研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
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有機培地がブロッコリーマイクログリーンのクロロフィルおよびカロテン含有量に与える影響
2022Reni Nurjasmi, Maria Aditia Wahyuningrum · Jurnal Ilmiah Respati · Indonesia
インドネシア・レスパティ大学農学部で2021年9月から2022年2月にかけて実施された、ブロッコリーマイクログリーンのクロロフィル・カロテン含有量に最適な有機培地を検討する実験(2022年)。完全無作為配置法により、土・玉ねぎの皮・ウサギ糞・ウズラ糞の4処理を各5反復で設定した結果、有機培地は発芽率・草丈・湿重量・クロロフィル含有量に有意な影響を与え、ウズラ糞廃棄物が最も高いクロロフィル含有量(1.47 mg/g)を示し、ウサギ糞(1.33 mg/g)とは有意差がない一方、玉ねぎの皮(0.63 mg/g)および無処理対照区(0.21 mg/g)とは有意差があった。
コミュニティ食育有機資源循環東ジャカルタ・チピナンムラユRW01における液肥・有機農薬・飼料補助資材としての地域資源活用
2022Darwati Susilastuti · BERDIKARI · Indonesia (Jakarta)
東ジャカルタ、チピナンムラユ地区RW01のブチャカユ有料道路高架下、約1600m²の敷地で、農民・青年団(カラン・タルナ)とPKK(家族福祉運動)の女性らが行う水耕栽培、ナマズ・ティラピア養殖、養鶏、ハトの飼育、園芸・食用作物栽培を対象にした地域貢献活動の報告。従来は分散的・慣行的で、道路境界の植栽であるトゥリ(Sesbania)の葉など地域資源を農業投入材として活用していなかったが、トゥリの葉などから液体有機肥料(POC)、植物性農薬、飼料補助材を製造する技術を導入したところ、収量増加、コスト削減、収穫期間の短縮が実際に確認された。
コミュニティ有機資源循環DIY・自作コンポスト施用が根腐病管理とトマトの生産性向上に及ぼす効果
2022Mamdouh M. Arafa Arafa, Sabry M. Shaheen, A.M.K Mansour, M. F. A. Ahmed · International journal of Environmental Studies and Researches · Egypt
エジプト・メヌーフィーヤ県、カイロ〜アレクサンドリア砂漠道路沿いのサダトシティ農場で、2020年と2021年の2作期にわたり、コンポスト施用がトマトの根腐病管理と生産性向上に及ぼす効果を検証した。腐敗したトマト株からRhizoctonia solaniとSclerotium rolfsiiが根腐病・立枯病の主要な病原菌として分離され、収量損失の原因となっていた。定植前に植物残渣、牛糞、堆肥(植物残渣+牛糞)といった各種有機物を1.2kg/m²の割合で土壌に施用したところ、対照区に比べ両作期とも発病率が有意に低下し、生存株率が上昇した。中でもトマト由来の有機肥料である堆肥を1.2kg/m²施用した区は、両作期を通じて発病率の低下が最も大きく、栄養成長(草丈、分枝数、葉数)、収量関連形質、フラボノイドおよび総フェノール含量の増加も最も大きかった。一方、植物残渣区と牛糞区の間では、植物の生育特性に明確な有意差は見られなかった。
コンポスト有機資源循環都市農業における野菜苗の移植作業へのバイオトレイ活用の有効性(インドネシア)
2022Program Studi Agroekoteknologi, Universitas Jember, Iqbal Maulana · JURNAL BIOINDUSTRI · Indonesia
都市農業における野菜苗の移植(トランスプランティング)作業で根系の損傷を減らすための資材「バイオトレイ」の効果を検証した研究。乱塊法(RAK)を用い、ヤシ繊維トレイ・サトウキビ茎トレイ・バナナ茎トレイ・プラスチック育苗トレイ(対照区)の4種の材料を、コマツナ(Brassica juncea)とキダチトウガラシ(Capsicum frutescens)の2種の作物で比較した結果、バイオトレイはプラスチックトレイと同等の良好な結果を示し、育苗期から収穫期にかけての生育に負の影響を与えていないことが確認された。
有機資源循環堆肥化における家畜糞種の影響と得られた堆肥の農学的品質
2022Concepción Santiago Cubas, Concepción Paredes Gil · Modern Environmental Science and Engineering · Spain
スペイン、グラン・カナリア島で行われたこの研究は、鶏糞・山羊糞・牛糞の3種の家畜糞を、都市部および農業由来の植物残渣(生重量比でわら37.6%+糞32.7%+剪定枝29.7%)と混合し、開放型の切り返し方式(台形状の3列、高さ1.5m×幅2.5m×長さ16m)で共堆肥化した。堆肥化過程で温度・水分・理化学的パラメータを継続測定した結果、3列すべてが規定の衛生基準(60℃以上を7日間以上維持)を満たし、農業利用に適した堆肥が得られた。
コンポスト有機資源循環コミュニティチピナンムラユ東ジャカルタにおけるトゥリ液肥を統合軸とした都市統合農業システムの実現
2022Darwati Susilastuti, Aditiameri, Vivi Lusia · Jurnal Bakti Masyarakat Indonesia · Indonesia (Jakarta)
東ジャカルタ・チピナンムラユ地区RW01で、有料道路(ブチャカユ高速道路)高架下の土地を使い、水耕野菜栽培・ナマズやティラピア養殖・養鶏・鳩・園芸・季節作物栽培(トゥリ〈Sesbania grandiflora〉を垣根植物として利用)などが個別に行われているものの、統合されず生産性の低い状態にあった状況を対象とした地域活動報告。参加者への統合農業システム(IFS)の啓発とマップ作成を通じ、トゥリを液肥・飼料添加物・堆肥として活用する方法を導入した結果、カラシナの収量が100%増加した。
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土壌改良実験と水文モデルによる都市菜園の潜在的水文生態系サービスの検証
2022Eric J. Chapman, Gaston E. Small, Paliza Shrestha · Urban Ecosystems · Global
実験用の都市菜園区画に、堆肥・化学肥料など異なる種類の土壌改良材(高濃度・低濃度の堆肥および市の生ごみ堆肥、化学肥料、無施用)を施し、3年間にわたり浸出水量と土壌水分を定量した研究。市の生ごみ堆肥を高濃度で施用した区画と無施用の区画、および参照区画としての芝生区画を対象に、単純な水収支水文モデルをパラメータ化し、通常の降水条件と3種類の増加降水シナリオのもとで3成長期分のモデルを実行した。結果として、土壌水分は処理区によって異なり、堆肥施用区画で最も高く、化学肥料施用区画で最も低かった。土壌改良の処理は週次浸出水量の変動をほとんど説明しなかったが、市の生ごみ堆肥の高濃度施用区画と化学肥料施用区画は浸出水量が最も少なく、堆肥(高・低濃度とも)施用区画はやや多かった。菜園区画は灌漑により芝生区画より総水量投入が12~16%多かったが、蒸発散量が50~60%高いため浸出水の総量は全シナリオを通じて菜園区画で20~30%少なかった。高濃度堆肥施用区画と無施用区画の差は、菜園区画全体と芝生区画との差に比べて小さかった。以上から、菜園への土壌改良材の施用は保水性に影響を与え、菜園土壌は芝生に比べ保水・浸透・蒸発散の潜在能力が高く、水文生態系サービスとして十分に評価されていない可能性のある便益であると結論づけている。
生物多様性気候変動有機資源循環マト・グロッソ州タンガラ・ダ・セーラ市における都市農業灌漑用の初期5mm降水の理化学的特性評価
2022Cleidiane Moraes Novais, Tadeu Miranda de Queiróz · Engenharia Sanitaria e Ambiental · Brazil
近年水不足に直面しているブラジル・マト・グロッソ州タンガラ・ダ・セーラ市で、研究チームは初期降雨サンプラーを用い2019年10月から2020年4月にかけて採取した試料について、pH・重炭酸塩・電気伝導度・全溶解固形分・カルシウム・マグネシウム・全硬度・塩化物・ナトリウム・カリウムを分析し、降り始め5mmの雨水が都市農業の灌漑に適するかを評価した。化学成分の濃度は降り始めの最初の1mmで最も高く、降水が続くにつれて水質は改善した。FAOのガイドラインによる分類では、同市の雨水を都市農業の灌漑に用いることに制限はないとされたが、測定された成分濃度には自然由来・人為由来の両方の発生源が影響した可能性があり、宅地内作物への灌漑利用にあたっては降り始めの雨水を廃棄することが実行可能な選択肢として示された。
有機資源循環気候変動積層バケツ法による有機・無機廃棄物の活用とシンゴサレンI集落におけるハイドロガニック培地への応用
2022Nadia Nadia, Agus Juono, Dio Ramadan Nugroho, Mifta Nurjanah, Adine Christiningtyas, Marthinus Masriat, E.Y Gitari, Andy Nugroho, Abdurojak Abdurojak, K.J Dahu, Bayu Suseno · Jompa Abdi Jurnal Pengabdian Masyarakat · Indonesia
インドネシアのシンゴサレンI集落で行われたこの地域貢献活動は、同国が世界第2位のプラスチック海洋流出国であるという背景のもと、住民の意識不足と廃棄物管理の不徹底という課題に対し、啓発活動を通じて「積層バケツ(エンベル・トゥンプック)」分解法を指導した。これは有機廃棄物を固形・液体の有機肥料に変え、都市農業(ハイドロガニック)の培地として利用できるようにする手法である。活動の結論として、廃棄物は適切に管理すれば有用なものになりうること、参加住民が非常に意欲的だったことが挙げられ、シンゴサレンIの各家庭が積層バケツ法を導入し、家庭ごみをハイドロガニック培地用の肥料に変えられるようにすることが提言されている。
コンポストコミュニティ有機資源循環落ち葉堆肥は廃棄物を削減し、土壌・微生物特性を改善し、トマトの生産性を高める
2022Kyle Richardville, Dan Egel, Andrew Flachs, Amit K. Jaiswal, D.J. Perkins, A. W. Thompson, Lori Hoagland · Urban Agriculture & Regional Food Systems · Global
都市部の劣化した土壌を対象に、自家製の落ち葉堆肥による土壌改良がトマト(Solanum lycopersicum)の生産性や、植物成長促進・病害抑制能を持つ微生物接種資材(Trichoderma harzianum T-22)の定着に与える影響を2年間の圃場試験で検証した。堆肥を施用した区画では両年とも活性土壌有機物量と販売可能な果実収量が大きく増加し、2年目には葉の病害の重症度も低下、T-22の接種による移植ストレス死も一品種で減少したが、著者らは堆肥に重金属や病原体が含まれないか必ず検査すべきこと、過剰施用は作物の健全性を損ないうることも注意点として付け加えている。
コンポスト有機資源循環コミュニティDIY・自作ブラジル・ドン・ペドリト市における都市近郊家族農業の社会経済分析——有機レタス生産の予備的研究
2022Osmar Manoel Nunes, Shirley Grazieli da Silva Nascimento, Mariana Rockenbach de Ávila, Luciellen de Lourdes Silveira Vieira, Criziane Flores Pamplona · LA Referencia (Red Federada de Repositorios Institucionales de Publicaciones Científicas) · Brazil
ブラジル・リオグランデドスル州ドン・ペドリト市を対象に、有機レタスを生産する都市近郊の家族農業2軒の社会経済状況を分析した事例研究。対象はリンカォン・ダ・フィグラ地区とサン・グレゴリオ地区の菜園で、地域の主要な農業者と目されている。方法論として事例研究の手法を用い、対象農業者への詳細インタビューと現地訪問を行い、談話分析(Textual Discoursing Analysis)でデータを分析した。生産は家族労働のみで、化学投入財の使用は最小限であり、有機生産への移行段階にあると特徴づけられた。生産物は市の中央広場で毎週金曜開催される市営市場、および市内の小規模小売店3軒への卸売で販売されていた。研究は、大規模流通網との競争が強い一方、レタスの生産・販売は採算がとれ、家族農業における代替的な収入源・雇用創出源となっていると結論づけている。
経済コミュニティ有機資源循環都市・農業流域の堆積物における重金属の潜在的発生源と土地利用との関係:統計的アプローチ
2022Hae Jong Yang, Tae‐Woo Kang, Byungwoong Choi, Soon Hong Hwang, Dongseok Shin, Won-Pyo Park · Sustainability · South Korea
韓国・栄山江流域にある都市・農業混合流域の堆積物を対象に、堆積物質ガイドライン(SQGs)、汚染負荷指数(PLI)、潜在的生態リスク指数(PERI)による評価を通じて重金属濃度の汚染水準を検証し、土地利用との統計的関係と汚染源を分析した。Pb・Zn・Cu・Cd・Hgの濃度は中流域上部で最も高く、As・Cr・Niの濃度はほとんどの地点で同程度であった。SQGsと比較して底生生物への潜在的毒性を示す汚染地点は中流域上部に最も頻繁に確認され、PLIおよびPERI評価でも中流域上部で高い人為的汚染水準と潜在的生態リスクが確認された。重金属汚染度の高い中流域上部の地点は都市的土地利用(分布割合が最大)との相関が高く、人口密度や工業団地といった人為的影響との関連が示された。統計分析からも、中流域上部の高い重金属濃度は都市的土地利用と密接に関連していることが確認され、都市域が生活排水や工業排水などの点源・非点源汚染を通じて堆積物中の人為的重金属汚染を引き起こす可能性が高いことを示している。
汚染・食品安全近郊農業有機資源循環トリコデルマ菌の捕獲・繁殖・応用
2022Jennifer Paola Borja Llivigañay, Karla Maribel Rocano Bustamante · Universidad Politécnica Salesiana Repositorio Digital (Universidad Politécnica Salesiana) · Global
エクアドル・アスアイ州パウテ郡の農業教育機関ウニダ・エドゥカティバ・アグロノミコ・サレシアーノの生徒による卒業研究(サレジアン工科大学リポジトリ、2022年)は、土壌病原菌(Phytophthora、Rhizoctonia、Sclerotium、Pythium、Fusarium)に対する生物的防除資材として、拮抗菌トリコデルマ属の捕獲・繁殖・応用を評価した。土中に穴を開けて炊いた米を入れた罠で菌を捕獲し、これをもとに調製した液剤を用いて、2021年11月から2022年5月にかけてレタス栽培における寄生菌への防除効果を分析した。
有機資源循環コミュニティ持続可能な都市農業のための水・養分源としての魚類排水
2022Brunno da Silva Cerozi, Caitlin G. Arlotta, Matthew L. Richardson · Agriculture · Global
都市農業と養殖業の統合による水利用・コスト削減、水資源をめぐる競合の緩和、化学肥料削減、栄養分に富む農業排水を淡水・海水域へ放流することによる環境負荷の低減を検討した研究(2022年、Agriculture誌)。都市での養殖は新鮮な低脂肪タンパク質の地産供給源として人の健康にも直接寄与しうるが、養殖排水を都市環境の特産作物の潅水施肥に利用した実用性・生産上の利点を示した研究は少なかった。そこで春作4種(チンゲンサイ・タサイ・ラディッシュ・カブ)と秋作2種(つるいんげん・スナップエンドウ)を、養殖排水と井戸水/水道水のいずれかで栽培し、土壌肥沃度と作物生産性への効果を評価した。養殖排水は土壌のpHとカリウムを上昇させ、つるいんげんの莢数を9.1%増加させた(莢の重量も有意に近い増加傾向)。使用した土壌はもともと養殖排水投入前から比較的養分に富んでおり、これが効果の限定性の一因である可能性があるとし、より酸性・低養分の土壌や、より長期間の施肥では差がより顕著になる可能性があるとしている。
有機資源循環経済コミュニティ都市の水・エネルギー・栄養・食料ネクサスにおける循環性
2022M.C.G. Haitsma Mulier, F.H.M. Van de Ven, Paul Kirshen · Energy Nexus · Global
都市農場を対象とした水・エネルギー・食料(WEF)ネクサスに関する事例研究の中で、都市農業にとっては「食料」を2種類に分けて捉えることが重要だと分かったことを踏まえ、WEFネクサスの「食料」構成要素を分割し、水・エネルギー・栄養・食料(WENF)ネクサスの枠組みを都市農業向けに構築した研究(2022年、地域限定なし)。この体系的なWENFネクサスのモニタリング・分析・評価枠組みは、都市農業と閉鎖的循環に関する定量データの不足を埋めるため、農場での事例研究時の質の高いデータ取得を促すことを目的とする。水・エネルギー・栄養・食料の各ストックの種類を区別し、それぞれのフローを記述した上で、4つの主要な資源ストック間の複数セクターにわたるフローとその相互作用・相互依存関係を特定し、都市農業における循環性実現の選択肢の定式化を試みた。分析の結果、廃棄物管理と農業が相互に強化し合い得ることから、都市システムは都市における持続可能な農業実現の多くの機会を提供することが示された。都市の「廃棄物」中の資源を地域内で再利用することは、雨水による問題、水・栄養・食料輸送や灌漑・排水ポンプ揚水に要するエネルギー需要を減らす可能性を持ち、合成的な土壌改良材や持続不可能な鉱物採掘の必要性をなくすとされる。都市(廃)水由来の資源を都市農業に再利用することは、食料生産が環境に与える負の影響を全体として低減しうるとしている。
有機資源循環経済政策気候変動小規模有機果樹・野菜生産者のための流通チャネルの選択と最適化
2022Ye. V. Klimov, B. O. Assilov · Problems of AgriMarket · Global
カザフスタン・アルマトイ州で有機園芸に転換した小規模生産者を対象に、有機製品の一般的な販売チャネルを特定・分析し、代替的なマーケティング戦略導入の可能性を検討した研究。デスクリサーチに加え、業界公開情報、学術文献、事業者調査を用いた。カザフスタンでは有機製品の生産は約20年の歴史を持つが、これまでは輸出志向の穀物を扱う大規模生産者が中心で、間接的な取引チャネルが主だった。国内のエコ製品市場が形成されつつある中で小規模生産者がこの分野に参入するには、効果的なマーケティングプログラムの導入と、直接販売チャネルの拡充が必要とされる。検討された販路には、注文情報に基づく「オーガニックボックス」、地域支援型農業(CSA)、集中管理型の摘み取り販売プラットフォーム、有機農家市場・即売会、有機農場併設の直売所、有機レストラン、公共調達、アグリツーリズム、eコマースなどが挙げられる。販売拠点の選択は農業経営の経済効率に影響する重要な経営判断であり、小規模経営の生産者は消費者と直接つながる複数の流通チャネルを構築すべきだと結論づけている。
経済有機資源循環コミュニティ干満式アクアポニックスにおける水質管理——スメダン県タンジュンサリ村での実践
2022Herman Hamdani, Ibnu Bangkit Bioshina Suryadi, Zahidah Zahidah, Yuli Andriani, Lantun Paradhita Dewanti, Rioaldi Sugandhy · Jurnal Berdaya · Indonesia
環境に配慮した養殖システムであるアクアポニックス(養殖と水耕栽培を組み合わせた手法)のうち、栽培床(グラベル)内の水位の増減を利用して魚の池に酸素源として水を循環させる「干満式アクアポニックス」の水質管理を扱った、インドネシア・スメダン県タンジュンサリ村における地域貢献(社会奉仕)活動の報告。同村は都市近郊(アーバンフリンジ)の地域社会の一例として干満式アクアポニックスをすでに導入しており、限られた土地で実施でき節水にもなり施肥も不要で、うまく配置すれば荒廃した土地の景観価値も高めるという利点から選ばれた。活動は実演・技術交流会・圃場見学会という手法で行われ、目的は限られた資源のもとで家庭規模のタンパク質需要を満たすことにあるとされる。人口密集地域で清浄な水が限られていることを踏まえ、この活動は節水型で環境に配慮した都市農業の一例となることが期待されるとしている。
コミュニティデジタル農業有機資源循環循環型園芸への洞察——知識の伝播、資源循環、ワンヘルス・アプローチ、温室技術
2022Diego Alejandro Salinas Velandia, Felipe A. Perdomo, Stephanie Numa-Vergel, Edwin Villagrán, Pilar Donado-Godoy, Julio Ricardo Galindo Pacheco · International Journal of Environmental Research and Public Health · Global
文献の書誌計量分析とテキストマイニングにより、園芸分野における循環経済への移行の動向を調べた研究。循環型園芸はまだ新しい研究分野で成長を続けているが、そのアプローチは体系的・統合的ではなく断片的であることが判明した。バイオエコノミー、都市農業、再生養分、バイオ炭、施肥灌漑、脱塩が研究のホットスポットで、野菜と果物が最も研究対象とされている。資源循環はバイオ廃棄物回収(バイオ肥料や代替基質としての活用)と水耕システム向けの水再利用に偏っている。ワンヘルス・アプローチはほとんど検討されておらず関連づけも弱く、生態系・動物・人の健康を包括する評価手法が存在しないことが顕著な限界として指摘された。ワンヘルスと食料システムをつなぐ科学-政策インターフェースの改善も課題として挙げられている。
有機資源循環経済コミュニティ都市有機廃棄物の大量堆肥化の都市農業への実装(スラバヤ市ルングット地区カリルンクット村)
2022Bambang Gunawan, Husin Rayesh Mallaleng, Mahrus Ali, Sri Purwanti, Nurlina Nurlina, Fauziatun Nisak, Yeni Ika Pratiwi, Sri Hidayati · Indonesian Journal of Engagement Community Services Empowerment and Development · Indonesia
インドネシア・スラバヤ市ルングット地区カリルンクット村RW02を対象に、都市有機廃棄物の大量堆肥化技術を都市農地の整備に組み込んだ地域活動の報告。堆肥化管理の専門知識・技能向上支援と、住民参加を促す取り組みという2つの方策を通じて実施された。結果として、家庭ごみを有機・無機に分別し発生源から削減する3R(リデュース・リユース・リサイクル)の実践による廃棄物管理への住民参加意識の高まりが確認され、都市農業運動が家庭の食料安全保障維持の代替策となるとともに、緑地の提供にも寄与しうるとされた。
コンポストコミュニティ有機資源循環下水汚泥資源の肥料利用
2022国土交通省 · 国土交通省 水管理・国土保全局 上下水道企画課 · Japan
国土交通省による下水汚泥資源の肥料利用拡大に関する取り組みページ。年間下水汚泥発生量約230万トンのうちリンを約5万トン含有し、約1,000処理場が肥料利用を実施しているが全汚泥発生量に対する肥料利用割合は約15%にとどまる。2022年12月27日決定の「食料安全保障強化政策大綱」で、2030年までに下水汚泥資源・堆肥の肥料利用量を倍増し、肥料使用量(リンベース)に占める国内資源利用割合を40%まで拡大する目標が示された。
有機資源循環政策食料主権・社会正義屋上農業のシステムダイナミクスの展望:未来のグリーンシティに向けた水・エネルギー・食料ネクサスの相乗効果を促す行動
2021Cheng C., Aviso K.B., Tan R.R., Aviso K. · Sustainability (MDPI), 13(16):9042 · Asia
台北市の屋上農場を対象にシステムダイナミクスモデルを構築し、屋上農業がもたらす社会・環境的便益(食料アクセス改善、コミュニティのつながり、省エネ、洪水リスク低減など)を分析。水・エネルギー・食料ネクサスの相乗効果を高める実践的解決策として位置づけた。
有機資源循環コミュニティ政策生物多様性東京近郊における食の循環をもつコミュニティガーデンのガバナンス
2021Shimpo N. · Urban Agriculture & Regional Food Systems (Wiley), 6:e20015 · Japan
東京近郊のコミュニティガーデン「せせらぎ農園」を事例に、近隣の生ごみを回収して堆肥として畑に還す食の循環型ガーデンのガバナンスを分析。創設者がボトムアップで運営を立ち上げ、障がい者への就労機会や子どもへの食育の場を提供し、地域の福祉施設・幼稚園・学校と連携してきた過程を明らかにした。
コミュニティコンポスト有機資源循環福祉食育都市屋上農業(URTA)の環境的・社会的動態と微気候変化への影響
2021Begum M.S., Bala S.K., Islam A.K.M.S., Roy D. · Sustainability (MDPI), 13(16):9053 · Asia
実験的な屋上農園と裸の屋根を比較し、気温・表面温度・室内温度・湿度・二酸化炭素濃度などの微気候パラメータを測定した研究。屋上農業が都市の微気候改善や新鮮な野菜供給に寄与すると同時に、都市住民の環境的・社会経済的便益をもたらすことを示した。
生物多様性コミュニティ有機資源循環経済水耕栽培における接ぎ木台木が在来トマトの抗酸化能と含量に及ぼす影響
2021Greathouse J., Henning S., Soendergaard M. · Plants 10(5):965 · United States
在来トマトBlack Krim・Green Zebraと標準品種Big Beefを各種台木に接ぎ木し、水耕栽培で抗酸化能・フェノール・リコペンを評価。台木により抗酸化能とフェノール含量が変化した。
固定種・在来種健康有機資源循環北京の都市農業における従来型小規模経営と革新的大規模農業の炭素フットプリント比較分析
2021· PeerJ · China (Beijing)
北京の都市農業を対象に、従来型の小規模経営と革新的な大規模農業の炭素フットプリントを比較分析した研究。
経済有機資源循環