研究・論文
市民の都市農業・食育・コンポスト・福祉などに関する研究や報告書を集めています。
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批判的・否定的知見
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不均等な土壌:都市の学校菜園ネットワークにおける土壌鉛濃度の空間分析(米国ニューヨーク州ブルックリン)
2026Oyewole Michelle T., Pellow David N., Cassels Susie · Environmental Justice · 米国
菜園活動をしているブルックリンの公立学校31校で、菜園と隣接する校庭の土壌を蛍光X線分析にかけ、鉛濃度を測った研究。既知の環境汚染源306か所との距離を地理統計で解析し、人口統計・土壌管理の調査と合わせて関連を検討している。採取した土壌試料の42%が、鉛の発生源近くにある子どもの立ち入る土壌について米国EPAが定めるスクリーニング下限値(100ppm)を超えていた。菜園の土は隣接する校庭の土よりも平均鉛濃度が低かった。塗料や水道水の鉛に比べ、学校の土壌の鉛と汚染の偏りは注意が向けられてこなかった、と指摘する。
汚染・食品安全食育健康政策リマ・スル:30以上の都市農業の取組が食料・気候危機への貢献で表彰される
2026FOVIDA - Fomento de la Vida · FOVIDA (Fomento de la Vida) · Peru
NGOフォビダ(生命振興会)は2026年5月11日、同年4月30日にリマ・スル(ビジャ・マリア・デル・トリウンフォ、ビジャ・エル・サルバドル、サンフアン・デ・ミラフローレスの3区)で行った表彰式を報じた。家庭・学校・コミュニティ菜園による食料安全保障や気候変動への貢献を可視化する写真・映像コンテストを通じて30以上の都市農業の取組が表彰され、受賞者の一人ビクトリア・アルセ・アルグエダスは「菜園に参加する人の90%は女性だ」と述べた。別の受賞者オディリア・デルガドは菜園での活動が高齢者の精神的な健康に良い影響を与えていると語った。
福祉コミュニティ食料主権・社会正義気候変動ロサリオの都市農業の「先史時代」——モデル事業の起源
2026Ricardo Robins · Fundación Rosa Luxemburgo (Oficina Buenos Aires) · Argentina
ロサリオ都市農業プログラム(PAU)の起源を、創始者アントニオ・ラトゥーカへの現地取材で辿るルポルタージュ。1987年にサラディージョ・スール地区で始まった最初の共同菜園、1990年の「共同菜園プログラム」制定条例、2002年のPAU正式発足という流れを描き、現在は12の公園・共同菜園が約40haに広がり、150世帯以上が年間およそ65万kgの有機野菜を収穫していると報告する。2008年開業のパルケ・ウエルタ・タブラダ(3ha、従事者20人)の現況にも触れる。
コミュニティ政策都市農村連携経済農園・公園農園での研修訪問の実施(ロサリオ市)
2026Municipalidad de Rosario · Municipalidad de Rosario · Argentina
ロサリオ市の行政手続きページ。団体・法人向けに、市内の菜園・パルケ・ウエルタを訪問しアグロエコロジーの取り組みを学べる無料の研修訪問を、社会経済次官室の生産スペース調整課が案内している。市内6つの地区行政センターで毎週水曜9時〜13時30分に予約を受け付け、法的根拠として2004年の政令2561号と2013年の条例9044号を挙げる。
食育政策コミュニティ収穫祭2026(フェスティバル・デ・ラ・コセチャ)
2026Municipalidad de Providencia · Municipalidad de Providencia · Chile
サンティアゴ・プロビデンシア区が主催する「収穫祭2026」の告知記事。2026年6月20日10時〜18時、Padre Mariano 140のEspacio Verde Urbanoで開催される無料の家族向けイベントで、旬野菜・種子・手工芸品の生産者市、シェフによる調理実演、家庭菜園ワークショップ、人形劇、巨大カボチャコンテスト、音楽演奏などが予定されている。
コミュニティ食育食料流通・フードマイルコミュニティ農業における政治化の跡をたどる——参加型マインドマップの記号論的分析
2026Aguiari I. · Agriculture and Human Values · イタリア
食と農をめぐる議論では、新自由主義的なガバナンス・技術官僚的な規制・消費者向けの解決策が政治性を薄めると指摘されてきた。草の根の取り組みの集合行動を扱う研究は増えたが、政治化がどう立ち上がるかの過程は手薄だった。著者は政治を社会関係に常に内在する次元とみなす立場から、日常の対話のなかで政治化と脱政治化がどう進むかを記号論で分析する。イタリアの3つのコミュニティ農業の取り組みと共同でマインドマップづくりのワークショップを行い、言語の機能を手がかりに追跡した。関係的なやりとり、文脈に沿った解釈、象徴的な表現、集合行動への志向が互いを強め合う場では政治化が進みやすい、という結果を示す。
コミュニティ政策食料主権・社会正義論文は毎週増えています
あなたの関心のあるテーマが、来週追加されるかもしれません。世界の新着論文を毎週水曜、無料でお届けします。
ストリートフード——アフリカにおける都市化と農業
2026Nkrumah B. · Urban Science · アフリカ(都市部・系統的レビュー)
アフリカの都市に耕作可能な土地が広くありながら飢餓が続く矛盾を、系統的レビューで検討した。市場で買う食料への強い依存・高い貧困率・急速な都市化のもとで食料不安が高まっているのに、都市住民の多くが自分で食料を作らないのはなぜかを問う。PRISMA法と5つの選定基準で査読済みの文献を絞り込み、都市農業への参加が広がらない理由をめぐる議論を整理している。
効果は限定的政策食料主権・社会正義コミュニティインドネシアにおける住民主体の都市食料生産——縦型プランター塔を垂直の景観要素として評価する
2026Hadi A.A., Pratiwi P.I., Budiarti T., Arifin H.S., Pratiwi N.K., Alhakim M.A. · Tájökológiai Lapok · インドネシア・ボゴール(都市部・近郊)
急速な都市化で農地が減り新鮮な野菜が手に入りにくくなった状況を背景に、縦型のプランター塔(ガーデンタワー)を住民主体の野菜生産の手段として評価した研究。ボゴール市とその近郊で女性農業グループ21組に105基を配り、記述的・評価的な手法で性能を調べている。狭い場所を使う垂直の景観要素として、食料の入手しやすさと社会・生態のレジリエンスにどう効くかを論じる。
DIY・自作コミュニティ食育都市インフラとしての環境制御農業——空間的公平をめぐる公共的アジェンダへ
2026Rao X., Zahid A., Ye X., Jain D., Duffield N. · Urban Informatics · 国際(論考)
環境制御農業(CEA)は都市の食料安全保障への高度技術的な解として現れたが、ベンチャー資本と利益最大化に引っぱられた結果、規模の拡大は限られ、作る作物の幅も狭く、空間的公平——都市の地理のなかで食のインフラが公平に配られること——にほとんど向き合ってこなかったと指摘する論考。CEAを単独の技術的解決策ではなく都市インフラの一部として位置づけ、食の公正・公衆衛生・環境レジリエンスへの相乗効果を生む方向へ転換すべきだと主張する。
公平性・立ち退き政策経済コミュニティ公平性を軸にしたコミュニティガーデンの適地評価——フロリダ州タンパベイのGIS多基準分析
2026Hinch J. · Southeastern Geographer · 米国フロリダ州タンパベイ
社会経済・立地条件・環境の変数をひとつのGIS多基準意思決定分析(MCDA)モデルに統合し、タンパベイ都市圏の国勢調査地区ごとにコミュニティガーデンの適地を評価した。適性の高い地区はヒルズボロ郡とピネラス郡にある程度かたまり、既存の菜園の分布とモデルの適性評価は中程度に一致した。公平な都市農業計画に空間モデルが使える面と、使いきれない限界の両方を示している。
方法論への批判政策コミュニティ南アフリカ都市農業における低所得農家と水耕栽培の成立条件——都市政治生態学からの検証
2026Noxolo B.M., Kanosvamhira T.P. · Urban Agriculture & Regional Food Systems · 南アフリカ・ケープタウン(低所得地区)
人口が密集した地区では土地が足りず、水耕栽培への関心が集まる。それがケープタウンの低所得地区で本当に成り立つのかを調査票と聞き取りで検証した。研究の蓄積がグローバル・ノースの都市に偏っている点を補う位置づけ。農家が挙げた利点は収量の改善・節水・限られた土地の効率利用。いずれも水不足と狭さを抱える市内で価値を持つ。一方で初期投資の高さと行政支援の乏しさという障害が残る。都市政治生態学の視点を用い、この金銭的・制度的な壁が歴史的に作られた不平等と資本主義的な都市開発の力学に根を持つと論じる。結論として、水耕栽培は持続可能な選択肢としての可能性はあるがコストが高く適用範囲が広がらず、資源配分が不均等な低所得地域の食料安全保障を担う大規模な代替手段としてはまだ成り立たないとする。財務的な実現可能性と地域の技術的知見という制度的課題に支援側が向き合うことが前提条件になる。
事業採算・継続性経済政策食料主権・社会正義収量の先へ——エネルギー・水・コスト・炭素を統合した屋内型垂直農園の成立条件の指標化
2026Ceccanti F., Bischi A., Desideri U., Baccioli A. · Energy Conversion and Management · 国際比較(トロンハイム・上海・ドバイを想定したモデル計算)
垂直農園の経済性をめぐる既存研究が簡易モデルに頼ってきた点を補い、入力条件ひとつひとつが効率・持続可能性・経済的成立性をどう動かすかを詳細なモデルと感度・相関分析で切り分けた。温度・光合成有効光量子束密度(PPFD)・CO2濃度を各3水準、断熱厚を2水準とし、社会環境の条件が異なるトロンハイム・上海・ドバイの3地域で計162シナリオを試算。空調と除湿が効くため、断熱や外気候にかかわらず収量は最適に保てる。成長を最も左右するのはPPFD(相関0.85)。CO2(0.36)・温度(0.22)が続き、PPFDはエネルギー消費の主因(0.73)にもなる。単位面積あたりのエネルギー消費が最小になる条件は収量も最小(55kg/m2)という裏表の関係にあり、レタスの均等化生産費が最も安いのは24℃・PPFD 250μmol/m2s・CO2 1400ppm・断熱ありの組み合わせ(102kg/m2)だった。輸入レタスよりCO2排出を増やさずに垂直農園を回せるのは脱炭素化されたエネルギー系統のもとだけだと結論づける。
環境負荷のトレードオフ経済気候変動食料流通・フードマイルオクラホマ州の園芸作物生産と地域食料システムを阻むもの
2026Darrow S., Kathi S., Liebe R., Cline L.L., Moss J.Q. · Urban Agriculture & Regional Food Systems · 米国オクラホマ州(農村・都市・近郊)
オクラホマ州の園芸作物部門が縮小を続けている。野菜経営は2007年の799件から2022年に482件へ減った。それでも地域の果樹・野菜生産者がファーマーズマーケット・フードハブ・直販の供給基盤であり続けているため、生産者の経営が立たなくなること自体が都市・近郊の食料アクセスと公衆衛生の問題になる——生産基盤が縮めば都市の食環境が弱り、フードデザートが広がり、地元産の入手が細る。この問題設定のもと、資源配分の判断材料をつくる目的で州内の農村・都市・近郊から経験ある果樹・野菜生産者29名を集め、半構造化フォーカスグループを5回実施。NVivoでオープンコーディングし、セッションを重ねて飽和を確認した。メンバーチェック・コードの相互査読・フィールドノートの三角測量で妥当性を担保している。180の初期コードを10の親コードに整理し、(1)生産をめぐる対抗文化的な思想、(2)生産者が使える資源の不足、(3)産業側にある発展阻害要因という3つの主題を抽出。文化・制度・構造の各層で不利が積み重なる構図を示し、州全体の地域食料システム計画の策定・生産者協会の設立・地域食料システム専任の普及職の配置を提言する。
事業採算・継続性経済政策都市農村連携都市圏における環境制御農業の計画と実装——6つのシナリオの比較
2026Glaros A., Newell R., Pizzirani S., Newman L. · Urban Transitions · カナダ・ブリティッシュコロンビア州ローワーメインランド(都市圏)
カナダ・ブリティッシュコロンビア州ローワーメインランドを事例に6つの実装シナリオを比較し、環境制御農業(CEA)をどこに置き何を優先するかで結果がどれだけ振れるかを検討した。土地利用上の制約と事業側の優先目標からシナリオを定義し、その内容に応じてモデルの評価基準へ重みを与える設計。地理空間モデリングにより、CEAの候補地から徒歩圏にある人口のうち葉物野菜の1日必要量を賄える割合を推計し、収量・エネルギー使用量・水使用量・土地の節約効果も併せて算出している。全シナリオを通じた供給可能割合は近隣人口の4%から100%超まで幅が開き、超ローカルな食料供給の可能性と、立地や目標設定の置き方で成果が大きく変わることの両方を示す。
政策経済食料流通・フードマイルサブサハラ2都市の都市農業——動機・土地アクセス・法制度の壁
2026Kanosvamhira T.P., Magidi M. · International Journal of Agricultural Sustainability · 南アフリカ・ケープタウン/ジンバブエ・ノートン
ケープタウン(南アフリカ)とノートン(ジンバブエ)という対照的な2都市で、都市農業の動機・運営実態・土地アクセス・法制度を関係者への聞き取りと政策分析から比較した質的事例研究。社会関係資本論を分析の枠組みに据える。ケープタウンでは行政と市民社会の支援を受けて半ば制度化が進み、フードジャスティスやコミュニティ開発という大きな議題のなかに位置づけられている。ただし実務者は土地の確保・都市政策の断片化・空間をめぐる競合という制約に直面する。対照的にノートンの都市農業はほぼインフォーマルで、慢性的な社会経済の困難に対する生存戦略として営まれる。公的支援はほとんど無い一方で規制は比較的緩く、代わりに土地保有の不安定さと立ち退きの脅威が切実な問題になる。両都市の分岐から、文脈に即した法制度・安定した土地権利・包摂的な都市計画こそが都市農業を成り立たせる条件だと結論づけ、土地ガバナンスと都市インフォーマリティをめぐる議論に接続する。
制度・ガバナンスの不全政策食料主権・社会正義経済ダルエスサラームの都市農業の将来像を問い直す——急速に都市化するグローバルサウスの都市から
2026Kissoly L. · Frontiers in Sustainable Food Systems · タンザニア・ダルエスサラーム
急速に都市化するダルエスサラームで都市農業の現状と将来の道筋を探った質的事例研究。文献と政策文書のレビュー、規制のスキャンに加え、2025年4〜9月に自治体の担当者・都市農家・食料システムの実務者へ52件の聞き取りを行った。都市農業は家計の食料補填・小規模な収入・消費者に近い短サイクルの野菜供給として評価される一方、黙認されたインフォーマリティ・不安定な土地アクセス・分断された規制・汚染リスク・行政間の連携不足・近郊農地への開発圧力に規定されている。著者は5つの方向性を提示する。河川沿いの管理された耕作、高密度地区で袋やバケツや屋根を使う微小生産、公共用地を束ねた土地クラスター、循環資源の拠点をもつ近郊フードシェッドベルト、小規模養殖と昆虫由来の飼料。いずれも実証済みの事業モデルではなく、技術・環境・空間・経済の各面で追加検証を要する選択肢として明示的に位置づける。単一の大規模モデルではなく、リスクに配慮し制度に根ざした支援が都市農業の将来を左右すると論じる。
制度・ガバナンスの不全政策近郊農業食料主権・社会正義モンテカルロ法による健康リスクと浄化目標の評価——ポーランド南部のヒ素汚染市民農園
2026Olabode K., Lewińska K., Komorowicz I. · Environmental Geochemistry and Health · ポーランド南部・ズウォティストク(旧鉱山地域)
旧鉱山の影響が残るポーランド南部ズウォティストクの市民農園で、全ヒ素・胃相での生体利用可能ヒ素(IVBA)と土壌からの直接曝露リスクを子どもと成人について定量した。土壌の偶発的な摂取・皮膚接触・再飛散した粒子の吸入を対象に、決定論的な計算とモンテカルロ・シミュレーションを併用している。全ヒ素は433〜1148 mg/kg、IVBAは4.5〜23.5%。全ヒ素を前提とした複数経路のシナリオでハザード指数の中央値は子ども5.50・成人0.62(5パーセンタイルと95パーセンタイルは子ども2.26と15.18、成人0.29と1.89)。発がんリスクの中央値は子ども1.78×10⁻⁴・成人1.06×10⁻⁴で、シミュレーションした子どもの80.0%・成人の54.0%が10⁻⁴以上に達した。摂取と皮膚接触でリスクのほぼ全てを説明でき、吸入の寄与はごくわずか。摂取経路だけにIVBAを適用すると摂取由来のハザード比と発がんリスクの中央値は89.3%下がる。リスクを押し上げる主因は土壌の全ヒ素濃度と土壌摂取量で、体重は逆に相関した。
汚染・食品安全健康コミュニティ都市農業を支える苗の質——アフリカ・アジアの急成長4都市から
2026Coyne D., Nyambura E.I., Atandi J.G., Obebo F., Alam M.J., Kumar S., Arro E.A., Adimassu Z., Bihon W., Schreinemachers P. · Frontiers in Sustainable Cities · エチオピア・アディスアベバ/ケニア・ナイロビ/バングラデシュ・ダッカ/フィリピン・メトロマニラ
都市農業の議論で見落とされてきた野菜の育苗システムを、急成長する4都市(アディスアベバ・ナイロビ・ダッカ・メトロマニラ)で比較した多都市事例研究。都市農家・苗床の運営者・苗の供給業者・農業資材店・行政担当者ら154人から聞き取り、二次文献で補った。4都市とも都市の野菜生産は小規模で集約的、葉物に偏っている。一方で育苗は未発達のまま残り、苗床のインフォーマルな運営・品質保証の弱さ・露地での育苗・技術力の不足・市場との接続の分断が共通の制約になる。その結果、良質な苗への需要が強いにもかかわらず直播きと低品質な苗への依存が広がっている。改善の糸口として、育苗技術の改良・認証制度・デジタルでの販路・在来野菜の苗の商品化・官民連携による商業苗床とコミュニティ苗床の強化を挙げる。育苗を都市食料システムの戦略に組み込み、資金・普及指導・品質保証で支えれば都市の野菜生産の生産性と強靭性が大きく高まりうると示す。低中所得国の都市育苗を大陸をまたいで評価した最初期の研究。
経済近郊農業政策パプアニューギニアの工業都市ラエにおける近郊菜園土壌の微量金属と生態毒性リスク
2026Johne P., Rao Bangady Killur R. · Soil and Sediment Contamination: An International Journal · Papua New Guinea
パプアニューギニア第2の都市で工業の集積地でもあるラエを対象に、近郊で食料を育てる菜園の土壌に含まれる微量金属と、その生態毒性上のリスクを評価した研究。工業都市の縁で営まれる食料生産という、南太平洋ではほとんど記録のない対象を扱う。※2026年6月28日オンライン公開。要旨は出版社側で公開されておらず、ここでは論文が扱う範囲のみを記す。
健康近郊農業コミュニティガーデンと都市の食料安全保障・レジリエンスにおける役割に関する系統的レビュー
2025Huq F.F., Deacon L. · Discover Sustainability (Springer), 6:696 · Global
37研究を対象とした系統的レビューで、コミュニティガーデンが食料アクセス・都市のレジリエンス・コミュニティの幸福に与える影響を整理(研究関心はCOVID-19期にピーク)。不公平なアクセスや政策統合の不足を課題として指摘し、包摂的で学際的な長期計画の必要性を論じた。
コミュニティ食品ロス政策健康経済空き地を活用したコミュニティガーデンの価値とその創出要因の解明
2025· 日本建築学会計画系論文集 90巻832号 pp.1219-1230 · Japan
空き地を活用したコミュニティガーデンが持つ価値と、その価値を生み出す要因を明らかにした論文。多世代交流や協働活動に着目し、団地・住宅地の空きスペース活用が地域コミュニティに与える効果を分析する。
コミュニティ政策生物多様性バルセロナのコミュニティ菜園の農学的・組織的側面
2025· Frontiers in Sustainable Food Systems · Spain (Barcelona)
バルセロナの市民コミュニティ菜園を対象に、栽培・農学面と運営・組織面の両方を分析した研究。市民主導の都市菜園がどのように管理・運営されているかを実証的に検討する。
コミュニティ食育有機資源循環変わりゆく世界の都市農業:世界的潮流・イノベーション・ガバナンス・持続可能性への道筋のテーマ別レビュー
2025· Frontiers in Sustainable Food Systems · Global
都市農業をめぐる世界的な潮流、イノベーション、ガバナンスの枠組み、持続可能性への道筋を横断的に整理したテーマ別レビュー。市民参加・政策支援・環境面の課題を含め、都市農の現在地と今後の方向性を概観する。
コミュニティ有機資源循環生物多様性政策モザンビークおよび近隣南部アフリカ諸国のササゲ在来品種は気候適応の可能性を持つ遺伝子座を有する
2025Macharia M.W., Caproni L., Solemanegy M., Takele R., Chiulele R.M., Munisse P., Amane M., Pè M.E., Buizza R., Dell'Acqua M. · Communications Biology 8:834 · Africa
南部アフリカの389点のササゲ系統(主に在来品種)を遺伝子型解析し、気候適応に関与する36の遺伝子座を同定。農家保全資源の育種価値を示した。
固定種・在来種生物多様性健康種から利益へ:イタリアの2つの垂直農場の比較経済研究
2025Amici A. S., Appicciutoli D., Bentivoglio D., Staffolani G., Chiaraluce G., Mogetta M., Finco A. · Frontiers in Sustainable Food Systems 9:1584778 · Italy
イタリア北部の2つの垂直農場(マイクログリーン生産)の収益性を半構造化インタビューで分析。運用マージンと費用収益比を指標に、現状の条件下で経済的に採算が取れることを示す。
経済