研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
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ナイジェリア、アバにおける都市農業の環境的・経済的認識
2017Okoro Enyinnaya Okoro, Iwueke Nyainbau Tarinabo, Agunanna Henry Ibe, Ndulaka Chigozie Martin · International Journal of Environmental Chemistry · Nigeria (Aba)
本研究は、ナイジェリアのアバ、アビア州における都市農業の経済的および環境的貢献を、Landsat 8衛星画像と100人の都市農家からのデータを用いて調査した。回答者の大半は41歳から50歳の自営業の女性で、主にキャッサバとトウモロコシを栽培し、収入を補っていた。調査結果は、アバにおける都市農業が環境に大きく貢献していることを示している。
経済気候変動政策都市農業実践者による空き地利用への参加
2017Praptiningsih Gamawati Adinurani · · Global
適切な人材支援を伴わない大規模な都市化は、食料供給を含む問題を引き起こす。都市住民による庭や空き地を利用した都市農業活動は、食料需要に対処できる。都市農業実践者の知識とスキルの向上は、カウンセリング、議論、垂直栽培、水耕栽培、ポリバッグシステムなどの様々な農業技術のトレーニングを通じて達成できる。トレーニングに参加した後、都市農業実践者は自家消費および販売用の野菜や果物を生産し、種子や肥料を生産し、様々な農業実践のモデルを示すことができる。
コミュニティ食育DIY・自作経済都市農業活動におけるコミュニティの役割
2017Norul Hafizah Yusoff, Mohd. Ramzi Mohd. Hussain, Izawati Tukiman · PLANNING MALAYSIA · Malaysia
本稿は、都市内における都市農業活動の枠組みの重要性を検討・分析し、環境、経済、社会の持続可能性を達成するためのコミュニティの役割を記述しています。限られた都市空間における都市農業活動の利点と可能性を評価し、生活の質の向上と食料不足危機への対処に貢献すると述べています。本稿は、都市化された地域で都市農業活動を実施する上で、コミュニティの役割が極めて重要であると結論付けています。
コミュニティ食料主権・社会正義経済気候変動スレマン県郊外地域の農家にとっての農業情報源としてのテレビの有効性
2017Faidza Rika Chandika, Subejo Subejo, Harsoyo Harsoyo · · Indonesia
本研究は、スレマン県郊外農業地域における農業情報源としてのテレビの有効性と影響要因を記述的および比例検定、重回帰分析を用いて調査した。結果は、農家の50%以上がテレビの有効性を低いと評価したことを示した。テレビの有効性指標は、認知的効果50.43%、情動的効果44.83%、行動的効果49.34%であった。テレビ視聴の動機が有効性に最も影響を与え、多くの農家はテレビよりもグループ会議や普及員を情報源としていた。
効果は限定的近郊農業経済食、ジェントリフィケーション、変わりゆく都市
2017Joshua Sbicca · Digital Collections of Colorado (Colorado State University) · Global
食を切り口にジェントリフィケーションの政治・過程を論じた論考(対象地域は明示されず、世界の都市を事例として言及)。従来の説明が政治経済的要因または文化的要因のいずれかに偏りがちであったのに対し、両者の関係を示すことで食のジェントリフィケーションが多面的であり、近隣地区の階級・エスノレイシャルな人口構成、フードスケープ(食の風景)とフードウェイ(食習慣)、住宅事情を変化させると論じる。世界各地の貧困地域では、開発業者が新規住民を呼び込み不動産価値を高める手段として都市農業を利用するなど、食を媒介としたジェントリフィケーションの有害な影響を受けうるとしている。さらに、食そのものもジェントリフィケーション化され、人種・エスニシティにより周縁化されたコミュニティにとって文化的に重要な食が「クール」なものとして扱われ手が届かなくなる収奪と、従来のバー・カフェ・レストラン・食料品店・菜園を排除する食品小売の高級化という二つの側面があるとする。論考の結びでは、食のジェントリフィケーションの有害な影響を防ぐための社会運動戦略と政策アプローチについて簡潔に論じている。
公平性・立ち退きコミュニティ政策福祉経済ガーナ北部都市における野菜マーケティング:その意味と展開
2017Imogen Bellwood‐Howard, Eileen Bogweh Nchanji · CABI eBooks · Ghana
都市農業(UA)の市場機能が、都市域の特性と相まって、都市農民やマーケット業者の生活戦略において生態的側面を社会的・経済的側面と再結合させていることを論じる章。都市政治生態学と生計フレームワークを参照し、生産者・消費者間の政治化と結びつきの程度に応じて、グローバルノースとサウスの双方でこれが異なる程度に生じていることを示す。ガーナ北部タマレにおける野菜マーケティングの一次データを、グローバルノースの事例研究と比較する。市場志向型都市農業の今後について、両地域間の類似点・相違点が持つ含意を論じて結ぶ。
経済コミュニティ食料主権・社会正義論文は毎週増えています
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人か場所か:地域の機会構造がコミュニティガーデンの土壌特性と土壌由来生態系サービスに与える影響
2017Monika Egerer, Stacy M. Philpott, Heidi Liere, Shalene Jha, Peter Bichier, Brenda B. Lin · International Journal of Biodiversity Science Ecosystems Services & Management · United States (California)
米国カリフォルニア州の都市部コミュニティガーデン25か所を対象に、土壌特性と近隣地域の社会人口統計との関係を、(1)グラウンドカバー管理が土壌特性に与える影響、(2)社会人口統計(特に社会的優位性)がグラウンドカバー管理と土壌特性に与える影響という2つの観点から検討した研究。マルチによるグラウンドカバーは菜園の土壌肥沃度と保水力を向上させることが示された一方、社会人口統計要因が住民のマルチへのアクセスに影響しうることも示された。すなわち、自動車保有率などの移動性が高いが、医療アクセスなど公衆衛生指標が低い近隣地域では、土壌有機物・養分含量・保水力がより高かった。ただし、マルチがなくても高機能な土壌の指標が見られる場合があり、社会的ネットワークや組織的支援など他の要因が都市農業システムの生態系サービスにとって重要である可能性が示された。
コミュニティ生物多様性経済ラトビアにおける果樹栽培——産業と科学
2017E. Kaufmane, M. Skrīvele, L. Ikase · Proceedings of the Latvian Academy of Sciences Section B Natural Exact and Applied Sciences · Europe
ラトビアにおける果樹栽培の歴史的発展を、19世紀の土地所有制度改革以降の市場価値の獲得から、両大戦間期(1919~1940年)の急速な発展、西欧からの苗木輸入、不適切な品種・台木選択による厳冬期の果樹園喪失、第二次世界大戦後のソ連期における200~300ha規模の大規模果樹園(現地の気候・地形に不適)の推進、市民農園の急増とその産物の市場流通、独立回復後の市場向け生果・加工需要の再興までたどる論考。現在、果樹産業の発展は、専門人材の不足による相談体制の欠如、生産者間協力の遅れ、需給均衡を図るための経済・市場調査の不足、園芸科学への継続的支援の欠如によって妨げられていると指摘する。園芸研究所の研究成果として、新たな国内育成品種の獲得と商業果樹園への導入、地域ごとの品種・栽培技術試験、有害・有益生物のモニタリングと予察・防除体系の構築、研究成果の普及が挙げられている。
経済乾燥気候における小規模都市食料菜園のための作物選定の最適化
2017James Ward, John Symons · Horticulturae · Global
二段階線形計画モデルは、作物の種類と収量を決定変数とし、食品群別の摂取基準、タンパク質・エネルギー要件、一人当たりの利用面積を制約条件として、異なる気候・水価格下での都市農業の純価値を検討した。モデルの結果、高い利益率を持つ作物が一貫して選ばれるため最適な作物構成は気候や水価格が異なっても類似すること、また一人当たりの菜園面積が小さいほど水利用効率と純価値の観点で最適であることが示され、保守的な収量・水使用量の前提のもとでも、適切に選ばれた小規模な食料菜園は費用対効果が高いことが分かった。
コミュニティ経済気候変動路上商人と都市・近郊農業——インド・ムンバイ大都市圏(MMR)の状況
2017Prem José Vazhacharickal · International Journal of Social Sciences · India
人口2,100万人を抱え、都市貧困層の割合の高さと流入人口の増加によって食料危機に脆弱なインド・ムンバイ大都市圏(MMR)における路上商業と都市・近郊農業(UPA)の生産システム、および地域サービスへの貢献が検討されている。一次・二次データに基づき、UPA生産における路上販売が農村のサプライチェーンを補完し生態系への負荷を軽減していると論じられ、地域の食料供給と雇用を確保するため、これらの流通システムをより良く計画し都市の構造に組み込むことが提言されている。
コミュニティ経済近郊農業食料主権・社会正義都市農業への参加による節約効果——リンカーン市ホーリーハムレット近隣ガーデンの事例
2017Jill Wieneke · Lincoln (University of Nebraska) · United States
米ネブラスカ州リンカーン市のホーリーハムレット近隣ガーデンを事例に、都市農業(UA)が食料コスト削減にどう寄与しうるかを検証した研究。それぞれ50平方フィートの区画2つから4カ月間、野菜の収穫物を計量し、地元3店のスーパーの価格と比較したところ、2区画合計の節約額は平均497ドルとなり、坪面積当たりでは1平方フィート当たり3.13ポンドの収量、1.59ドルの節約となった。市長環境タスクフォースの試算では、リンカーン市が1%の食料自給を達成するには33エーカーの農地が必要だが、現状のコミュニティガーデン面積は約1.5エーカーにとどまるとされ、都市農業と自給率向上のさらなる拡大の必要性が示されている。
コミュニティ経済南欧における都市圏農業、社会人口動態と食と都市の関係
2017Andrea Colantoni, Silvia Pili, Enrico Maria Mosconi, Stefano Poponi, Massimo Cecchini, Doria Paola, Luca Salvati · IRIS Research product catalog (Sapienza University of Rome) · Europe
南欧6都市圏(リスボン、バルセロナ、マルセイユ、ローマ、アテネ、イスタンブール)を対象に、周辺都市農業の実践事例を記述した研究。危機を背景とした「土地への回帰」の潜在的な過程を反映するとされる周辺都市農業の近年の発展を扱い、新たな土地が広く耕作され、農家・コミュニティ・地域の間に新しい関係が築かれてきたとし、周辺地の農地利用の強みと弱みを整理して都市の持続可能性への含意を示している。
近郊農業コミュニティ経済急進的イノベーションの普及に影響する要因の評価——オランダ都市農業のケーススタディ
2017Stephanie Stephanie Kartika Lestari · · Europe
オランダの2つの都市農業組織を対象としたケーススタディを通じ、急進的イノベーションの普及を妨げる要因を評価するための指標群を設計した研究。都市農業は「新鮮で持続可能な食料供給を目指す、いまだ普及途上の急進的イノベーション」と位置づけられており、普及の道筋でニッチ戦略を採用する企業が、内的・外的要因による障壁にどう対処するかを合理的に評価し、状況に応じて戦略を見直すためのトリガーとして機能する非静的な概念モデルが提示された。
事業採算・継続性経済政策デジタル・フードアクティビストとしての政治的消費者?(ドイツ)
2017Katharina Witterhold · · Germany
ドイツ・ジーゲン大学で2011年10月から2015年8月にかけて実施された実証研究「消費者ネチズン」の知見を扱った章。ライフスタイルに関わる形の政治参加への移行を検討し、日常の食の消費実践が私的領域にありながら、政治的関心や自己アイデンティティに関わる(半)公共的なソーシャルメディア実践と結びついていることを示した。スローフード運動やフェアトレード、地域支援型農業(CSA)などの多様な社会運動にとって、「食の活動主義(フードアクティビズム)」が他の政治課題を象徴する強い記号となっていると論じている。
食料主権・社会正義コミュニティ経済地域支援型農業(CSA)——シェア参加のかたち
2017Kenna McMrrray, Kelsey Hall, Roslynn Brain · Digital Commons - USU (Utah State University) · United States
米国ユタ州のこの解説記事は、地域社会と生産者を直接結ぶ農業形態としてのCSA(地域支援型農業)を説明する。シェア会員はCSAのシェアを購入し、通常は週単位で定期的に農産物を受け取る。想定される利点として、防腐剤や添加ホルモンを含まない地元産の新鮮な農産物へのアクセスや多様な農業への支援を挙げる一方、想定される障壁として、生産の季節性、品目の少なさ、シェアの前払い費用を挙げている。
CSA・提携コミュニティ食料流通・フードマイル食育経済都市農業——アグリビジネスの新たな次元
2017Jéssica Moreira Maia Souto · LA Referencia (Red Federada de Repositorios Institucionales de Publicaciones Científicas) · Brazil
ブラジルの学位論文で、都市農業(AU)の発展と世界的な広がりを明らかにし、都市農業を識別するための枠組みを構築するとともに、ブラジル南部の事例を提示することを目的とした研究。PRISMAプロトコルに沿った系統的レビューと、ポルトアレグレ都市圏でのマルチケーススタディを組み合わせた学際的・探索的・質的研究である。結果として、都市食料分野への幅広い関心を背景に都市農業が多様な形態を取り得ることを確認し、ポルトアレグレ市では地域支援策の存在により一部のカテゴリーがより多く用いられていることを示した。調査した取り組みの一部は当初コミュニティ中心のプロジェクトだったが、時間とともに新たな市場機会を求めるビジネスへと変化した。文献に見られる都市農業関連用語を整理し、それらの下位区分と関連付けたフレームワークにまとめている。
経済コミュニティ近郊農業ラゴスの都市部作物栽培農家における土地アクセスへの競合制約の評価
2017C. O. Odudu · Nigerian Journal of Environmental Sciences and Technology · Africa
ナイジェリア・ラゴスの都市部作物栽培における土地アクセスへの競合の制約を検証した研究。都市部作物栽培が盛んな10コミュニティ中7コミュニティから多段階抽出(有意抽出と単純無作為抽出)で農家を選び構造化質問票を実施し、記述統計と線形回帰分析でデータを分析した。その結果、農家の19.5%が立地から強制的に立ち退かされ、10.3%は自主的に退去、1.4%は高額な賃料のため退去、67.8%は欠損値だった。都市農家は他の利用が競合しない限界地を占めていたため競合や高額賃料の影響をほとんど受けておらず、回帰分析では競合の制約が農家の生産性のばらつきの3.5%しか説明しないものの、都市農家が限界地に追いやられていることで競合の制約は生産性に有意な影響を与えていた。研究は、政府が都市部の指定地域に農地を提供して都市農業を支援・促進すべきだと結論づけている。
政策経済近郊農業カリフォルニア州セントラルバレーにおける地域支援型農業(CSA)のライフサイクル温室効果ガス評価
2017Libby Christensen, Ryan E. Galt, Alissa Kendall · Renewable Agriculture and Food Systems · United States (California)
カリフォルニア州サクラメントバレーのCSA(地域支援型農業)事業5件を対象に、事例研究の手法で温室効果ガス(GHG)排出量を検証した研究。各農場から投入資材・生産・流通に関するデータを収集し、受け取り拠点での農産物1kgあたりのCO2換算排出量として算出した。結果、総排出量には1kgあたり1.72〜6.69kg CO2eという大きなばらつきがあり、平均は3.94kg CO2eであった。最大の排出源は電力であり、平均して総排出量の70%以上を占めていた。生産地、面積、顧客、生産方法が類似しているように見える経営体間でも、総GHG排出量には大きなばらつきが見られた。生産・流通システムの複雑さゆえに、食システムを「地域産の方が良い」あるいはその逆といった単純な二項対立に還元することはできないとしている。一方で、電力使用量が少ない(または再生可能エネルギーを用いる)、かつ効率的に生産された堆肥を利用する地域型生産システムは、そうでない生産システムよりもGHG排出量が低いことが示された。
CSA・提携気候変動経済都市を耕す最前線で——バンクーバーにおける小規模商業的都市農業のエスノグラフィー研究
2017Sharla Stolhandske, Terri Evans · Journal of Agriculture Food Systems and Community Development · Canada
カナダ・ブリティッシュコロンビア州の大都市圏バンクーバーにおける小規模商業的都市農業の出現と初期発展を、5年間にわたる栽培者の生きた経験を捉えるエスノグラフィー手法により検証した研究。商業的都市農業は、栽培と直接販売を組み合わせて都市空間で都市消費者向けに展開する草の根の起業活動であり、従来住宅・商業・公共施設用に区分されていた低利用・非生産的な土地を集約的な食料生産空間に転換するものと位置づけられる。この活動の先駆者たちは高い職務満足度、健康とウェルネスの向上、環境面での貢献といった便益を報告した一方、土地保有権の不安定さ、財務的な収益の低さ、農業活動のみで生計を立てることの難しさといった課題にも直面していた。
コミュニティ経済垂直農業の持続可能性における機会と課題――レビュー論文
2017Fatemeh Kalantari, Osman Mohd Tahir, Raheleh Akbari Joni, Ezaz Fatemi · Journal of Landscape Ecology · Global
本論文は、土地の乏しい都市部で高層建築物などの垂直面を利用して植物や家畜を育てる「垂直農業」について、環境・社会・経済という持続可能性の3側面から検討する、公開文献60件を対象とした批判的レビューである。この分野を批判的に検討した公表レビューはまだ乏しいと述べている。経済的な実現可能性は環境・社会的要因と並んで検討される課題の一つとして挙げられているが、抄録自体には、それを裏づける具体的なコスト・収益・失敗事例のデータは示されていない。抄録は、それらの数値的根拠を挙げないまま、垂直農業は食料生産・品質・安全性・食料安全保障の面で「潜在的に有益」でありうると結論づけている。
事業採算・継続性政策気候変動経済レソト・マセルにおける都市農業と都市部の食料不安
2017Jonathan Crush, Bruce Frayne, Cameron McCordic · Journal of food security · Africa
レソトの首都マセルの世帯を対象に、都市農業の実践と食料安全保障の関係を世帯調査データを用いて検証した研究。都市農業の実践と食料安全保障の間には、統計的に有意で一貫した関係は見られなかった。一部の都市農業実践は、サンプル中の中所得世帯に限って食料安全保障のオッズを有意に高めるにとどまり、都市農業の便益は世帯の所得水準に左右されることが確認された。研究は、生産中心のアプローチだけではマセルにおける世帯の食料不安に対処する上で最も効果的な手段とは言えないと結論づけている。
効果は限定的コミュニティ福祉経済産業共生ダイナミクスに関するデザイン介入の開発と理解
2017Kasper Lange, Gijsbert Korevaar, Inge Oskam, Paulien Herder · Sustainability · Global
都市と都市農業の間で物質・エネルギーの循環を閉じることを目指す共生型ネットワークの一類型である「共生都市農業ネットワーク(SUAN)」を対象に、官民の関係者が技術的・組織的なデザイン介入を実施する際に直面する困難を、農業・都市環境の複雑性から論じた論文。産業共生(IS)動態に関する既存研究は主に実践の過去データに基づいており、共生ネットワークを社会技術的な複雑適応系として捉える理解は部分的にとどまるとし、デザインサイエンス理論・参加型手法・エージェントベースモデリングを組み合わせることで、SUANのための実証済みのデザインルールという規範的知見を構築する概念的な方法論を提案している。あわせて、事例研究を通じたさらなる戦略・デザイン介入・モデル開発のための研究アジェンダを提示しているが、実際の事例適用の結果は示されていない。
コミュニティ経済都市農業の復興
2017John Ikerd · Journal of Agriculture Food Systems and Community Development · United States
都市農業の人気の高まりを「都市のフードデザート」への表面的な対応とみる批判もあるが、世界の他地域と同様に米国の食料システムの重要な一部へと発展しうると論じる論説。国連食糧農業機関(FAO)は世界で8億人以上が都市部で果物・野菜を栽培または家畜を飼育していると推計し、ワールドウォッチ研究所は都市農業が世界の食料の15〜20%を生産していると推計している。米国農務省は都市農業に関するデータをまだ収集していないが、デトロイト、フィラデルフィア、ニュージャージー州カムデンといった旧工業都市の都心部を中心に、都市の菜園が新鮮な野菜・果物の供給源として重要性を増しているとされる。
コミュニティ食料主権・社会正義経済制度的市場と都市・近郊農業——パラ州アナニンデウア市クルサンバー地区の機会と課題
2017Antônio Cordeiro de Santana, Gisela Romariz Sequeira, Cyntia Meireles de Oliveira, Sérgio Castro Gomes · LA Referencia (Red Federada de Repositorios Institucionales de Publicaciones Científicas) · Brazil
本研究は、ブラジル・ベレン都市圏アナニンデウア市の中で最も古い農業地域の一つであるクルサンバー地区を対象に、政府の制度的食料調達(公共調達)が都市・近郊農業を支える仕組みを検討した。二次データに加え、2013年にグレバ・グアジャラ・パラ生産者協同組合の生産者50人を対象とする聞き取り、直接観察、質問票調査を行った。結果、生産の48%が「食料調達プログラム」向けに販売されていた一方、市・州レベルの支援、とりわけ技術支援や販路拡大支援の不足が確認され、生産者が価格・規模・市場について十分な知識を持たないために、生産の多くが今なお仲買人に販売されていた。結論として、制度的市場は生産者の収入を支えうるが、都市・近郊の家族農業がより広い市場へと発展するための一段階であるべきだとしている。
コミュニティ近郊農業経済政策地産地消(ローカルフード)の利点と現代農業に起因する欠陥
2017Fábio Cunha Coelho, Enilce Maria Coelho, Monika Egerer · Scientia Agricola · Global
地産地消(ローカルフード)の消費に関する多角的レビュー論文で、地域内消費とサステナビリティの関係、輸送距離(フードマイル)の影響、低炭素な農法、都市農業の地産地消への寄与、栄養・健康との関係などを検討した。輸送は地産食品消費の効率性を決める唯一の要因ではなく、生産に用いる農業技術のほうが持続可能性の程度をより左右する場合が多いとし、地産であることが必ずしも温室効果ガス排出量の削減を意味しないと指摘した。
食料流通・フードマイル食料主権・社会正義経済都市農村連携