上で、今後の研究における社会科学的手法の活用や実務的示唆について論じている。
コミュニティ経済ゴーギー・シティ・ファーム、スコットランド最後の都市農場のひとつが破綻
2019BBC News · BBC News · United Kingdom
2019年11月1日、エディンバラのGorgie City Farmが清算により閉鎖し18人が失業したとBBCニュースが報じた。恵まれない若者・成人へのボランティア機会と支援を提供し、年間約20万人の来場者があった。2016年に閉鎖危機からクラウドファンディングで10万ポンド超を集めて存続していたが、外部資金の減少とコスト増により持続可能な将来を見いだせなかった。家畜・ペット計約100頭は売却・里親探しとなる。
コミュニティ福祉経済政策追悼 Uit Je Eigen Stad 2012-2018
2019Paul de Graaf · Eetbaar Rotterdam · Netherlands
ロッテルダムの都市農園プロジェクトUit Je Eigen Stad(UJES)を回顧するEetbaar Rotterdamの記事(著者Paul de Graaf、2019年4月30日公開)。UJESは2018年11月13日に破産が宣告され、6年間続いた同市の代表的な都市農業実験に終止符が打たれたと記述されている。2012年9月に盛大に開業したが、構想の種は2006年にワルモンダーホフで学んだBas de Grootの卒業プランに遡り、都市農業専門グループEetbaar Rotterdamの中で育ったとされる。立地はロッテルダム市が「フリーゾーン」に指定したMarconistripで、住宅法人Havensteder(建物への投資、賃料で回収する想定)、Stichting DOENおよびRabobankからの高利融資、クラウドファンディングによる少額出資、市(ファン・ハフェレン担当副市長)による許認可支援時間の投入で資金調達されたと記される。10年で投資回収する計画だったが、都市農業の理想と収益事業の間の緊張関係に苦しんだとされる。
都市農村連携経済コミュニティ食料流通・フードマイルナチュール・ユルバン — パリ・エキスポの屋上農園
2019VIPARIS · VIPARIS · France
会場運営会社VIPARISの公式ニュース記事。パリ・エキスポ・ポルト・ド・ヴェルサイユの屋上に開設された都市農園「ナチュール・ユルバン」(面積14,000㎡)を紹介する。1日あたり200kgの野菜・果実を生産し、地域内での短距離流通や、遊休スペース・有機廃棄物・廃熱といった都市資源の再利用を掲げる。月曜と土曜の午前中に見学可能。
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シンガポールの屋上農場:コムクロップの新しい発想を収穫するビジョン
2019JTC Corporation · JTC Corporation · Singapore
2019年2月27日公開のJTCの記事。都市農業企業コムクロップの創業者アラン・リムは2011年にブキパンジャンで最初のコミュニティファームを始め、その後 *SCAPE の屋上農場を経て、ウッドランズのJTC施設内に6棟の温室からなる36,000平方フィートの農場を構築した。同農場ではパクチョイ・レタス・ミズナなどの葉物野菜を高い出力で栽培しており、最初の温室だけで1日40〜50kgを生産できるという。CEOのピーター・バーバーは、シンガポール中の地域に農場を配置し地元住民を雇用してスーパーマーケットに供給するという構想を語り、アラン・リムはシンガポールに農業研究能力を築く必要性を強調している。
都市農村連携経済食料主権・社会正義近郊農業韓国はかつて食品廃棄物の2%しかリサイクルしていなかった。今は95%をリサイクルする
2019World Economic Forum · World Economic Forum · South Korea
2019年4月12日付の世界経済フォーラム記事。韓国の食品廃棄物リサイクル率が1995年頃の2%から現在95%まで上昇したと報じ、2005年の埋立禁止、2013年導入の生分解性指定袋による従量課金制(4人家族で月額6ドル、袋代がリサイクル運営費の60%を占める)を要因に挙げる。ソウル市では自動計量ビン6,000台の導入により6年間で47,000トンの廃棄物を削減し、収集費用840万ドルを節約したと紹介する。
食品ロス政策経済チャリティは資金提供者への報告に年1,580万時間を費やしている——多すぎる
2019Will Thompson · Plinth · United Kingdom
2019年6月12日公開。英国のチャリティが助成のモニタリング報告に費やす時間を、年間およそ1,580万時間、人件費に換算しておよそ2億400万ポンドと試算した記事。1件の助成あたり平均40時間、年間の助成件数は約39万1,280件、助成の平均規模は約5万ポンドという前提を置いている。常勤換算1名以上の職員を持つ団体は通常5〜10の資金提供者を抱え、それぞれが似た情報を異なる書式・異なる時期に求めるため、学びにつながらないまま事務負担だけが積み上がると指摘する。小〜中規模チャリティ10名(6自治体・50以上の資金提供者に報告)への聞き取りを基礎にしている。
事業採算・継続性経済政策コミュニティ経済的正義を支えたのか——フォード財団1968年のプログラム関連投資という実験
2019Rachel Wimpee · Rockefeller Archive Center (RE:source) · United States
2019年11月1日公開。フォード財団理事会が1968年に1,000万ドルを承認して始めた「プログラム関連投資(PRI)」の実験を、公民権運動期の黒人事業者支援という文脈で辿った記事。フィラデルフィアでレオン・サリヴァンが手がけた商業施設プログレス・プラザには50万ドルが融資され、財団の1ドルに対して外部から5ドルの投資を呼び込む乗数効果が生まれた。一方で事業に失敗した例もあり、財団に十分な金融の専門性があるのかという疑念も早い段階から出ていた。慈善は既存の経済システムの内側で働くべきか、それをより直接に問い直すべきかという論点を提起している。
経済政策コミュニティ連帯協同組合——英国ソーシャルエンタープライズ運動における共同体主義的多元性の(隠れた)起源
2019Rory James Ridley-Duff, Michael Frederick Bull · Social Enterprise Journal, Vol.15 No.2, pp.243-263 (Emerald) · United Kingdom
FairShares協会のモデル規約を手がかりに、1970年代のソーシャルエンタープライズにひそむ共同体主義的な思想の根を掘り起こした論文。著者らは英国のソーシャルエンタープライズの展開と、欧州大陸・アジア・南北アメリカに広がる連帯協同組合との結びつきを示し、「ソーシャルエンタープライズの共同体主義的な起源は、不安になるほど覆い隠されている」と論じる。そのうえで、社会起業家・労働者・サービス利用者・地域の投資家のあいだで富と権力を分け合うためにFairSharesモデルが使えると提案し、この多元主義的な転回が「新しい協同主義」として労働者や消費者の権利を変えうるとする。抄録のみを参照した。
コミュニティ経済政策欧州3都市における都市菜園の経済的パフォーマンス:リュブリャナ・ミラノ・ロンドンの事例
2018Glavan M., Schmutz U., Williams S., Corsi S., Monaco F., Kneafsey M., Guzman Rodriguez P.A., Čenič-Istenič M., Pintar M. · Urban Forestry & Urban Greening, 36:100-122 · Europe
リュブリャナ・ミラノ・ロンドンの都市菜園利用者180名を対象に、収量・投入・産出・粗利益・家計への貢献など希少な経済データを収集・比較。欧州の都市菜園の経済的パフォーマンスを定量的に評価した数少ない研究のひとつ。
経済コミュニティ食品ロス都市農地の貸借の円滑化に関する法律の概要
2018· 農林水産省 · Japan
2018年施行の都市農地貸借円滑化法の制度解説。生産緑地について農地所有者以外の意欲ある都市農業者や企業・NPO等が借りて耕作・市民農園開設できる仕組みを創設し、法定更新を適用しないこと、貸付け後も相続税納税猶予が継続することを措置した。
政策経済コミュニティ東京における農地と都市の混在的土地利用によるレジリエンス
2018Sioen G.B., Terada T., Sekiyama M., Yokohari M. · Sustainability 10(2):435 · Japan
GISグリッド解析により東京の各土地利用パターンの野菜重量・主要栄養素の自給率を定量化し、農地と市街地の混在がレジリエンスに寄与することを示した。東京の果菜類自給率は現状4.27%、潜在的には11.73%と算出された。
政策経済コミュニティ地中海地域の冬季有機栽培におけるレタス在来品種と近代品種の比較:育種家・消費者・農家の視点からの検討
2018Casals J., Rivera A., Figàs M. R., Casañas C., Camí B., Soler S., Simó J. · Frontiers in Plant Science 9:1491 · Mediterranean
地中海の冬季有機栽培でレタス在来品種と近代品種を比較し、育種家・消費者・農家の三者の視点から在来品種の利用価値と農業的可能性を評価した研究。
固定種・在来種生物多様性有機資源循環経済近代の生産的ジードルング創出におけるレーベレヒト・ミッゲの影響
2018Arredondo-Garrido D. · VLC arquitectura. Research Journal, 5(2), 29-58 · Germany
ミッゲと建築家(タウト、ワグナー、メイ等)の協働を文脈化し、農業を住宅に完全に統合した「生産的ジードルング」の成功における彼の中心的役割を論じる。
コミュニティ経済有機資源循環コミュニティガーデンの営み:都市におけるコミュニティのための場の再生
2018Cumbers A., Shaw D., Crossan J., McMaster R. · Work, Employment and Society · United Kingdom
グラスゴーを事例に、コミュニティガーデンでの労働が社会的ニーズに応え地域のエンパワーメントを進める重要な形態であることを論じる。
コミュニティ福祉経済南アフリカ・ケープタウン都市圏の非正規居住区における都市農業世帯と非農業世帯の世帯食料安全保障の水準
2018Lategan F. S., Crous M. L. · South African Journal of Agricultural Extension 46(2):89-106 · South Africa
ケープタウン都市圏の非正規居住区で都市農業世帯と非農業世帯の食料安全保障を比較。78%が深刻な食料不安にあり、都市農業世帯はわずかに良好だが有意差はないと報告する。
福祉経済インドの近郊フロンティア:農村・都市の変容と食料安全保障
2018Vij S., Narain V., Karpouzoglou T., Mishra P. · IIED Working Paper, International Institute for Environment and Development · India
インドの近郊地域における農村・都市の変容を、食料生産・入手・消費・栄養の質の観点から検証。貧困と食料不安に直面する周縁的コミュニティの近郊農業を支える政策を論じる。
福祉政策経済大都市郊外住宅地の再生における民間企業の参画に関する研究
2018平江 良成, 小泉 秀樹, 後藤 智香子 · 都市計画報告集 17巻2号 pp.195-201 · Japan
東京急行電鉄の著者を含む研究で、大都市郊外住宅地再生への民間企業参画の実態と条件をインタビューにより分析。ディベロッパーがコミュニティ施設や新規業態を含む複合サービスで関与する必要性を論じる。
コミュニティ政策経済空家活用等による「東京クラインガルテン」実現方策検討調査 報告書
2018国土交通省 都市局, 八王子市「東京クラインガルテン」検討協議会 · 国土交通省 都市と緑・農が共生するまちづくりに関する調査 · Japan
八王子市を事例に空家・農地・緑地の民間活力活用を検討。民間事業者による市民農園展開事例の視察・ヒアリングと市民農園事業シミュレーションを含み、住宅地・団地周辺のレンタル菜園実現方策を整理する。
政策コミュニティ経済農業経営・交流の両面からみた農業体験農園の役割─東京都練馬区農業体験農園を事例として─
2018藤井 至, 稲葉 修武, 藤田 武弘 · 農業市場研究 27巻1号 pp.12- · Japan
練馬区の全農業体験農園主へのヒアリングと利用者調査を基に、区助成型の体験農園が経営面・交流面で果たす役割を分析した論文。収益維持、担い手確保、地域理解醸成など、行政支援を受けた体験農園の効果を実証的に示す。
コミュニティ経済食育政策高齢者名古屋市農業振興基本方針 なごやアグリライフプラン(平成30年3月改定)
2018名古屋市 · 名古屋市 農業振興基本方針 · Japan
名古屋市の都市農業振興基本方針。市営市民農園(憩いの農園・コミュニティ農園・みのりの農園等)や農業と市民の接点づくりを柱の一つとし、行政が支援・運営する市民農園体系を体系的に示す。
政策コミュニティ食育経済H29年度 都市と農・緑が共生するまちづくりに関する調査 都市部未利用地のコミュニティ農園活用方策検討調査 報告書(Co.to.hana)
2018特定非営利活動法人 Co.to.hana, 金田 康孝 · 国土交通省 都市と農・緑が共生するまちづくりに関する調査(平成29年度) · Japan (Osaka)
Co.to.hanaによる第2年度調査。前年度で示した「みんなのうえん」の効果を再現する運営手法の言語化・分析が中心。2011年からの活動データ分析、国内外類似事例比較、中間組織の必要性、社会的インパクト評価指標の試行を行い、報告書と調査WEBサイト(minnanouen.jp/research)でノウハウを公開した。
政策コミュニティ経済DIY・自作生物多様性「パリクルトゥール」プロジェクト公募:パリの屋上農業発展の触媒
2018Collé M., Daniel A.C., Aubry C. · Acta Horticulturae (International Symposium on Greener Cities for More Efficient Ecosystem Services in a Climate Changing World) · France (Paris)
パリ市の屋上農業を対象とした公募プログラム「パリクルトゥール」を分析した研究。11か月の参与観察を通じ、公募の立案・実施プロセスと都市農業への触媒効果を検討した。2016〜2017年の第1・第2回公募で48件以上のプロジェクトが採択され、屋上空間の活用が促進された。
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